Kim Kulish/Corbis via Getty Images
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Linux開発チームのリーナス・トーバルズが、Linuxカーネルのコードやドキュメントに使用する用語の一部を新しい者に置き換えることを承認しました。これによりLinux開発者は、古くからコンピューター用語として使われる「master/slave」や「blacklist/whitelist」を、他のニュートラルな単語に置き換えるよう求められます。

まず、master/slaveについては、primary/secondaryや、main/replica(またはsubordinate)、initiator/target、requester/responderその他数種類の候補が提示されています。一方blacklist/whitelistは、denylist/allowlistまたはblocklist/passlistが代替案として示されました。

Linuxチームは特定の代替案を使うことを義務化まではしていませんが、開発者には差別要素のない適切な言葉を選択することが求められます。またこれまでの単語をそのまま使うことは「既存のハードウェアやプロトコル仕様においてこれら用語を使用するよう義務づけているコードを更新する場合」にのみ許可されるとのこと。

ジョージ・フロイド氏の死によってわき起こったBLM運動が勢いを増したことで、デベロッパー界隈もコードや仕様書などから差別的意味を含む用語を取り除く傾向があります。今回のLinux開発チームと同様に用語の変更をしたサービスや言語などとしてはTwitterGitHubMicrosoft、LinkedIn、Android、Go、MySQL、PHPUnit、Curl、OpenZFS、Rustなどがあります。

とはいえ、一部からはこうした動きがいわゆる美徳シグナリング(自ら善行を周囲に示し社会的評判を高めること)で、黒人や有色人種を助ける行動ではないと批判する声もある模様です。行きすぎた気遣いはまた別の差別問題になる可能性もあるものの、差別的意味のある単語を使い続けることもまた望ましくなく、判断の難しいところです。

source:Linux kernel source tree