Engadget

今年初の大ヒットとなった「Valheim」に続くヒットタイトル、「Loop Hero」をご存じでしょうか。「Loop Hero」はFour Quartersが開発したPC向けRPGで、3月5日に発売されると1日で15万DLを達成、1週間後には50万DLを突破し話題になりました。

本作はRPGではありますが、キャラを操作することはなく、カードを配置してフィールドを作ったり、集めたリソース(=素材)で拠点を強化したりと様々な要素が合わさったゲーム。1人用ボードゲームをプレイしているような感覚があり、やめ時が見つからない、中毒性の高いゲームです。

また、本作は架け橋ゲームズによって日本語化されており、流暢な日本語でプレイすることができます。価格は1520円とお手頃で、SteamとEpic Game Storeにて販売中です。

Loop Hero

■戦闘も移動もフルオートでキャラを操作することは不可能!

さて、本作の舞台は死神によって無限ループに陥った世界で、主人公は世界を救うために冒険するのですが、プレイヤーは主人公を操作したり、コマンドで指示をだすこと等は一切できません。主人公は自動的にループする道をなんども周回し、そこに現れた敵と強制敵にに戦闘、その戦闘もフルオートとなっています。

では、プレイヤーはただ眺めているだけかというとそうではなく、敵を倒すことによって手に入る装備品やカード等を活用して、ループする度に強くなっていく敵を蹴散らしながら、ステージボスの打倒を目指し進んでいくことになります。

Engadget
ループする道を主人公は進んでいきます。白いキャラが主人公です

Engadget
戦闘はオートで進むため、結果はステータスだけで決まります

こう書くと、本作を「眺めている時間の多い放置ゲー」と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはなく、結構忙しく操作する必要のあるゲームです。とはいえ、その操作もかなりシンプルで、カードや装備をドラッグ&ドロップで配置していくだけ。それでいて考えさせられる場面もそれなりにあるのが本作の魅力です。

■装備を整えて戦闘を有利に

まず、敵を倒すと武器や防具といった装備が手に入ります。これを強いものに更新することで、主人公のステータスを上げていきます。

装備にはレベルとレアリティがあり、どちらも高いものほど強力なステータスと効果を持っています。装備の効果には敵の攻撃を躱せる回避や、攻撃でHPを回復できる吸血などが存在。ボス戦に向け、どのような装備を組み合わせるかは攻略のポイントとなっています。個人的には、様々な効果を持ったものをまんべんなく装備するより、何かに特化したビルドをした方が攻略が楽になるように感じました。

Engadget
装備は画面下のストックに9つまで置いておくことができ、そこから選んで装備します

装備はループが終わるごとに強力なものがドロップするようになりますが、同時に敵も強くなるので、どんどん強い装備に更新していく必要があります。

■カードを配置し敵を増やす

装備を手に入れるためには敵と戦う必要がありますが、マップが初期状態だと数匹のスライムが出現する程度です。そこで本作ではカードをマップに配置し、敵が出現する場所をプレイヤーが作る必要があります。この環境作りが本作のキモです。

配置できるカードは「墓場」や「木立」といった道に直接配置できるモノ。「クモのマユ」や「バンパイヤの屋敷」「ランタン」といった道の周囲に配置できるもの。道に面していない場所に置ける「山」「牧草地」などの景色カードの3種類が存在します。

Engadget
敵からは装備だけでなくカードも入手可能。これを配置することで敵をマップに出現させることができます

また、本作には時間の概念があり、日ごとに配置されたカードに応じて敵が出現する仕組みとなっています。例えば、「墓地」には3日毎にスケルトンが、「木立」には2日毎にウルフが出現します。「クモのマユ」には毎日、周囲のタイルにスパイダーが出現します。

他にも周囲の敵の数を減らすランタンや、周囲にカードを配置するとリソースを得られる宝物庫といったプレイヤーの助けになるようなカードも存在しています。

Engadget
「墓地」を道に配置することでスケルトンが出現するようになりました

Engadget
ステージ中盤になると画面も賑やかに

景色カードは特殊で、配置することで主人公のステータスを上げることができます。「岩」を配置すれば、ベースHPが上昇します。ただし、景色カードの中には一定数配置すると敵を出現させるものも存在。やみくもに配置しすぎると危険です。

Engadget
山と岩を10個配置することでゴブリンが出現するように。強敵なので注意が必要です

カードの中には組み合わせで特殊な地形に変化するものも存在します。例えば道に配置できる「村」と道の周囲に置ける「バンパイアの屋敷」を交差するように配置すると村が「荒らされた村」に変化し、多くの敵が出現するように変化します。こうしたコンボ要素を探すことも本作の楽しみです。

Engadget
荒らされた村は何ループかすると更なる変化が……それまでは大量の敵が襲い掛かってきます

このように本作ではカードを配置して環境を作り、主人公をその環境で戦わせることになります。敵が多いほど得られるモノも多くなるので、「敵は多いが自分は死なない」程度の環境を作ることができるかがカギとなります。効率的で、いい塩梅の環境をつくるのは予想以上に難しいですが、そこを試行錯誤するのが本作の面白い部分です。

■ボスに挑まず撤退することも可能

マップのクリアの為にはボスを倒す必要があります。ボスは画面左上にあるマップ完了度のゲージが溜まり切ると出現するのですが、このゲージはカードを配置することでチャージされるので、装備などの状況をみながら、ゲージを溜め切ってボスを出現させるか、もう1週道を進むかを選択することが可能です。

また、本作ではマップの攻略をあきらめて撤退することも可能。後述の拠点にリソースを持ち帰ることができます。撤退はキャンプ上ですれば手にいてた全てのリソースを持ち帰ることができますが、道中だと60パーセント、敵に殺されると30パーセントまで減ってしまいます。そのため、環境をうまく作れていなければ、後述する施設の強化のために、リスクを取らずに早めに撤退することも少なくありません。

Engadget
死亡すると手に入るリソースが大幅に減ってしまうので、退却する判断も必要です

ボスを倒せばステージクリアとなり、次のステージが解禁されます。クリアしたステージもリソースを入手するために何度も周回することになります。

Engadget
ボスはかなり強いので、装備や残りの体力を考慮して挑むといいでしょう

■拠点を強化し冒険を楽に、クラスや物資を解禁できる

ボスを倒してステージをクリアしたり、撤退や死亡したりすると主人公は拠点へと戻ってきます。拠点では敵を倒したり、特定の地形の上を移動した際に手に入るリソースを使って、施設を建設したり、強化することが可能です。施設は主人公を強化したり、新しいカードを解禁する他に、新しいクラスを解禁することができます。

Engadget
最初は焚火とテントしかない拠点を強化することで、冒険も楽になっていきます

Engadget
施設はツリー状になっており、前提となっている施設を建設すると次の施設が解禁されて行く仕組みです

Engadget
ある施設を建てると、敵から経験値を入手できるようになり主人公のレベルがあがります。レベルアップ時にはパッシブスキルである「トレイト」を選択することができます

クラスは、初期からあるベーシックな「ウォリアー」に加え、施設によって焚火で装備品を入手できる「ローグ」、スケルトンを召喚して戦う「ネクロマンサー」が追加されます。クラスごとにステータスや装備が異なり、それぞれで全く違う攻略を楽しめます。

Engadget
筆者のお気に入りクラスはネクロマンサー。スケルトンを召喚して戦うクラスです

施設を建築していけば、敵から「物資」を手に入れることができるように。これはマップに持ち込むことのできる、失われない装備品的なもの。物資にはステータスを上昇させるものや、特定の敵からの被ダメージを減らすものなど、様々なものが存在しており、どの物資を装備するかでキャラの個性を出すことが可能です。また、リソースを使って物資をクラフトできるようになる施設も存在しています。

Engadget
物資は家具・道具・食べ物・装具に分かれており、それぞれスロットを施設の建設や強化で増やす必要があります

本作では拠点に戻るたびに、冒険で手に入れた装備は失われ、配置したカードもリセットされてしまうので、施設や物資が恒久的に主人公を強化し、冒険を楽にする方法となっています。攻略が難しく感じても、何度もプレイして拠点を強化していれば、いつかクリアできるようになっているので、行き詰ったら地道にリソースを集めることも必要となります。

■持ち込むカードも決められる

また、拠点では冒険に持っていけるカードを選択することも可能です。カードは種類別に最低枚数と最大枚数がそれぞれ定められており、その中から選択するシステムとなっています。

持ち込むカードによって戦略はかなり変わってくるので、使用するクラスでカードを変えたり、好みの戦略を探したりすることが可能です。他にも、リソースの中には特定の敵しかドロップしないものもあるので、その敵しか出現しないようにカードを選択しリソース集めをすることもできます。こんな風に、ちょっとしたデッキ構築的な感覚で、手軽にプレイの方針を決められるのも本作の魅力です。

Engadget
持ち込むカードを選べるので、違った戦略を探すことが可能

■シンプルでまとまった、中毒性のあるゲーム

以上のように、本作はRPGでありながらも、フルオートで動く主人公が冒険するフィールドの環境をつくるゲームです。拠点づくりの要素もあり、プレイ回数を重ねることでいつかはクリアできる難易度となっています。

シンプルで分かりやすく纏まっているゲームですが、効率的なカードの配置や、装備の組み合わせなどを探っていくのが楽しく、なんとなく長時間遊んでしまう、中毒性の高いゲームだと感じました。

本作は今までにない新感覚のゲームで、価格も安く手軽に遊ぶことができるので、多くの人に遊んで欲しいゲームです。不満があるとすれば、ゲームスピードをもう少し早くしてほしいことや(現時点だと2倍速しかありません)、効率的な方法を見つけてしまうと作業ゲーになり始める点ですが、今後のアップデートでより早い速度でのプレイが可能になる他、新たなクラス等のコンテンツも追加されていくとのことなので期待しています。