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インディーゲームの横スクロールアクションが好きで、ストアに並んでいるとついつい購入しがちな筆者。韓国のALTARI GAMESが開発、5月14日に配信を開始した横スクロールアクション・アドベンチャー「Lost Ruins」も気になってついついプレイしてしまいました。

このジャンルは先行作品と類似したタイトルも多く、難易度も様々でハズレゲーもありますが、「Lost Ruins」は多くのゲームから影響を受けながらも、小さく綺麗にまとまった良インディーゲームだったので紹介したいと思います。

尚、本作はSteamにて2050円で販売中ですが、Nintendo Switch/PlayStation/Xboxでも今秋以降に発売予定とのこと。また、日本語にも対応しており、丁寧な日本語でキャラクター同士の会話が繰り広げられるのもポイントです。

関連リンク:Lost Ruins(Steam)

■主人公はセーラー服&モンスター娘を思わせる敵キャラがカワイイ

「Lost Ruins」は見た目通りの横スクロールアクション。セーラー服の主人公が異世界に転生、記憶を取り戻すためにダンジョンを探索します。多種多様な武器やアイテム、魔法、装備品を駆使して、モンスターが徘徊するダンジョンを進んでいくことになります。

マップの探索はメトロイドヴァニア、豊富な装備やアイテムを駆使し、強力なモンスターやボスに対処するところはソウルライク的な要素となっています。こうしたジャンル名を聞くと超難易度のゲームを想像するかもしれませんが、本作の難易度は「そこそこ高い」レベル。5~6時間で通常難易度でのクリアができる作品となっています。

さて、プレイを開始してまず目を引くのが背景まで細かく書かれているドット絵のグラフィック。主人公の動きも特徴的で、立ち絵やジャンプモーションでは可愛らしく動きます。

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背景の苔や光までしっかり描かれているのが本作のグラフィック。因みにジャンプモーションでは落下時にスカートを押さえます

雑魚敵の中には所謂「モンスター娘」的なモンスターも登場。序盤からスライム娘やゾンビ娘が襲い掛かってきます。中でもボスは全員美少女キャラ。主人公と同じ頭身の形態と、巨大化形態に分かれているのが特徴です。

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スライム娘と遭遇。序盤の強敵で何度かやられました
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特に目を引く巨大なモンスター娘風のボス戦、「Momodora」などの先行タイトルの影響を感じます

尚、本作では前述した通り探索の要素があり、おつかい的なサブイベントや、隠し部屋等も存在しますが、ストーリーに関わることは殆どありません。大抵の場合は武器やアイテム等を手に入れることができます。

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イベントキャラも当然のように女の子。幽霊におつかいを頼まれます
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道中手に入る手記では、物語の背景を垣間見ることができます

■慣れるまで高難易度で何度も死ぬことに……

さて、本作はちょっと抜けた感じの天然系主人公を操作し、モンスターを様々な武器や魔法で倒していくのですが、グラフィックの可愛さとは裏腹に、本作は軽めの流血描写もあり中々にバイオレンスな内容となっています。

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ゲームの内容と、主人公の見た目や性格とのギャップや、独特なせりふ回しが、本作特有の雰囲気を醸し出しているのもポイントです

とはいえ、本作は攻撃モーションが全体的に遅い+攻撃時に移動不可なのに加え、回避モーション(ローリング)も硬直があり回避→攻撃が確定しているわけではないため、ばっさばっさと敵を薙ぎ倒していけるわけではありません。

また、敵の攻撃が痛い割りに回復手段が序盤は少なかったり、燃えたり毒になるといつの間にかライフがなくなっていたり、攻撃ヒット時の無敵時間が殆どないので敵の攻撃が連続であたり……と言った具合に序盤から死にやすい難易度のゲームだと感じました。

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隙が大きい攻撃モーションはローリング等でのキャンセルもできないため、攻撃は当て辛い且、被弾しやすくなっています

ジャンプとローリングを駆使して敵をスルーすることも可能ですが、壊さないといけない壁が先にあって戦闘を避けられないことも。筆者は序盤はとにかく戦闘に慣れるために、何度も死にまくることにしました……。

■油に火を点け、水に電気を流す環境利用法

探索を進めていくうちに、本作では状況に合わせて装備を変えたり、アイテムを使用したりすることで、有利に戦闘を進めることができると気付きます。

武器は剣や斧、弓などが存在するほか、MPを使用して魔法を使用することも可能です(ただし、序盤はMP供給方法が少ないため武器を用いた戦闘が主になります)。武器の中には毒や出血などの特殊効果が付与されたものもあり、ボス戦でも有効に機能します。

例えば、飛んでいる敵にはリーチの長い武器を使用するといった風に、敵に合わせて武器のリーチや振りの速さを変えることで攻撃はヒットしやすくなりますし、属性や効果も吟味すればさらに戦闘を楽にするととが可能です。

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武器やアイテムを購入できるショップは何故か自販機。セーブはPCという独特の世界観

また、序盤から購入することのできる盾を装備することで防御手段を手に入れることができます。盾を入手後は毒や出血攻撃をいれた後にガードすることで、安定して敵を倒すことができるので攻略はかなり楽になります。

本作の盾はとにかく強力。削りダメージ等はなく「ガン盾」が可能で、「パリィ」的なシステムこそないものの、何故か敵の飛び道具を反射するので、中には盾を構えているだけで死んでいく敵も……(笑)。

とはいえ、盾が防げるのは正面の攻撃のみ。敵の攻撃がちょっと上に逸れるだけでダメージを受けることもありますし、ガード不能の攻撃も存在。なにより複数の敵に囲まれると機能しなくなるので一気に死が見えてきます。

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タイマンなら超強力な盾。攻略のために購入しましょう

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毒を付与できる武器を装備すれば、盾で防御しつつ毒で倒す戦法が可能に

複数の敵に有効なのが環境を利用した攻撃です。本作ではフィールドに存在する油に魔法で火をつけて敵を燃やしたり、水に電気を流して攻撃したりといったことが可能となっています。

オイルボトルのようなアイテムを投げたり、オブジェクトを壊したりすることで、任意の環境を作れる他、敵の攻撃によって状況が変わることも多々あり、環境を変化させることで有利に立ちまわったり、敵によって変化した環境に適応すること等が求められます。

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油にたいして魔法で火を点火すれば安全に敵を処理できます。点火に使う魔法はMPを消費しなくても、使い捨ての杖を拾えば発動可能です

環境を利用した攻撃は範囲攻撃かつ、遠距離なので安全に敵を処理できますが、特定のアイテムが必要な他、水中で電気攻撃を使用すると自分まで感電する、っと言った風に自分も火や電気でダメージを受けてしまうので注意が必要です。

とはいえ、特定の属性ダメージを無効化する消費アイテムや装備品も存在し、こうしたアイテムを使いこなすことが攻略のカギとなっています。例えば、水着を着れば水中で電撃のダメージを受けなくなり、電撃を打ち放題になるといった風に、状況に合わせて装備を変えることでサクサク進むことが可能です。

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水着を装備すると主人公のグラフィックにも反映されます

■強力なアイテムが手に入り、ビルドの幅も広がっていく

と、こんな風に盾を使用したり、環境を利用した戦闘に慣れてくると次々とボスを突破することができるようになります。ステージが進むほど敵は強くなり、難所も増えてきますが、同時にこちらの持っている装備品も強力になっていくので、状況に合わせたビルドを考えるのが楽しくなってきます。特に、ある装備をゲットしてMP供給が楽になると魔法を連発できるようになり、ビルドや戦闘の幅が一気に広がるとボスをハメ殺すことも可能です。終盤にはもはや効率的にビルドを考えることがメインのゲームになっているように感じました。

一方で、一部の魔法や装備が余りにも強すぎると感じる場面もあり、バランス面ではやや詰めが甘い部分も見受けられます。とはいえ、これは通常難易度の話。本作には高難易度のモードも存在するので、物足りないと感じた人はそちらにチャレンジすればOK。また、特定の武器やアイテムを縛ると一気に難易度があがります(勿論、ストーリーを楽しみたい人向けのイージーモードも存在します)。

ストーリーには分岐がありますが、あからさまなヒントが存在。クリア後の追加モードもあり、ストーリー攻略後も楽しむことが可能です。

■綺麗にまとまった良作インディーゲーム

総評して本作「Lost Ruins」は、メトロイドヴァニアやソウルライクといった要素を小さく、綺麗にまとめた良作インディーゲームだと感じました。難易度としては、序盤が最大の難所で、後半は効率的なビルドを探すゲームという印象で、メトロイドヴァニアやソウルライクゲームに慣れている人ならば簡単に感じる人もいると思います。

その一方で、独特の世界観や、キャラのデザイン、環境を利用した戦闘やビルド選択の面白さなど、たしかな魅力もあるゲームなので、気になった方には是非プレイして欲しいタイトルです。

関連リンク:Lost Ruins(Steam)