M1 Mac mini

アップルは19日、歴代Mac miniの電力消費と熱出力(BTU)をリストアップしたページにAppleシリコン「M1」チップ搭載モデルを追加し、インテルチップよりもM1がどれだけ省電力性能に優れているかを強調しています。これを元にして、M1 Mac miniと2005年発売のPowerPC G4版まで遡って過去モデルとを比較した一覧表が公開されています。

この表を作成したのは、アップル系ブログ「Daring Fireball」を主催するJohn Gruber氏です。まず注目すべきは、M1 Mac miniの最大消費電力と熱出力がPowerPC G4 Mac miniの待機中電力および熱出力よりわずかに高い程度に留まる、ということ。つまりフルスピードで動作するM1 Mac miniは、Finderを開いただけで何もしてないG4 Mac miniとほぼ同じ消費電力というわけです。

Mac miniモデル

待機中の電力消費(W)

最大電力消費(W)

待機中の熱出力(BTU/h)

最大熱出力(BTU/h)

2020, M1

7

39

23

133

2018, 6-core Core i7

20

122

68

417

2014, 2-core Core i5

6

85

20

290

2006, Core Solo/Duo

23

110

79

376

2005, PowerPC G4

32

85

110

290

もう1つ目を惹くのが、2014年モデルと2018年モデルにおける著しい数値の違いでしょう。2014年型Mac miniが発売されてから次期2018年モデルが出るまでに4年もの空白がありましたが、後者がリリースされた当時は高い評価を受けていました。

Gruber氏もMac mini(2018)が「アップルのラインナップの中でも重要な製品だった」と認めつつも、本モデルがM1 Macの消費電力と熱出力の3倍にもおよび、2014年モデルと比べてもはるかに高い数値であるとして、これはトレンドライン(長期的な傾向)の外れ値だと指摘しています。

こうした消費電力と熱出力の一覧表から、Gruber氏は「空白の期間」(新型Mac miniが発売されなかった4年間)が、インテル製チップがアップルの基準に照らして消費電力や熱出力が大きすぎた結果だったと推測。そしてアップルは、AppleシリコンMacの準備が整う前に、もう1世代のインテルMac(デスクトップおよびノート型)が必要だと認識して、インテル製チップで最善を尽くしたとの分析を述べています。

つまりGruber氏は、アップルは2014年モデルの後にAppleシリコンに切り替えることを望んでいたものの、空白期間が長くなりすぎたため、最終的にはインテル製チップで暫定的なアップデートをリリースせざるを得なかった……と示唆している模様です。

M1 Mac miniの省電力性能は「負荷を高くしてもファンがほとんど回らない」「あまり熱くならず冬の暖房にならない」との声からも推測されていましたが、改めてアップル公式に裏付けられたかたちです。そして歴代モデルの消費電力を並べて比較することで、表には出てこないアップルとインテルの確執が浮かび上がる感があるのも興味深いところです。

Source:Apple,Daring Fireball

via:9to5Mac