iPad Pro用Magic Keyboardを1か月使ってわかった長所短所とオススメ設定

11インチ向けのUS配列を買いました

井上晃(AKIRA INOUE)
井上晃(AKIRA INOUE)
2020年06月9日, 午後 06:30 in ipad pro
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ITコンシェルジュ

iPad Pro用Magic Keyboardが発売されたのが、2020年4月中旬のこと。筆者は、予算の都合で新型のiPad Proの購入を見送っていましたが、同アクセサリーは2018年モデルiPad Pro(11インチ)にも対応しているということで、すぐに購入しました。配列はデザインの好みでUSキーボードを選択しています。約1か月間Magic Keyboardを使い倒してみたので、本稿では、率直な感想やら気づいた利点、工夫などを、お届けしたいと思います。

iPad Pro用Magic Keyboardとは

まず、iPad Pro用Magic Keyboardの概要をざっくりおさらいしておきます。同アクセサリーはiPad Proの背面にマグネットで固定して使用するキーボードカバーアクセサリーで、「Magic Keybard」という同名のワイヤレスキーボードとは別物。

カバー装着時は、Apple Pencil(第2世代)をiPad Proに固定できるよう、側面が開放されます。この作りは従来のSmart Keyboard Folioと同じです。一方、パカっと開いた際には、フローティングカンチレバーと称される構造によってiPad Pro本体が浮いたスタイルとなり、画面の角度を滑らかに調整できる点はこれまでにない特徴。ヒンジ部左側には電源用のUSB Type-Cをセットし、Smart Connector経由のパススルー充電でiPad Proを充電できる仕組みも備えます。

バックライト付きのシザー構造キーボードやトラックパッドの搭載は、PCライクな運用を想定する人にとって心強い装備と言える存在です。

使ってみてどうだったか

11インチモデルの良さは、小回りが効くところ——。筆者が、iPad Pro用Magic Keyboardの購入時に期待したのは、iPad Proの執筆用サブマシン化でした。最近はApple Pencil活用がメインになっていたので、なんだかんだ言いながら、iPad Pro用のキーボードをずっと買っていなかったんですよね。

普段の業務はMacBook Proを用いて行なっていますが、外出を避けている昨今では、自宅の仕事部屋に半固定してモニターを拡張し、腰を据えて作業するために使っています。もちろん、息抜きのためにリビングなどに場所を移動して作業する時もあるのですが、この際にiPad Proを活かしたいというわけです。ファイル操作の少ない執筆業務でしたら、iPad Pro単体で完結させますし、そうでなければ下書きまでiPad Proで済ませます。

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さて、Magic Keyboardでは最大130度まで画面角度が調整できます。机の高さによらず、最適な画面角度に調整できるのですが、重心の問題なのかあまり後方には倒れてくれません。どちらかというと、90度近くまで調整できることで、ソファで深く腰をかけてゆったりしている状態でも膝上で扱いやすい方が恩恵があることに気づきました。リクライニングしながら、まったりとiPad Proを扱えるイメージ。あとは、友人とオンラインで飲み会をするときにも、机の高さによらず画面角度を調整しやすいのが重宝していますね。

なお、場面によっては、縦置きでも固定できたら良いのに、と少し感じました。キーに引っ掛けるようにして無理やり立てかけることはできますが、マグネットでカチッと固定されているわけではないのでやや不安定です。縦画面限定のアプリを起動するときもスタンドから取り外して扱う必要があります。

ちなみに、重い重いと言われるiPad Pro用Magic Keyboardですが、11インチモデルに装着して単体で扱う分では、決して許せないほどではありません。11インチiPad ProとApple Pencil、Magic Keyboardを合わせて1kg強です(筆者の手元のスケールで1083gでした)。ただし、MacBookとともに2台をカバンに収納して持ち運ぶような使い方をイメージされていると、確かに重く感じると思います。

モニター拡大ができるかどうか

iPad Proを持ち運ばない派の人にとっては、iPad Proを充電しながら本体のUSB Type-Cポートを使えるようになったことが恩恵を感じるポイントでしょう。例えば、外付けモニターとの接続などが行いやすくなりました。

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iPadOSでは画面アスペクト比がモニターに合わせて変化しないため、もちろん限界はあるのですが、動画の編集など、作業によっては大画面にした方が操作しやすくなることもありそうだなと感じました。これで画面拡張ができるようになれば本当に心強いMacBookですよね。果たしてWWDCでこの手の新機能は発表されるのか否か……。

ちなみにいまのところ「ミラーリング」のみ対応なので、どうしても同じ画面が表示されてしまいます。2画面が並ぶのが生理的に耐えられない場合には、Magic Keyboardのヒンジを手前に傾けて見えなくするのが苦肉の策。

小さな不満はありつつも、使い勝手は良好

さて、肝心のキーの打ち心地は、かなり良いです。シザー構造採用でキーの運びは1mm。PCと比較しても、それほど差は感じません。ライブ変換機能はクセがありますが、一度慣れてしまえば1日に2〜3万字を執筆するような運用でも、快適に使えます。

ただし、11インチモデルだと、左右両端の一部キーがかなり細いデザインになっています。右上の「-」「+」に関しては、ブラインドタッチで正確に入力するのは難しく感じました。こうした安定性を考えると、徹底して執筆業務を行う場合では12.9インチモデルの方がオススメです。

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もう一点気になったのは、capslockキーのインジケーターです。US配列を選択しているゆえに、日・英入力の切り替えをここで操作しているのですが、たまにインジケーターが光らなくなります。「いま日本語なのか英語なのか」、わからなくなる時が稀にあります。まぁ、クリティカルな問題ではありませんし、もしかするとこの子だけの不調かもしれません。

そして、トラックパッドの操作感は、MacBookの場合と非常に似ています。iPad Proの画面をタッチせずに扱えるのはやはり便利です。文筆業ですとコピペ操作がしやすいのが非常に助かりますし、メールに記載された予定の詳細をカレンダーに移したり、Googleドライブのセルを操作したりするのもやりやすい。「iMovie」や「LunaFusion」でタイムラインを編集するような操作も行えます。

指2〜3本でのMulti-Touchジェスチャー操作もMacと共通しているので、同様の感覚で操作可能。むしろアプリ画面を切り替える頻度はiPadの方が高いので、これが使えるかどうかは大きな差だと思います。もちろん画面を4本指で操作することで、同様の操作は行えますが、効率面において、キーボード面で扱えることに意義を感じます。

もちろんiPad Pro用Magic Keyboardは決して安い周辺機器ではないので、コストを考えると、外付けのトラックパッドを併用することもありだと思います。しかし、こと事務作業に関しては、トラックパッドがキーボードの中央にある方が断然扱いやすいはず。また、書斎のデスクに常に固定して使うという人なら話は別ですが、先述の通り、持ち運びながら、あるいはソファでのんびりしながらでも操作する前提に立つと、一体型ならではの付加価値を感じるものと思います。

どんな設定を工夫すべきか

さて、最後にiPad Pro向けMagic Keyboardをさらに便利に使うための、オススメ設定項目を5つ紹介しようと思います。すでに手元にMagic Keyboardなどの周辺機器をお持ちの方は、以下の設定もぜひ試してみてください。

1つ目は、軌跡の速さです。11インチモデルの場合、トラックパッドのサイズはさほど広くないので、「設定」>「一般」>「トラックパッド」から「軌跡の速さ」のスライダをウサギ側に微調整することで、小さな動作で扱いやすくなります。また、スクロールの方向が好みでない場合には、同画面で「ナチュラルなスクロール」をオフにすることで、反転できます。

2つ目は、キーボードのフルキーボードアクセス。こちらはちょっと扱いが難しい項目ですが、有効にするとタッチ操作の頻度をかなり減らすことが可能です。「設定」>「アクセシビリティ」>「キーボード」>「フルキーボードアクセス」をオン。[tab]と[スペース]キーによって、UI操作が行いやすくなります。筆者としては、これとポインタ操作と併用するのがオススメ。

3つ目は、「コマンド」のカスタマイズです。先と同じく「フルキーボードアクセス」の画面にある「コマンド」の項目から、キーボードショートカットをカスタマイズできます。特に「ショートカット」アプリなどで作成しておいた「SIRIショートカット」も割り当てられるので、カスタマイズ次第で作業効率をぐんとあげられるテクニックの一つです。

4つ目は、[Esc]キーの設定ですiPad Pro用Magic Keyboardには、同キーが備わっていないので、「設定」>「一般」>「キーボード」>「ハードウェアキーボード」>「修飾キー」を選ぶことで、割り当てを変えられます。例えば、地球儀キーの利用頻度が低ければ、ここに[Esc]キーの役割を割り当てられます。また、普段Windowsを扱っている人ならば、ここに[Command]を割り当てることで、ホットキーを操作しやすくなるでしょう。

5つ目は、連続入力の速度を変更する設定です。例えば、[delete]キーの押しっぱなしで文字が消える速度を早くできます。「設定」>「アクセシビリティ」>「キーボード」>「キーのリピート」から「キーのリピート間隔」と「リピート入力認識までの時間」を短くしてみましょう。

Gallery: iPad Pro用Magic Keyboardを1か月使ってわかった長所短所とオススメ設定 | of 4 Photos

  • Image Credit: Engadget Japan
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