Meteorics & Planetary Science
Meteorics & Planetary Science

2018年1月18日、米国中西部にひとつの隕石が落下しました。隕石は雹ほどの大きさで地上に落下したため、研究者らは気象レーダーでその隕石が落ちた地域を把握し、迅速に回収できたことで、水などに触れて化学変化を起こす前の新鮮な隕石を回収することに成功しました。

この隕石を分析したところ、地球に落下してからはその組成がさほど変化しておらず、多量の有機化合物が含まれていることがわかりました。太古の地球でも、こうした隕石が宇宙から運んできた有機化合物が、生命の起源になった可能性が考えられています。

ジャーナル誌Meteoritics & Planetary Scienceに掲載された論文によれば、研究者らは隕石がH4コンドライトと呼ばれる種類のものであり、それが地球に落下してくる隕石のなかでも4%ほどしか存在しない材質だったと報告しました。

最初の分析では、大気圏突入時の激しい熱にもかかわらず、2600種類以上の有機化合物がこの隕石に含まれていることが判りしました。彼らはまた、それが45億年前に形成されたその親小惑星から1200万年前に分離して飛来した可能性があると述べています。

論文執筆者のひとり、フィールド自然史博物館学芸員でシカゴ大学准教授のフィリップ・ヘック氏は、「隕石と宇宙を研究している者はときどき、研究している物質のなかに生命の兆候になるものが見つかったことはあるかとよくたずねられます。私はこのような問いに対していつもイエスと答えるようにしています。ただし、地上に落ちた隕石に見つかる生物はすべて地球の生物です」と述べています。たとえば隕石が山や緑地に落下すれば、それはすぐに地上の微生物などで覆い尽くされてしまいます。

しかし、今回の隕石は土でなく、氷った湖の上に落下したため、余分な微生物が付着せずにすみました。そのため、多くの科学者がこの隕石を様々な手法で分析することができ、大量のデータを取得することができたとのことです。

それでも研究者らはもっと純粋な小惑星のサンプルを調べたいと願っています。現在NASAは小惑星探査機OSIRIS-RExで小惑星ベンヌの土壌サンプルを取得し、2023年に地球へとサンプルを持ち帰る予定なので、それが到着したら、また新たな発見があるかもしれません。

source:Independent