Microsoft Edge
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マイクロソフトはWindows 11において、デフォルトWebブラウザを標準のEdgeから他社製品に切り替えることを以前より難しくしています。最初の起動時に設定し忘れた場合、Chrome等をデフォルトにするためにはHTM、HTML、PDF、SHTML、SVG、WEBP、XHT、XHTML、FTP、HTTP、および HTTPSのファイルタイプごとに1つずつ手動で変更し直す手間がかかってしまいます

そこから一歩進んで、MSがスタートメニューの検索結果をEdge以外のデフォルトブラウザで表示するサードパーティ製アプリ「EdgeDeflector」を今後は利用できなくすることが明らかとなりました。 

このEdgeDeflectorは、Windows 10とWindows 11のシステムに組み込まれた「microsoft-edge:」プロトコル(強制的にMicrosoft Edgeでリンク先を開かせる)を乗っ取って、デフォルトに設定された他社ブラウザで表示させるアプリです。つまり「microsoft-edge:」を採用したスタートメニューの検索結果を、ChromeやFirefox等で閲覧できるわけです。

しかし先週、Windows 11 Insiderビルドの22483から22494に移行した際に、EdgeDeflector開発者のDaniel Aleksandersen氏はアプリがブロックされたと報告。ただし当初は、単なるバグかもしれないとの推測もありました。

が、MSはこの変更が今後数週間のうちに配信されるソフトウェアアップデートで、すべてのWindows 11ユーザーに提供されるとの声明をThe Vergeに出し、意図的な変更だと認めました。

MSの広報いわく「Windowsはそのプラットフォーム上で、様々なWebブラウザを含むアプリケーションやサービスをオープンに実現します」とともに「Windows 10とWindows 11の両方で、特定のエンド・ツー・エンドの顧客体験を提供しています。タスクバーからの検索体験は、リダイレクトされることを想定していないエンド・ツー・エンドの体験の一例です」とのこと。さらに「不適切なリダイレクトを認識した場合は、修正プログラムを発行します」と付け加えています。

なぜ突然EdgeDeflectorをブロックしたのかについてMSは説明していません。が、Aleksandersen氏は「50万人のEdgeDeflectorユーザーは、おそらくMSにとって厄介者以外の何ものでもなかったのでしょう」「BraveとFirefoxの両方のWebブラウザがEdgeDeflectorの機能をコピーしたか、ロードマップ上にあることを示唆しました」と述べています。

さらにThe Vergeは、FireFoxには2億人のユーザーがいるためMSの注目を集めてしまい、この回避策にパッチを当てるよう促した可能性が高いと指摘しています。

かたやFireFoxの開発元Mozillaも、The Vergeに「人々はシンプルかつ簡単にデフォルト(ブラウザ)を設定できるべきであり、デフォルトの選択は尊重されるべきです」とMSを批判する声明を出しています。

それに続けて「すでにFirefoxをデフォルトブラウザとして選択しているユーザーのために、microsoft-edgeプロトコルが使用されたときにFirefoxを起動するコードを作成しました。最近のWindows 11への変更に伴い、予定していたこの実装はできなくなりました」とも述べており、やはり抜け道は塞がれたようです。

その一方でMozillaはWindows 10/11で、Firefoxをワンクリックで簡単にデフォルト設定できる回避策を実施したとのこと。もっとも、本機能は、Mozilla公式サイトでのダウンロード版に限られ、Microsoft Store版では利用できないと述べられています。

上記のAleksandersen氏も「ユーザーにとって最良の行動は、地元の独占禁止規制当局に苦情を申し立てるか、Linuxに切り替えることです」「MSはWindowsの優先順位がユーザーの優先順位と一致しないことを明らかにした」と手厳しくMSを批判しています。

MSが本当に自社のEdgeが優秀であると信じるならば、OSレベルで使用を強制することなく、使いやすさや独自の機能により他社ブラウザとのフェアな競争が望まれそうです。

Source:The Verge