Microsoft Nuance
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Microsoftは4月12日(現地時間)、音声認識技術の大手Nuance Communicationsと買収契約に合意したと発表しました。買収額は197億ドル(約2兆1600億円)。Nuanceの持つヘルスケア分野のAIやクラウド活用技術を取り込み、Microsoftが展開するヘルスケア事業を強化するのが狙いです。

Nuanceは、Appleの音声アシスタント「Siri」で利用される基礎技術を提供したメーカーとしても知られています。また、ヘルスケア分野にも非常に強く、医師や診療スタッフが音声入力で診療記録などのドキュメントを作成できる「Dragon Medical One」などの製品があります。これらNuanceの製品は、米国では医師の55%以上、放射線科医の75%以上、米国内の病院では77%が利用しているとのことです。

MicrosoftとNuanceは、2019年からMicrosoft Cloud for Healthcareで協力しており、これを強化するのも買収の目的となっています。

Microsoft CEOのSatya Nadella氏は「AIはテクノロジーの最も重要な優先事項であり、ヘルスケアはその最も緊急性の高いアプリケーションです。Nuanceとともに、先進的なAIソリューションを専門家の手に渡し、より良い意思決定を促し、より有意義なつながりを生み出していきます」とコメントしています。

もちろんNuanceはヘルスケアだけではなく、音声認識や仮想アシスタントの技術も持っています。具体的な話は出ていないものの、今後、コルタナの強化、あるいはコルタナに代わる新しい音声アシスタントに活かされるのかもしれません。ちなみに、コルタナ自体は汎用的な音声アシスタントから、Microsoft 365などで利用される生産性に重点を置いたAIヘルパーにシフトすることが発表されています。

なお、この買収については当然ながら、規制当局によるチェックが入りますが、取引自体は年内に完了する予定とのことです。

Source: Microsoft