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Apple

これまで長らく噂されてきたミニLEDディスプレイ搭載iPad Proが2021年初に発売されるとともに、MacBook ProにもミニLED技術が導入されるとの観測が報じられています。

ウワサの発信源は、台湾本拠のリサーチ会社TrendForceの最新レポートです。それによればアップル製品のミニLEDディスプレイへの移行は、2021年第1四半期の12.9インチiPad Proから始まるとのことです。同時に、16インチMacBook Proや14インチMacBook Pro向けミニLEDのサプライヤーからの調達も開始されると伝えています。

ミニLEDとは液晶バックライトに用いられる技術であり、ローカルディミング(部分駆動)技術と組み合わせて「画面が黒い部分だけバックライトを点灯」を可能とするものです。

これによりコントラストやダイナックレンジを向上させつつ省電力が実現できる一方で、有機素材を用いないためOLED(有機EL)パネルのような焼付きの恐れもありません。TrendForceは、これらの利点がアップルをして「新ディスプレイ製品の企画プロセスにおいて、ミニLEDバックライトを重点分野の1つ」に取り入れる理由だと説明しています。

現在LEDサプライチェーンの上流と下流では、中国メーカーが莫大な生産能力とコスト面での優位性があるとのこと。しかしアップルは米中貿易戦争の影響を避けるため、台湾のメーカーと協力することを選んだと述べられています。ひとまず米政府の対中関税を回避したアップルが、台湾から中国のサプライチェーンに発注をシフトするとの噂もありましたが、その後の新型コロナ禍をめぐる米中関係の緊張が再び台湾シフトを招いたのかもしれません。

もう1つのTrendForceレポートは、もっか注目の的になっているMac用独自開発チップ「Apple Silicon」や、iPhoneおよびiPad用のカスタムプロセッサに関する興味深い情報を伝えています。

まずApple Siliconは、iPhone用SoCのAシリーズチップと同じく台湾TSMCが製造するとのこと。5nmプロセスとなるApple Siliconの製造コストは100ドル以下と見積もられ、市場価格が200〜300ドルの10nmプロセスIntel Corei 3プロセッサと比べてコストパフォーマンスが高いとされています。有名アナリストMing-Chi Kuo氏は独自設計チップへの移行でCPUコストが40〜60%低下すると予測していましたが、おおむね当たっているもようです。

かたや2020年後半に発売と見られるiPhone 12(仮)向けSoCのA14 Bionicは量産が進行中であり、2021年発売の新型iPad向けA14X Bionicも2020年第3四半期に少量生産が開始される予定とのことです。

アップルは2020年末までに最初のApple Silicon搭載Macをリリースすると予告していますが、記事執筆時点ではどのタイプのMacで、どんなプロセッサが搭載されるかも不明です。

ちなみにKuo氏は24インチiMacがApple Silicon初号機になると予測しつつ、「設計の変更により(Apple Silicon関連部品の)単価は上昇します」との見通しを語っていました。プロセッサのコストが抑えられる分だけ本体価格が安くなるのか、それとも部品の費用がかさんで高くなるのか、今後の続報を待ちたいところです。

Source:TrendForce(1)/(2)

Via:9to5Mac