MITの研究者が異なる絵画の「意外な共通点」を見つけるアルゴリズムを開発

作品に込められたテーマの類似性まで解析

中田ボンベ(Bonbe Nakata)
中田ボンベ(Bonbe Nakata)
2020年07月31日, 午前 11:30 in MIT
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2020年7月29日、MITコンピュータ科学・人工知能研究所とMicrosoftの研究者グループが、メトロポリタン美術館の絵画とアムステルダム国立美術館に収蔵されている絵画間の「隠れたつながり」を発見するアルゴリズムを作成しました。

絵画は過去に膨大な数が生み出されており、何百点、何千点もの作品情報を調べて類似点を見つけ出すのには膨大な時間が必要です。特に作品に込められたテーマやモチーフ、構図は、分かりやすいヒントがない場合は類似点を見つけとなると至難の業です。

そこでMITの研究者は、このプロセスを合理化するべく、「人間の直感」に近い特性を持つアルゴリズムを構築。このアルゴリズムを、「KNNツリー」と呼ばれる、画像をツリー状の構造にグループ化する検索データ構造と組み合わせ、膨大な絵画作品の中から色やスタイルだけでなく、絵に込められた意味やテーマが似ている作品を素早く見つけるシステム「MosAIc」を作り上げました。

このシステムで画像をスキャンし、ディープネットワークを使用して解析を行うことで、従来の解析システムでは難しかった「作品同士の隠れたつながり」を見つけることが可能になったとのこと。

例えば、「MosAIc」が類似性を導き出した作品として、フランシスコ・デ・スルバランの「聖セラピオンの殉教」と、ヤン・アセリンが描いた「脅迫された白鳥」が挙げられます。

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これらは人と白鳥という全く異なる対象が描かれており、製作された時代も違いますが、共に似た構図の作品で、さらに根底に「深い利他主義」が込められていることが分かりました。

同研究所によると、人の直感に近い特性を持つ検索システムは、芸術だけでなく、人文科学、社会科学、医学などの分野でも役立つ可能性があるとしています。このシステムがより高性能になり、他分野でも応用された場合は、これまで見過ごされてきた意外な情報が発掘されたり、まさかの「世紀の発見」もあったりするかもしれません。

Source:MIT

 
 

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