画面を曲げて折りたたむことができるフォルダブルスマホ。日本国内ではサムスンのGalaxy FoldとZ Fold 2 5G、Galaxy Z FlipとZ Flip 5Gの4モデルが販売されましたが、モトローラがそれに続きました。

同社およびソフトバンクが本日(2021年3月4日)、motorola razr 5Gを3月下旬に発売すると発表、スペックなどの詳細は以下の記事をご覧いただくとし、こちらでは実機に触れたインプレッションを速報とは別の視点でお届したいと思います。

motorola razr 5Gは、サムスンのGalaxy Z Flip同様の縦に折りたためるフォルダブルスマホです。

ゴージャスな質感

画面サイズは6.2インチ、2142×876ドット(アスペクト比21:9)の細長い表示となっています。画面は有機EL、側面はメタルで形成されています

本体カラーはPolished Graphite(ポリッシュグラファイト)。グローバルではさらにゴールド系のBlush Gold、シルバー系のLiquid Mercuryが販売されています。

折りたたんで約半分のサイズに。この面はガラス素材で、2.7インチの「クイックビューディスプレー」(800×600ドット)を備えます。もちろんタッチ操作にも対応。この状態での通話も可能です

背面もガラス素材。側面メタルとの融合でゴージャスな質感を実現しています。重量は約192グラム。モトローラのMマークは、指紋認証を兼ねています。なお、本機は顔認証にも対応しており、同時に利用することができます

手に持った際、指紋認証の位置が若干低い位置にくるので、人によっては使いにくいかもしれません。よって顔認証と併用するのがいいと思います。顔認証はメインディスプレーを閉じた状態、開いた状態の両方に対応します。顔認証後、ロック画面を飛ばす設定にもでき、そうするとオープンしてすぐ使えるのでとっても便利。ただ、クローズ時も顔認証でロック解除されるので、誤操作や通知を見逃してしまう(ロック時はタップしたときだけ通知内容を表示したりできる)ため、オープン時とクローズ時の顔認証の挙動を個別に設定できたら、より便利ではないかと感じました(アップデートに期待)。

ほどよいサイズ感

開いた状態で6インチ周辺サイズの人気モデルと並べて比べてみます。

左がiPhone 12 Pro(6.1インチ、2532×1170ドット)、中央がrazr(6.2インチ、2142×876ドット)、右がアスペクト比が同じ21:9のXperia 1 II(6.5インチ、3840×1644ドット)。解像度はかなり違いがあります(撮影協力:石野純也さん)

外装のサイズ感的には、iPhone 12 Pro Maxのほうが近い印象です。

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右がiPhone 12 Pro Max(6.7インチ、2778×1284ドット)。

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iPhone 12 Pro Maxをパタンと折りたたんでポッケに入れられる感じですね

クイックビューディスプレーのカスタマイズが楽しい

2.7インチのクイックビューディスプレーでは着信や通知の内容を表示したり、メディアの再生操作などが行なえるわけですが、それだけだとフツーですよね。razr 5Gでは、任意のアプリの起動を個別に許可することで、さらに深いカスタマイズが行なえます。

クイックビューディスプレーで表示可能とするアプリを一覧から選択。デフォルトでは800×600ドット表示に対応したアプリしか並ばない設定「整理」になっていますが、これを「無制限」とすることで、動作保証外ではありますが、いろんなアプリを選択し、クイックビューディスプレーで実行できるようになります。ただし、Chromeなど選択不可となっているアプリもいくつかありました

なんせ800×600ドットなので、実行できたとしてもまともに使えない可能性のほうが高いのですが、いろいろ試すのが好きなギークの人は楽しいのではないでしょうか。

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フリック入力も一応行なえます

おサイフケータイには非対応ですが、PayPayのバーコードを表示することで、開かずに決済が行なえます。はたから見たら、おサイフケータイと変わらない……と言ったらさすがに無理があるかもしれませんが。

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PayPayのQRを表示。ほかのQR決済アプリでも使えるかどうかは、試してみるまでわかりません(あくまでクイックビューディスプレー上での話です)

クイックビューディスプレーでの実行を許可した各アプリは、設定でさらに「閉じても実行する」をオンにできます。たとえばYouTubeやNetflixの動画をメイン画面で再生中に、パタンと閉じて手のひらで再生を継続させるなんてことができるのです。アプリによっては、アプリ側の設定でバックグラウンド再生を許可しておく必要があります。

実行を許可したアプリには、メイン画面からクイックビューディスプレーへの移行を可能とする選択肢が出現します

メイン画面で再生していた動画を、パタンと閉じてそのまま手のひらで再生することに成功。実用的かどうかは、ご自身で判断してください

スピーカーは開いた状態でもモノラルなので、せっかくのシネマビジョンアスペクト比ですが、解像度共に迫力の映像体験といった意味ではXperiaに分がある感じです。

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オーディオブースト機能があり、ステレオにこだわらなければ音質自体は決して悪くありません

フォルダブルこそハイエンドスマホのデファクトスタンダードになると感じた

カメラ機能などは試せていませんので、より長時間使ってみてのレビューも予定していますが、個人的には「一瞬で惚れた」と正直に書いておきます。

折りたたまれるスクリーン上の触り心地もまったく違和感ありませんし、やはり大画面を半分にして持ち歩ける手軽さは、巨大化が進むハイエンドスマホの進化に対し、正統な道を示したと言えるのではないでしょうか。そんなことはサムスンがZ Flipで実証済みだと言われそうですが、デザイン・質感もRAZRというのが嬉しいじゃないですか(わかる人だけわかっていただければ結構です)。

おサイフケータイ、無接点充電、防水など積み残しはまだありますが、時間が解決する問題ですし、この分野が日進月歩であることはみなさんよくご存じの通り。頻繁に噂になってはいますが、Appleやソニーが成熟しつつあるフォルダブル技術を取り入れないわけがないと思うんですよね。折りたたみiPhoneは、良くも悪くもこんな細かいカスタマイズはできないと思いますが。

razr 5Gは、ソフトバンクによるキャリアモデル(SIMロックあり)がトクするサポートで実質9万9000円(一括19万8000円)、SIMフリーモデルが17万9800円~でMOTO STOREほか、ひかりTVショッピング、+style、e-TREND、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、IIJmio、QTmobileなどで取り扱いが決定しています。まだまだ高価な印象ですが、スマホ好きなギークの方は、避けては通れない端末だと思いますよ。