NASA、民間による月面サンプル確保とその所有権買取りを提案。サンプルは「その場渡し」

宇宙条約に違反しない形での商業活動

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年09月11日, 午前 07:50 in nasa
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Elen11 via Getty Images
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NASAのジム・ブライデンスタイン長官は2024年までに月面有人探査を行うアルテミス計画や、その先の月面基地建設の研究に用いるため、民間企業から月面の土壌(レゴリス)や岩石などを購入するプログラムのRFP(提案依頼)を公表しました。

NASAは米国内外の民間企業に月面サンプル50~500gの提供を呼びかけており、NASAtが選定した(1つ以上の)企業は、宇宙条約の規定やその他のすべての国際的義務を遵守したうえで2024年までに月面へ探査機を送り込み、サンプルを確保しなければなりません。

NASAは購入契約を締結した企業に対し月面でのサンプル確保と、サンプルの画像とおよび収集場所特定用のデータを含む資料の提出を求めています。確保されたレゴリスまたは岩石は「その場」で所有権を譲渡することになります。

価格はサンプルごとに1万5000~2万5000ドル(約160万~265万円)。支払いは契約締結時に10%、サンプル取得のための探査機を打ち上げた後に10%、残りの80%は取得したサンプルの引き渡し時に支払われます。

ブライデンスタイン長官は、このRFPの目的のひとつは宇宙条約内でのこの種の商業活動の規範を示すことだと述べ、地球上の活動に当てはめて「企業は海は所有できないものの、そこからマグロを捕獲して販売できる」と述べました。これはNASAが月面資源の潜在的な顧客になりうるということを企業に知らせることでもあります。さらに、過去10年ほどの間に頻繁に議論されてきた、小惑星などからの希少な金属や資源収集やそれをビジネスとする市場形成などにも関連する話と言えそうです。

また、NASAがアルテミス計画で目標とする月面やその周辺への基地建設には、月のリソースをいかに活用するかが重要です。NASA当局者は、こうした月面での作業が、2030年代の火星への有人探査の準備としても役立つだろうと語りました。

ちなみに、宇宙条約では国家が月の土地を領有する事は禁止しています。しかし個人や企業が所有する事までは禁止していません。また今回の取引対象は確保した土壌もしくは岩石とされているので、条約には違反しない模様です。

source:NASA
via:Space.com

 

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