NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)が、同社製PCの2021年春モデルラインアップを発表しました。今回は筐体(きょうたい)レベルでのアップデートが2シリーズと、CPUの世代交代が3シリーズという構成です。


全般的な強化点としては、多くの機種でインテルのTiger Lakeことインテルの第11世代Core iを搭載する点が目玉。現行モデルに比べて処理速度(とくにグラフィックス)が向上しています。また、昨今同社が力を入れるテレワーク向け機能も強化。さらにモバイルノートPCの2シリーズでは紛失防止タグ機能を本体に内蔵するなど、新機軸の機能も採用。

一方で、Tiger Lake搭載ながらあえて全機種がThunderbolt 4非対応など(Tiger LakeはCPU側の機能により比較的低コストでTB4が搭載できます)、NECらしい割り切りも散見される構成です。


CPU強化でさらに快適、テレワーク向け機能も強化

LAVIE Pro Mobile

本誌読者にとって注目機の一つが、13.3インチフルHD画面を搭載する超軽量モバイルノートPC『LAVIE Pro Mobile』でしょう。

出荷開始予定は2021年1月21日から、店頭モデルは3グレード構成。市場想定価格は、最廉価モデル『PM550/B』は19万4800円前後(税別、以下同)、最上位『PM950/B』は24万9800円前後。

本体カラーバリエーションはネイビーブルーとクラシックボルドー、フレアゴールドの3種(ただしPM950/Bはネイビーブルーのみ)。Web直販モデルではパールブラックも用意されます。


冒頭で紹介したように、CPUにはTiger Lake(TDP幅は15から28WのUP3)となる『Core i7-1165G7』と『Core i5-1135G7』を搭載。約889gからと超軽量の本体に、シンプルで控えめながら場所を選ばない本体デザインや薄型ながらクリック感強めなキーボードといった、現行モデルで評価の高い筐体は継承しながらも、処理速度を増しています。

参考記事:

新LAVIE Pro Mobileレビュー。抜群の「手馴染み」がさらに強化、キーボードはオンリーワン的完成度

 

そして、ある意味でCPU以上の特徴は、紛失防止タグ『MAMORIO』を本体に内蔵した点。持ち歩くスマホに専用アプリをインストールすることで、本機がスマホから一定距離離れた時点でスマホ側に通知し、PC紛失を防止します。

さらに紛失時には、距離が離れた時刻と場所をアプリに通知。さらに追跡機能で発見をアシスト。さらに本体内蔵のため、盗難時などにタグのみを外されるといった心配が軽減できます。


さらに従来からの売りだったテレワーク向け機能『ミーティングモード』もさらに強化。

現行機で評価の高かった、内蔵マイク使用時に周囲の雑音を低減する『ノイズサプレッサ』、テレビ会議で気になる部屋の残響を抑える『ルームエコー抑制』といった機能はそのままに、複数の相手との会議の際に相手音声の音量を揃える機能や、ヘッドホンへの対応(現行ではスピーカーのみでした)といった面での強化を図っています。

屋外での仕事時に役立つのぞき見防止機能も、現行モデルから継承。軽さと長時間駆動、そして操作性と堅牢性のバランスを取った設計は継承しつつ、売りとなったテレワーク機能を強化。「ポストコロナ時代のテレワーク特化パソコン」のキャッチを備えます。

またUSB Type-C端子は、現行モデルユーザーから要望の多かったディスプレイ出力(DisplayPort Alt Mode)についに対応。昨今増加しつつあるUSB Type-C直結型ディスプレイとの組み合わせなどでは、接続がシンプルになります。

さらに地味ながら大きなポイントは、ついに店頭向けモデルの最上位構成がSIMフリーのLTEモデム搭載となった点。現行世代では直販モデルのみでしかLTEや5Gが選べなかったことから、「モバイルノートにはLTEや5Gは必須」派にとって、選択の幅がかなり広がる強化点です。


14型「おうちモバイル」もTiger Lakeで大強化

LAVIE N14

次に紹介したいのが、NEC PC側のイチオシモデルとなる『LAVIE N14』。14インチフルHD画面で家庭内モバイルを狙った『LAVIE Home Mobile』のシリーズ名を変更し、筐体(きょうたい)レベルのフルモデルチェンジを施したモデルです。

ラインアップは2グレード構成。CPUにCore i7-1165G7を搭載する『N1475/B』と、AMDのRyzen 3 3250U搭載の『N1435/B』です。出荷開始予定は1月21日、市場想定価格はN1475/Bが18万4800円前後、N1435/Bが13万9800円前後。

本体カラーバリエーションはネイビーブルーとパールホワイトの2種。Web直販モデルではパールブラックも用意されます。


家庭内モバイルを狙うモデルだけあり、本体重量は約1.46から1.47kgと「そこそこ軽量」程度ですが、その分ライバル機に比べると価格はお手頃感アリ――という位置づけは、現行のLAVIE Home Mobileから引き継ぎます。

最大の特徴は本体デザインの一新。現行モデルからさらにスリムに、またナローベゼル設計などでコンパクト化した設計と、LAVIE Pro Mobileに近い印象を与えるシンプルなデザインが特徴です。

使い勝手の点でも、バッテリー駆動時間を約12時間に延長し、さらに顔認証機能(N1475/Bのみ)の搭載など、様々な点での強化が図られたモデルとなっています。


人気の大学生向けノートにも紛失防止タグ機能が

LAVIE N12

今回発表されたノートPCの中でも小型のモデルが、12.5インチフルHD画面の軽量モバイルノートPC『LAVIE N12』。大学生を主なターゲットにしたLAVIE Note Mobileシリーズの世帯交代+改名モデルです。

ラインアップは2グレード構成。CPUにCore i7-1160G7を搭載する『N1275/B』と、Core i5-1130G7搭載の『N1255/B』です。出荷開始予定は2021年2月25日、市場想定価格はN1275/Bが15万9800円前後、N1435/Bが14万4800円前後。

本体カラーバリエーションはネイビーブルーとパールホワイト、メタリックピンクの3種。Web直販モデルではパールブラックも用意されます。


本体デザインは現行モデルのN14やPro Mobileのシンプル路線を取り入れつつも、背面に集中した拡張端子やデザイン上でもコンパクトさを追求したボディなど、評価の高い点は継承。

また大きな改良点として、LAVIE Pro Mobileと同じく、紛失防止タグ『MAMORIO』機能を本体に内蔵します。授業などで持ち歩くことの多い同機ではとくに嬉しい機能でしょう。

これまでは同社のノートPCの中でも比較的廉価なモデルということで、CPU性能などは控えめでしたが、今世代はTiger Lake UP4のCore i7とi5となり、基本性能は大きくパワーアップしています。

また使い勝手の面でも、新しくモダンスタンバイに対応し、スリープからの復帰速度も高速化。USB Type-CはDisplayPort Alt Modeに対応するなど、上位モデルとの機能差が一気に詰められた印象。

Pro Mobile譲りのテレワーク向け機能『ミーティングモード』も搭載します。


この他に、15インチのスタンタードノートPC『LAVIE N15』のインテルCPU搭載モデルと、液晶画面一体型デスクトップ『LAIVE A』(LAVIE Home All-in-Oneからシリーズ改名)にも、仕様強化された新モデルが用意されます。

このようにNEC PCの2021年の春モデルは、主力となるモバイルノートPCを中心に、一気にCPUの世代交代を進めた布陣となっています。合わせてN14やN12では上位グレードCPUへのシフトも合わさっており、全体としての性能の底上げが大きく進んだ印象です。