コロナ禍の2020年、カメラメーカーにとっては年初のCP+2020中止に始まり、先日フォトキナの当面中止という事実上の終了宣言など試練の年でした。

しかし、キヤノン「EOS R6」「EOS R5」の人気や、SIGMAが怒涛のレンズラインナップとアパレル商品をリリースするなど、製品としては良いものが発売された年でもありました。

そんななか、Nikonは7月にフルサイズミラーレスの普及機Z 5を発表、11月にはZ 6の後継機種であるZ 6II、そして12月には高画素機であるZ 7の後継機 Z 7IIも発売されます。

筆者は2018年のベストバイにNikon Z 6を挙げ、「もう一眼レフ機には戻れない?」と感想を述べましたが、実際に複数のカメラを所有していても使う機種はほぼミラーレス、それもNikon Z 6がメインとなっていました。

Z 6II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

そんなZ 6ですが若干の不満もありました。Z 6II登場を機に買い換えるか、はたまたコロナ禍で撮影機会が減っているのに買い換える必要はあるのか? かなり悩みましたが、Z 6を下取りに出してZ 6IIに買い換えることにしたのでした。

Nikon Z 6II(Amazon)

決め手となった点をお伝えしていきましょう。

一つ目は、秒14コマ最大124枚(非圧縮RAW)の連続撮影枚数です。Z 6では秒12コマ34枚(非圧縮RAW)なので、秒あたりのコマ数の増加は嬉しいものの、その差はわずか。それよりも連続撮影枚数が圧倒的に増えたのが大きかったです。

秒12コマで連写した場合、34枚は3秒に満たない時間ですので、10秒弱(およそ9秒間)もの間連写できるのは大きな進化。実際、飛行機や車両など、動きのある被写体をZ 6の連写で追う場合には3秒では足りず、また、バッファーメモリが解放されるまで撮影が中断されることもあり、その点はストレスでした。しかし、Z 6IIではそれがほぼ解消されました。

Z 6II + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM

もう一つが測距エリアモードに「ワイド/動物/人」「オート/動物/人」が加わり、複数のモードで人や動物の顔、瞳を検出してピントを合わせてくれるようになったこと。

コロナウイルスの影響から発表会などがオンライン化され、取材に出向く機会はぐっと減りました。とはいえ、撮影を伴う取材なども時折あり、撮影対象が一瞬マスクを外すシャッターチャンスで「使える」写真を撮らなくてはなりません。そんな時、ワイドエリアまたはオートエリアで人物、瞳検出に設定しておくと、咄嗟の撮影でも失敗が少ないのです。

これら以外にも、AF性能などが向上しているように感じました。画像処理エンジンが従来のEXPEED 6を2つ搭載した「デュアルEXPEED 6」になっていることが大きく貢献しているのだと思いますが、スペック以上に機能がアップしているように感じるのはおそらくこのおかげなのでしょう。

マウントアダプターを介したFマウントレンズの動作も良好でした。メーカーでは動作保証外の使い方ですが、SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMをマウントアダプター FTZを介して使用してみると正常に動作しました。また、EVFの見え方も良好で、旅客機程度であれば連写しながら機体を追っても問題なく撮影できます。

Z 6II + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM
Z 6II + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM

なお、デュアルスロットになったことが話題になりましたが、個人的にはXQDシングルスロットで事故が起きたことはなかったので「待望の」とまでは感じませんでした。ただ、RAWをXQDに、JPGをSDに、と言った具合に振り分けて記録できるため、撮影後の運用はしやすくなっています。

そんなZ 6IIですが、今年買って最も活躍したレンズ「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」と組み合わせて使うとベストマッチでした。ニコンのミラーレス向け大三元レンズが出揃いましたが、小三元とされるF4通しのラインナップも優れており、24−70mm、14−30mmの2本は非常に満足していました。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sの購入に際しては24−200mmという選択肢もあり悩みましたが、大口径Zマウントの良さが最も発揮され、最高の仕上がりだという前情報からこちらに。予約注文したものの、生産の遅れもあって、入手できたのは夏でした。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S(Amazon)

コロナウイルスの影響からZ 6で使う機会は少なかったのですが、Z 6 IIを買ってからは使用機会が増え、結果としてこの組み合わせで大満足しています。

Z 6II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
Z 6II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
Z 6II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

F2.8通しのレンズは、夜間や暗所での撮影に威力を発揮してくれます。レタッチなどは行いましたが、上記作例のような幻想的だったり、カレンダーに使われそうだったりする写真が手軽に撮れるのに驚きました。

また、以前は取材相手の写真を撮る際に24−70mmの標準ズームレンズを使用することが多かったのですが、現在はソーシャルディスタンスの関係から70−200mmを使用することが増えています。元々、ポートレート撮影では、85mm、105mm、135mmなどの焦点距離を使用することが多く、70−200mmのズーム域は適していると言えるでしょう。

Z 6II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

「一眼レフでないと」という状況もまだあるのかもしれませんが、筆者の使用用途においてはほぼミラーレスで対応できるようになったと思います。特にNikon Z 6IIは、Z 6の良さをそのままにZ 6ユーザーが満足できる仕上がりとなっており、今回の買い換えは大正解でした。もちろん、ミラーレスに移行する人、初めてレンズ交換式カメラを買う人にとっての最初の1台としてもオススメできると思います。

Nikon Z 6II(Amazon)

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S(Amazon)

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