Roberto Baldwin/Engadget
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テキサス・ヒューストン北部で土曜日、2019年型テスラModel Sが道路外の立木に衝突、炎上する事故が発生し、2人の男性が死亡しました。不思議なことにこのテスラの運転席には誰もおらず、死亡した2人は助手席と後部座席に座っていました。

地元テレビ局KHOUの報道によれば、このModel Sは高速でカーブに進入して曲がりきれず、道路外に飛び出した模様。事故発生時に運転支援システムのAutopilotがオンになっていたかどうかはわかっていません。

テスラ車が搭載するAutopilot(自動操縦)、そしてAutopilotにさらに高度な運転支援を追加するFull Self-Driving(FSD:完全自動運転)機能は自動運転レベル2の域を出ないものであり、ドライバーが常に運転席で周囲に気を配り、いつでも危険を回避できる状態でなければならない運転支援システムにすぎません。

しかしその名称のせいもあるのか、知らない人が聞けば完全な自動運転と誤解する可能性が指摘されています。実際、これまでにはその技術を過大に信用した結果ハンドルを握るのを怠ったり、運転席シートを倒して寝込んでしまうドライバーの例が報告されています。またAutopilot使用中の死亡事故もこれまでには複数発生しています。

また、電気自動車が搭載する大きなリチウムイオン電池は構造上、破壊されると激しく火を噴くことがあり、駆けつけた消防隊が電池による火災に対応する体制を整えられていないケースがあると指摘されます。今回の事故では、立木に衝突したあとでModel Sから火災が発生し、消防隊が完全に鎮火するまでに4時間もの時間を要しました。あまりに火が消えないため、消防隊はテスラに消火方法を問い合わせたとも伝えられています。

テスラは過去にもModel Sのバッテリーパックから突然火が噴き出す事故が発生しています。激しく炎が噴き出すバッテリー火災は、大量の放水でも消し止められない場合は燃え尽きるまで放置するほかなく、また燃え尽きたように見えても突然、残っていたセルから再び火があがることがあるため、消防も対応に手こずることが考えられます。

米国家運輸安全委員会(NTSB)は3月、テスラ車が起こした数十件の事故について調査を開始した述べています。またReutersによれば、最近だけでも少なくとも3件のテスラ車の衝突事故が報告されている一方で、テスラのイーロン・マスクCEOは1月、FSDソフトウェアによって莫大な利益が発生することを期待していると述べ「今年は自動運転が人間を越える信頼性を持つようになると確信している」と発言したと伝えています。

Source:KHOU 11

via: Reuters