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OnePlusの共同創業者Carl Peiが立ち上げた新興テクノロジー企業Nothing。同社初のプロダクトであるワイヤレスイヤフォン「Nothing ear(1)」(99ドル/1万2650円)が8月27日についに発売されます。

記事執筆時点で公式サイトでメールアドレスが登録可能となっており、購入可能になった段階でお知らせが届きます。Nothingによれば、これは転売防止対策のひとつとのことです。さて今回、発売に先駆けて製品版を試用する機会を得たので、実機レビューをお届けいたします。

■対応端末はAndroid 5.1以上、iOS 11以上

ear(1)はアクティブノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤフォン。対応デバイスはAndroid 5.1以上、iOS 11以上。これ以外のデバイスでもBluetooth接続自体は可能ですが、専用アプリをインストールできません。設定を変更したり、ファームウェアをアップデートするには最低1台、対応OSがインストールされたデバイスが必要です。

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ソニーのDAP「NW-ZX507」のOSはAndroid 9ですが、なぜか専用アプリをインストールできなかったです

スペックは下記のとおり。なお、本製品は「Sound by Teenage Engineering」と謳われており、サウンドチューニングをTeenage Engineeringが担っていることが売りです。

・Bluetoothバージョン:Ver.5.2

・Bluetoothプロファイル:A2DP、AVRCP、HFP

・対応コーデック:SBC、AAC

・ドライバー:11.6mmダイナミック型

・ダイアフラム:グラフェン

・チャンバーサイズ:0.34cc

・マイク:3つ(環境ノイズキャンセリング機能搭載)

・アクティブノイズキャンセリング:対応

・外音取り込み:対応

・自動耳検出機能:対応

・片耳だけの利用:可能

・別デバイスからの接続:可能(ただし音楽停止時)

・操作方法:タッチ、スライド(カスタマイズ対応)

・バッテリー駆動時間:最大5.7時間(ANCオフ)、最大34時間(ANCオフ、ケース込み)、最大24時間(ANCオン、ケース込み)

・防水性能:IPX4(本体)

・本体サイズ/重量:28.9×21.5×23.5mm/4.7g

・充電ケースサイズ/重量:58.6×58.6×23.7/56.8g(本体除く)

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製品パッケージ

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内容物は本体、イヤーチップS/M/L、ワイヤレス充電対応ケース、USB-Cケーブル、安全情報&ユーザーガイド

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充電ケースはイヤフォン本体が丸見えなデザインです

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ケース裏面。ケースはワイヤレス充電(Qi充電)に対応しています

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ケース右側面にペアリングボタンとUSB Type-C端子を用意。ペアリングボタンを長押しするとペアリングモードに入ります

■アクセサリーにしか見えない透明ボディー

本製品最大の売りはなんと言っても透明ボディー。ここまでの充電ケースだけでなく、イヤフォン本体にも透明シャーシが採用されており、なかの部品が透けて見えます。ルーペでも使わないとよくわからないほどの集積度なのですが、「神は細部に宿る」と言うではないですか? 私にはイヤフォンというよりアクセサリーにしか見えません。

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フォルムも未来的。一方でドット文字の「NOTHING ear(1)」のロゴが素敵です

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イヤーピースの取り付け部は楕円形で浅め。とりあえずソニー製イヤーピースは装着できませんでした

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イヤフォン、充電ケースのどちらにも磁石が内蔵されており、雑に近づけてもカチッと正しい位置に小気味よく装着されます

■専用アプリの設定方法はシンプルでわかりやすい

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専用アプリのホーム画面。ケース、イヤフォンのバッテリー残量も確認できます

アプリのホーム画面の「HEAR」からはサウンド設定、「TOUCH」では操作設定を行ないます。左上のメニューからはデバイスの追加やダークテーマなどの設定、右上の設定からはデバイスの詳細設定が可能です。どの設定画面も1画面に収まっており、階層も深くないので、すべての機能を把握しやすいです。日本語設定は用意されていませんが、構成がシンプルなので特に迷うことはないでしょう。

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「HEAR」からはノイズキャンセリング/外音取り込みなどを設定します。イコライザーはバランス/高音重視/低音重視/ボイスとシンプルな構成です

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「TOUCH」からはジェスチャーコントロールを設定でき、3回タップには次の曲/前の曲/無効、ホールドにはノイズキャンセリング切り替え/無効を割り当てられます

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メニューからは複数デバイスを切り替え可能。またアプリにダークテーマを設定できます

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詳細設定では、自動耳検出機能をオンオフできるほか、ファームウェアもアップデートできます。「Find My Earbud」を実行するとイヤフォン本体から大きなブザー音が再生されます

■音源とプレーヤーがよくなればear(1)から聞こえる音も着実に向上

さて実際にear(1)を使ってみた感想ですが、アクティブノイズキャンセリングはしっかりと効きます。エアコンやデスクトップPCの音ぐらいはほぼ聞こえなくなりますね。環境音楽などを小さめのボリュームで流せば、話し声などもシャットアウトできます。外音取り込みはやや音量が大きく感じますが、クリアな音質で、人の声も違和感なく聞き取れます。

音楽を聴いたときの音質については、高音は伸びやかで、低音は太く、バランスのいいチューニングだと感じました。今回は「iPhone 12 Pro Max」、「Galaxy S21 Ultra 5G」、そしてソニーのDAP「NW-ZX507」で聴き比べてみましたが、音源とプレーヤーがよくすると、それに応じてear(1)から聞こえる音も着実に向上していきます。コーデック自体はSBC、AAC対応ですが、イヤフォンとしてのハードウェアの素性がよいのだと思います。

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今回は宇多田ヒカルさんの「One Last Kiss」、相対性理論の「ウルトラソーダ」などを中心に試聴しましたが、Amazon Music HDでUltra HD音質の音源を再生すると、声の微妙な揺らぎを堪能できます

■完全ワイヤレスイヤフォンのハードルをグッと引き上げる一台

アクティブノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤフォンで1万円を切る製品はありますが、透明ボディー、使いやすい専用アプリ、そして価格以上のノイキャン性能&音質……と本製品のレベルは高いです。ear(1)は完全ワイヤレスイヤフォンのハードルをグッと引き上げる一台と言えます。