NTT low latency transmission technology

先端技術を用いて東京から約1000km離れた札幌のマラソン選手を応援する──。そんな「リモート応援」プロジェクトが、2021年8月7日と8日に行われました。

同プロジェクトでは、NTT(日本電信電話)の「ディスアグリゲーション構成技術」「超低遅延メディア処理技術」の大きく2つを活用。コロナ禍でアスリートへの応援を直接、届けられない人が多くなっている中、東京と札幌の会場を低遅延で接続し、映像を通じて選出をリモートで応援するという内容です。

NTT low latency transmission technology

ディスアグリゲーション構成技術は、SDI信号を通信装置に直収し、4K映像の非圧縮映像・音声を光の長距離伝送路へ SMPTE ST2110 形式で送出可能な技術。これにより、送信側での映像入力から受信側での映像出力までの遅延を約1msecに抑え、東京と札幌の距離遅延を含む片道の遅延時間を約20msecまで削減したといいます。

また、東京と札幌の両拠点に設置した8台のカメラで収録し、その映像をLEDディスプレイに表示します。処理の大まかな流れとしては、まずカメラ映像の表示領域を切り出し、各映像を結合・伝送。さらに、受信した映像を複数のディスプレイ用に分解します。

フレーム単位ではなく、映像信号レベルで実施可能な超低遅延メディア処理技術により、従来の映像処理で欠かせなかったフレーム待ち時間を削減し、低遅延化を実現したとNTTは説明します。

2日間開催されたマラソンでは、これら低遅延の伝送技術を組み合わせることで、伝送処理にかかる遅延時間を片道約100msecに最小化。札幌のコースを秒速5mで駆け抜けるマラソン選手に対し、東京にいる人々の応援を届けることが可能になったとしています。

NTTは、これらの成果を踏まえたうえで、競技会場での応援が難しい人々に対して、新たな競技観戦スタイルの提供を目指すほか、将来は家庭からリモート応援ができるよう研究開発を加速していくとしています。


Source:NTT