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昨年から、「数回しかオフィスに行っていない」という人も多いのではないでしょうか。

オフィスとそれ以外の場所で仕事環境の大きな違いといえば、サブモニターの有無ではないかと思います。単身者でなければ日本の住宅事情的に、自宅内に固定されたワークスペースを確保するのは難しく、サブモニターを据え付けておける場所もまた確保しづらいからです。

そういう背景があるからか、現在、モバイルディスプレイ市場が活発になっているようで、Amazonの検索でも400件以上がヒットするモバイルディスプレイ百花繚乱状態に。

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かくいうわたしも、複数のモバイルディスプレイを購入しましたが、いくらすぐに片付けられるとはいえ、広めの作業台がないと置けない、という悩みに陥っていました。

そんなときに海外のクラウドファンディングサイトで見つけたのが、この「OFIYAA:Portable Triple Screen Laptop Workstation」(以下、OFIYAA)です。ノートPCのディスプレイに取り付けられるため、モバイルディスプレイのためのスペースは不要。「これこそわたしの求めていたモバイルディスプレイだ!と、速攻でポチリ、先日ようやく手元に届きました。なお、送料も含めた出資額は2705 HK$。日本円にすると4万円弱でした。私はクラウドファンディングで購入しましたが現在はAmazonでも購入可能です。価格は4万4999円です。

OFIYAA P2(Amazon)

OFIYAAは、両バタ式の2画面モバイルディスプレイ。ノートPC本体のディスプレイも合わせた、トリプルスクリーンをモバイル環境でも実現させられます。

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11.6インチディスプレイの解像度はFHD(1920×1080)。ノングレアタイプのIPSパネルで、タッチ操作には非対応。回転角は202°で、使っているとちょっとした要塞のような雰囲気になります。

各ディスプレイにはUSB Type-Cポートが2つ、HDMIポートが1つ、USB Type-Aポートが1つ、それに電源ボタンやコントロールボタンが搭載されています。

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ポートの構成からわかるように、使っているノートPCがDisplayPort Alternate Mode(以下、オルタネートモード)に対応していれば、USB Type-Cケーブル1本で接続できますし、ないようであればHDMIケーブルで映像などのデータを、USBケーブルで電力供給をすることで使えるようになります。

なお、残念なお知らせですが、Apple M1チップ搭載の最新MacBookシリーズでは、トリプルモニターに対応していないため、OFIYAAを購入するメリットはなさそうです。

OFIYAAをノートPCに取り付けるのに、マグネットやベルクロテーブをあらかじめセッティングする必要はありません。クリップ式なので、本体を両手でぐっと広げてからノートPC本体のディスプレイ背面にセットするだけです。なお、対応するノートPCのディスプレイサイズは13〜17.3インチとなっています。

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挟み込む力はかなり強力ですが、内側にはシリコンゴムがあるため、ノートPCを傷つけることはなさそうです。このシリコンゴムは、グリップ力の強さと相まって、落脱防止にも一役買うでしょう。

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「こんなに重たいものをノートPCのディスプレイに取り付けたら、向こう側に倒れてしまうのではないか」と不安に思う人もいるかもしれません。実際、OFIYAAの重さは実測値で約1.25kg。PCディスプレイの仰角を大きくするとパタンと倒れてしまうのではないかとわたしも考えていました。ところが愛用中のMacBook Pro(13-inch, 2020, Thunderbolt 3ポート×4)では意外と安定しており、杞憂に終わりました。PC本体のディスプレイとOFIYAAの下端が台に接触することで、かえって安定感が増した印象です。

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作業台の場所は取らなくても幅は取る

実際に運用してみた感想ですが、ファミレスなどの広めのテーブルでは、コーヒーカップなどをついついノートPCと同じ並びに置いてしまうため、かえって危険。幅が狭く、奥行きのあるカフェのテーブルのほうが、「カップを置くのは奥側」と割り切れるため、OFIYAAを引っ掛けて飲み物のグラスやカップを倒してしまうという危険を回避できると感じました。

それから、かなり幅を取るので、外出先で利用する場合は周りへの配慮を忘れないようにしましょう。広げたときの最大幅が87.3cmもあるからです。ソーシャルディスタンスを考慮したテーブル配置にしている今だからこそ使えるアイテムかもしれません。

肝心の性能ですが、ノングレアなので余計な映り込みがなく、目に優しい印象。ディスプレイ本体のパラメーター設定を開けば、言語、輝度、色、シーンモード、彩度など、細かく調整できます。電源を切っても、設定が保存されているので、つなぐたびに設定し直すという面倒はありません。

グラフィックを扱う人にとっては、色味が気になるところでしょう。「明るさ:94」「コントラスト:50」「色温度:デフォルト」の状態で同じ写真を表示してみたところ、若干、淡く表示されている印象。

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とはいえ、据え置き型のサブモニター同様、OFIYAAも本体にあるボタンを操作することで、輝度、色相、シーンモード、彩度、コントラストなどディスプレイのパラメーターを変更可能。それにより、MacBook Pro本体のディスプレイで表示しているものに近づけることもできます。

残念なのは、2枚のディスプレイのうち1枚に輝度ムラが生じてしまっていることでしょう。下端なので、気にならないといえば気にならないレベルですし、そもそも日本製のノートPCや、かなり値段の張ったSurface Book(初代)でも見られたので、「クラウドファンディングだから仕方ないか〜」と、いう気持ちで使っています。

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また、ディスプレイ2枚に電源を供給するため、PC本体のバッテリーの減りが早いというデメリットも。MacBook Pro(13-inch, 2020, Thunderbolt 3ポート×4)では、10分でちょうど10%減っていたので1時間半以上作業する予定であれば、電源を確保できる場所を選んだほうが良いでしょう。

私は主に文章を書く仕事をしているのですが、メインで作業をして、右サイドにブラウザを、左サイドにセミナーなどで使われたスライドの画像を表示して確認する感じです。右サイドのブラウザは、必ずしも調べ物の結果を表示するのではなく、文字起こしした文章を表示しています。

前述のように、重さが約1.25kgもある(といっても、ディスプレイ2枚ぶんにしては軽いですが)ため、「持ち歩くことはないかなぁ〜。家で使う用かなぁ〜」と思っていましたが、トリプルディスプレイを経験してしまうと便利さに手放せなくなり、結局「重い!」と言いながらも、出歩くときはバックパックに常に入れている状態に。見た目はどうあれ、出先でも、快適な作業環境を確保できるようになりました。

作業開始/終了をスムーズに行いたい、広いデスクトップで仕事をしたい、今までのモバイルディスプレイでは物足りなさを感じていた、という人がいれば、試してみるのはどうでしょうか。

OFIYAA P2(Amazon)