One-Netbook A1

2020年には、OneMix G1やGPD WIN MAXなど、いくつかのゲーミングUMPCが登場しましたが、それらとは一線を画したITエンジニア向けをうたうニッチなUMPC「One-Netbook A1」も発売されます。

GPDも同様のコンセプトを持ったUMPCとして「GPD MicroPC」を2019年に発売していますが、イメージ的にはそれのOne-Netbook版といったものです。

参考記事:「GPD MicroPC」速攻レビュー、500mlペットボトルより軽いボディに端子モリモリ

発売に先駆けて、その実機に触れる機会があったので、簡単に紹介したいと思います。なお、利用したのは試作品であり、製品版と外観などは変わりませんが、搭載しているCPUが違います(試作品はCore i7搭載。製品版はCore m3)。

One-Netbook A1

One-Netbook A1は、7インチ(1920x1200)のUMPCで、片手でも簡単に持てるサイズ感。ITエンジニア向けをうたっている通り、サーバーの保守作業や工場でのメンテナンス作業などに使われるのを想定した端末です。

One-netbook A1
▲片手で楽に持てるサイズ感

どの辺がエンジニア向けなのかといえば、それは有線LANポート(RJ-45)やRS-232を搭載している点です。USBシリアル変換で代替えできることも多くなっていますが、ドライバーが必要だったり、古い産業機器では使えないこともあります。保守機器として考えるとRS-232の搭載は重要なポイントです。

One-Netbook A1
▲背面にはRS-232、microHDMI、USB 3.0 x 2、RJ45を装備。画像ではわかり難いですが、右端にはストラップホールもあります

向かって左側面には、microSDスロットとUSB Type-C(3.1)、右側面には3.5mmジャックも備えます。

One-Netbook A1
▲本体の充電もこのUSB-Cで行います

底面には吸気口。また75mmピッチのネジ穴があり、VESA規格のディスプレイマウントプレートなどに固定できます。保守用に普段は使わないけど必要な時に引き出して……といった場合に便利そうです。

One-Netbook A1
▲背面のネジ穴はVESAマウントに対応

キーボードは記号こそやや変則的な配列ながら、UMPCとしてはオーソドックスな雰囲気の仕上がりです。メインのキーピッチは15mmを確保しており、パチパチとした打鍵感と合わせて打ち心地は悪くありません。なお、試作機のキーボードは英語配列ですが、製品版は日本語配列となります。ただ、英語配列も予約限定で販売するとのことです。

One-Netbook A1
▲キーボード下部には、光学式のポインティングデバイス。上部の電源スイッチは指紋センサも兼ねています

このポインティングデバイス、机上に置いて使う分には使いやすいですが、現場で発生するであろう立ち作業では少々使いにくい印象。片手で支えて片手で操作という形になりますが、ここは両手で抱えながら作業できるスタイルを追求して欲しかったところです。

One-Netbook A1

このOne-Netbook A1のもう一つの特徴は、ディスプレイが回転すること。ディスプレイが背面に回ってタブレットスタイルになる2-in-1なラップトップは珍しくありませんが、One-Netbook A1は背面には回らず、180度首を回転させられる形です。

One-netbook A1
▲ディスプレイが回転する、往年のLOOX Uを思わせるスタイル
One-netbook A1
▲そのまま閉じればタブレットスタイルに。背面側にディスプレイがないので持ちやすい

ディスプレイを背面に回すタイプだと、手に持ったときに背面のキーボードが邪魔とまでは言わないものの、とても違和感を覚えるので、個人的にはこのスタイルの方が好みです。

ちなみにディスプレイは180度までは開きません。

One-netbook A1
▲この辺りが限界

また、専用スタイラスに対応しており、メモ書きなども捗りそうです。ただし、スタイラスは別売り。筆圧検知も2046段階に留まるので、イラストなどには向いてはいいでしょう。打ち合わせ中のメモ書きや、PDFへの書き込みなど、あくまでも文字書き用と割り切るのが良さそうです。

One-netbook A1
▲スタイラスは別売り

最後に主な仕様を確認しておきます。

ディスプレイは7インチのIPS液晶で解像度は1920x1200。10点マルチタッチに対応。CPUはCore m3-8100Y、RAM 8GB(DDR3)、ストレージは256GB/512GB(NVMe M.2 SSD)。

スピーカーはモノラルでマイク内蔵。インカメラは非搭載。電源部に指紋センサ、キーボードに光学式ポインティングデバイス搭載。

インターフェースはUSB 3.0 Type-A x2、USB 3.1 Type-C、micro HDMI、3.5mmジャック、micro SD、RS-232、RJ45(1000BASE-T)。バッテリー容量は6000mAh。

価格は256GB版が7万4500円(税別)、512GB版が7万9500円(税別)。12月4日発売で、Amazonでも予約を受付中です。

エンジニア向けではあるものの、550gと軽量なボディに豊富なインターフェースを備えており、キーボードもまずますの打ちやすさ。CPUがCore m3-8100Yなのは、最近のUMPCからすると見劣りする部分ではありますが、持ちやすいタブレットスタイルなど、一般の人(というか小型端末好きな人)にとっても、魅力的な端末ではないかと思います。