Cydia

脱獄したiOSデバイス向け非公式アプリストアの老舗であるCydiaの運営元が、アップルに対して訴訟を起こしました。

米Washington Post紙によると、訴訟は10日(米現地時間)に北カリフォルニア連邦裁判所にて提起され、アップルが反競争的な慣行を用いてiOSアプリ配布を違法に独占していると主張しているとのことです。

脱獄とはiOSデバイスに存在する脆弱性を利用して、アップルの許可していない非公式のアプリや機能を使えるようにすること。そしてCydiaは脱獄済みのiPhoneやiPad、iPod touchにてApp Storeでは配布されていないソフトウェアを入手できるプラットフォームを提供するアプリケーションです。ほとんどのソフトは無料で配信されているなか、有料ソフトを購入できるCydia Storeの仕組みも備えています。

Cydiaがオープンしたのは2008年2月、App Storeがサービス開始する数か月前のことでした。つまりiPhoneにとっての初のアプリストアというわけです。

そんなCydiaは今日も健在ですが、以前よりもはるかに人気が落ちています。その開発者であるジェイ・フリーマン氏いわく2010年には4~500万人ものユーザーが毎週アプリを探していたとのことです。それがアップルがiOSのプロテクトを強化し、顧客に対して脱獄が脆弱性の危険を招くと過剰に警告し、小売店でも「物理的な兆候」(おそらく警告メッセージを店内に表示)があった結果、競争が阻害されたとの趣旨が述べられています。

本訴訟では、iOSアプリの配布に対するアップルの「違法な独占」がなければ、ユーザーはApp Store以外にもiOSアプリをインストールできる他の選択肢が持てると主張されています。

アップルの広報担当者はWashington Postに、同社は訴訟を検討すると述べると共に、独占企業であることを否定。さらに顧客をウイルスやその他のセキュリティ上の脅威から守るため、iPhoneにソフトウェアをインストール方法を厳しく制御しなければならない、との従来の主張を繰り返しています。

こうした「App Storeは反競争的」という訴えはCydiaに限ったことではなく、App Storeからフォートナイトを削除されたEpic Gamesも同様の訴訟を起こしています。ただしEpicがApp Store上でゲームアプリを配布してアプリ内購入で利益を上げていたのに対して、Cydiaは自らが競合するアプリストアを運営し、まさにアップルの直接的な競争相手だった点が異なります。

今回の訴訟のゆくえや、それがEpicなどの対アップル訴訟および「アプリ公平連合」などの動きにどのような影響を与えるのか。今後の展開を見守りたいところです。

Source:The Washington Post

Via:9to5Mac