NASA NASA / Reuters
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NASAの小惑星探査機OSIRIS-RExが小惑星ベンヌへのタッチダウンを実施し、サンプル採取を実行しました。探査機はこれからそのサンプルを携えて地球への帰途につく予定。到着は2023年になります。

小惑星ベンヌは現在、地球から3億2100万kmの所に位置しており、太陽系の初期の環境を色濃く残していると考えられています。日本時間10月21日未明、OSIRIS-RExはベンヌを周回する軌道を外れてその地表へ向かいました。そして、ベンヌの北側にある大きなクレーター内部にある小さな駐車場ほどの平坦な場所に着地しました。

そして、TAGSAMと呼ばれるロボットアームから窒素ガスを噴出して地表の土壌やチリを舞い上がらせ、TAGSAMのサンプル採取ヘッドでこれを取り込みました。OSIRIS-RExは小惑星の地表にとどまることなく、すぐにスラスターを噴射してベンヌから安全に離脱したことが確認されています。

探査機のテレメトリーはすべて正常にミッションが実行されたことを示しており、サンプル採取にも成功したと考えられます。ただし、どれぐらいのサンプルが採れたかを確認するには、1週間ほどの時間がかかるとのこと。NASA本部の惑星科学部門ディレクター、ローリ・グレイズ氏は「今日のタッチ・アンド・ゴーは歴史的な出来事でした」と述べ「このミッションがこれまでに達成してきたすべてのマイルストーンに加え、われわれが安全かつ成功裏にベンヌの地表にタッチダウンできたという事実は、太陽系の秘密を解き明かし続ける探究心を証明しています」と述べました。

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OSIRIS-RExの科学チームは、いくつかの技術を使ってサンプルを遠隔で識別し、測定する予定です。まずは、ナイチンゲールと名付けられた着地点の画像をタッチ・アンド・ゴーの前後で比較し、窒素ガスの噴射で表面の物質がどのくらい移動したかを確認します。画像は10月21日中にも送信されて来るはずで、もし画像のうえで明確な地表状況の変化が見られれば、比較的多くのサンプルが採取できていると期待できるとのことです。

つぎにSAMCAMと呼ばれるカメラでサンプル採取ヘッド内の画像を取得し、サンプルがきちんと採れているかを判断するとのこと。その前には、ヘッド周辺に付着しているダストの量でもサンプル採取成否の可能性をはかることができると考えられます。

2016年9月8日にフロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたOSIRIS-RExは、2018年12月3日に小惑星ベンヌに到着し、その年の大晦日にベンヌを周回する軌道に入りました。これまで様々な観測を行ってきました。探査機は2023年9月24日に地球に戻る予定で、サンプルはユタ西砂漠にパラシュートで降りてくる予定です。

source:NASA