[名称] PD(Phase-change Dual/Phase-change Disc)
[種類] 光ディスク(780nm)
[記録方法] 相変化記録(書換型)
[サイズ] 約157×317×57mm(実測)
[容量] 650MB
[接続] SCSI
[電源] AC(100V、14W)
[登場年] 1995年頃~

今や淘汰された懐かしの記録メディアたちに光を当てるこの連載企画では、ゆるっと集めているリムーバブルメディア・ドライブをふわっとご紹介していきます。

連載:スイートメモリーズ

「LF-1000JD」は、松下電器産業が開発した書き換え可能な光ディスク用ドライブ。PDのディスクは直径120mmで容量は650MB、カートリッジに入った形状だというのはFile:002のPD回で紹介した通りです。

PDドライブの強みは、同じドライブでCD-ROMも読める1台2役となっていたこと。PCに接続するドライブが1台で済むため、別途CD-ROMドライブが必要となるMOなどと比べ、コストが比較的安く済むという利点がありました。

PDドライブを最初に搭載したのは、1995年6月に発売された松下のデスクトップPCである「WOODY PD」シリーズ。このPCに内蔵されていたほか、外付けドライブとして「LF-1000JD」(DOS、Windows向け)と「LF-1000JA」(Macintosh向け)が登場しました。

ちなみに当時のCD-ROMの使い方として、辞書ディスクを入れっぱなしにして使うとか、CDから直接音楽を再生するというのがありました。こういった使い方では、PDを使う場合にメディアの入れ替えが必要となります。そのため、ドライブそのものは1台2役ではあるものの、CDとPDを同時に使えないというジレンマがありました。

これを不便と感じる人向けなのか、翌年の6月にはPDドライブと5連装CD-ROMドライブの両方を搭載する新型WOODY PDが登場しています。

話が少々脱線してしまいましたが、外付けドライブとなるLF-1000JDを見ていきましょう。

メディアのローディングはトレー式。2種類の円形の溝があり、大きい方は12cmの通常のCD、小さい方は8cmのシングルCD用となります。このトレー、一般的なCD-ROMドライブと同じようにも思えますが、よく見ると、四角く囲いがあることに気が付きます。この囲いが何のためにあるかといえば……。

そうです、PDをセットするとき用ですね。このトレー形状は、同じくカートリッジを採用していたDVD-RAMドライブへと継承されました。

PCとの接続は、この時代の外付けストレージでは標準的なSCSIが採用されていました。

コネクターの形状は、いわゆるアンフェノールハーフピッチと呼ばれているもの。ピンではなくバネ状の端子を使うもので、PC-98シリーズ向けのSCSI機器でよく使われていました。

左下にあるのは、音声出力。この時代、音楽CDの再生はドライブ側の役割で、PCでデータとして読み出して再生するというのは、まだ一般的ではありませんでした。内蔵の光学ドライブの場合でも、サウンドカードと接続するアナログケーブルが付属していたのが懐かしいですね。

ちなみにフロントパネルにヘッドホン出力やボリュームがありますので、背面の音声出力を使わなくても、ヘッドホンやイヤホンで音楽CDを楽しめます。

このPDドライブは対応していませんが、CD-ROMドライブによっては音楽CD再生操作用のボタンを備えているものもありました。

せっかくなので、LF-1000JDがWindows 10で使えるかも試してみましょう。ちなみに今回は、アイ・オー・データ機器の「USB2-SC2」という、SCSIデバイスをUSB接続に変換できるアダプターを使用しました。

サポートページに残っている情報では「Windows 10に対応しておりません」となっていますが、接続してみると、Windows 10からは「MATSHITA PD-1 LF-1000 USB Device」として認識され、よくあるリムーバブルドライブとして利用可能に。数MBのファイルを読み書きしてみましたが、どちらも問題なく行えました。

Windows 10になっても、25年以上前のPDドライブが使えたことにちょっと驚きます。特殊なドライバーなしに使えるデバイスは強いですね。

連載:スイートメモリーズ


参考:

LF-1000JD【サポート終了】, Panasonic
CF-32GPの主な仕様, Panasonic
PRODUCTS SHOWCASE, 月刊アスキー 1995-07発売, アスキー・メディアワークス