PS5
Aaron Souppouris/Engadget

マイクロソフトのXboxプラットフォームにはゲーム定額サービスの「Xbox Game Pass」が提供されており、根強い人気を勝ちえています。ソニーがこれに対抗するサブスクリプションサービス、社内コード名「Spartacus」を2022年春に向けて計画中との噂が報じられています。

Bloomberg報道によると、本サービスはPlayStation PlusとPlayStation Nowを統合したものになる可能性があるとのことです。現在のPS Plusはオンラインでのマルチプレイや毎月の無料ゲームを提供、PS Nowは数百本もの旧作が遊べるということで、2つを合わせればXbox Game Passにほぼ匹敵します。

もっとも、Xbox Game Passの持つ最大の魅力は「発売日当日に『Halo Infinite』や『Forza Horizon 5』などのファーストパーティ(MS傘下のスタジオ製)ゲームが遊べる」ことにあり、PS Plus+PS Nowと完全にイコールではありません。

さてBloombergが見たというソニーの文書によると、これは(料金コースが)3層構造になる可能性があるそうです。最下層はいまのPS Plusと同じ内容となり、次の層はPS4タイトルの「大きなカタログ」が追加され、最終的にはPS5のゲームを提供。さらに最後の層では「拡張デモやゲームストリーミング、そしてPS1、PS2、PS3、PSPのクラシックゲームのライブラリ」に遊べる見込みと述べられています。

かつてソニーは何度も、Xbox Game Passに競合するサービスは提供できないと表明してきました。たとえば2020年9月にはSIE社長兼CEOのジム・ライアン氏は、ファーストパーティのゲーム開発費が「1億ドルをはるかに超える」ことが多いため、新作ゲームを定額サービスに含めるのは持続不可能だと述べています

しかしライアン氏の発言以降、風向きは大きく変わっています。そのきっかけは、MSが『Fallout』シリーズ等で知られるベセスダの親会社ZeniMaxを買収したこと。すでに数々のベセスダ作品がXbox Game Pass向けに提供中である上に、今後ベセスダの新作は一部がXboxとPC独占つまりPS5に提供しない方針が打ち出されています。

こうした流れを受けてライアン氏もXbox Game Passへの対抗策につき「いずれ発表できるニュースはある」と含みを持たせた発言をしており、それに続いて、SIE社内の情報源からと称される「カウンターパンチ」が準備中との噂もありました

もしも新サービス=PS Plus+PS Nowだとすれば、Xbox Game Passと比べれば「ファーストパーティの最新作が発売日に提供」がすっぽり抜け落ちることになります。とはいえ、PS1~PS3やPSPの懐かしゲームが一定本数遊び放題だとすれば、一部のゲーマーにはかなりの訴求力があると思われます。

かつてライアン氏はPS5の後方互換性(PS1~PS3など過去プラットフォーム向けゲームが遊べる)につき「要望は多いものの、実際にはあまり使われていない機能の一つだと言えるでしょう」と否定的なコメントをしていました。しかし販売済みディスクを遊ばれて利益を生み出さない後方互換ではなく、新たなサブスクとして月額収入をもたらすとすれば、過去作が宝の山に見えてくるのかもしれません。

ちなみにPS Plusと間違えてPS Nowに加入してしまう人も少なくないらしく、ソニーは注意を呼びかけていました。もしも2つが1つに統合されれば、こうした悲劇(?)も減ることになりそうです。

Source:Bloomberg