Porsche
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高級スポーツカーメーカーのポルシェが、ドイツのバッテリーメーカーCustomcellsとジョイントベンチャーを設立し、現在の電気自動車向けのものよりもさらに高性能なバッテリーの製造に取り組むことを発表しました。

Customcellsは特殊で高性能なリチウムイオン電池セルの製造技術を持つ企業で、自動車向けバッテリーに関してもいくらかの実績を持ち合わせています。ポルシェにはこのメーカーとの合弁でよりエネルギー密度の高いバッテリーを手にし、EUがメーカーに課している厳しい排出目標をクリアするため急速に電気自動車にシフトする中、アジアの電池メーカーへの依存を下げる狙いもありそうです。

バッテリーのエネルギー密度が高くなれば、必要な容量を持つバッテリーをよりコンパクトに作ることが可能になり、必要な原材料が減ることでコストも削減できます。またポルシェは現在のEV用バッテリーよりも熱に強い70℃以上の温度域でも使えるバッテリーの開発もこの合弁会社で行いたい考えです。

また、ポルシェの研究開発部門の役員であるミヒャエル・シュタイナー氏は「生産量については、皆さんがご存知の(テスラ)ギガファクトリーに比べて小規模なものになるでしょう。われわれは生産能力として年間100MWh程度を見込んでいます」「自動車に換算すると、年間1000台分の生産能力があると考えています。我々が求めるセルは、モータースポーツ用や高性能モデル用の性能を備えるものです。つまり、高性能なソリューションのために、非常にカスタマイズされたセル技術なのです」と述べています。

そして「これがうまくいき、規模を拡大すればコストを下げられる可能性があります。販売コストの削減は規模の拡大にも関係してくるので、将来的に生産量を増やすチャンスが出てくるかもしれません」と述べつつも、当面は規模拡大までは目標には含めないとしています。

ポルシェのオリバー・ブルーメCEOは4月、e-モビリティ推進を加速させるため、ドイツのテュービンゲンにバッテリーセルを製造する工場を建設する計画を発表していました。当時はジョイントベンチャーを設立するなどの言及はありませんでしたが、Customcellsがそのテュービンゲンを本拠地としているというのは、いまになってみれば思わず膝を叩いてしまう話です。

Source:Reuters