ポルシェ、モーターを1基に減らした「タイカン」を中国で発表

「タイカン4S」より約400万円も安い

Hirokazu Kusakabe
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2020年07月1日, 午後 07:30 in porsche
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Porsche Taycan
Porsche

日本でも既に発売が決まっているポルシェ初の市販電気自動車「タイカン」。そのモーターを1基に減らしたエントリー・モデルが6月29日、中国で発表されました。

第4のタイカンは後輪駆動

これまでポルシェ・タイカンには「タイカン4S」「タイカン・ターボ」「タイカン・ターボS」と、最高出力が異なる3書類のグレードが設定されていましたが、これらはいずれも車体の前後に1基ずつ、計2基の永久磁石同期モーターを搭載する4輪駆動でした。

しかし、今回新たに中国で追加発表された「タイカン(いわゆる"無印")」は、前輪を駆動するモーターが搭載されていません。車体後方には他のモデルと同じく、高速走行時にハイギアに切り替わる2速トランスミッションと共に1基の永久磁石同期モーターが搭載されており、後輪のみを駆動します。

Porsche Taycan
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2種類のバッテリー容量を設定

フロア下に積まれるリチウムイオン・バッテリーはタイカン4Sと共通で、容量79.2kWhの「パフォーマンス・バッテリー」が標準。オプションで93.4kWhの「パフォーマンス・プラス・バッテリー」も選べます。モーターの最高出力は、79.2kWhバッテリーの場合が326ps、93.4kWhバッテリーでは380psですが、ローンチコントロール(急発進)機能を使えば一時的にそれぞれ408ps/476psに引き上げられ、0-100km/hまで5.4秒で加速できます。1度の充電で走行可能な航続距離は、中国で表記に使われているNEDC(新欧州ドライビング・サイクル)基準で414km(79.2kWhバッテリー)/489km(93.4kWhバッテリー)と発表されています。

Porsche Taycan
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比較のために挙げると、同じバッテリーを搭載するタイカン4Sの最高出力は、2基のモーターが合計で435ps(79.2kWhバッテリー)または490ps(93.4kWhバッテリー)を発揮。ローンチコントロール使用時はそれぞれ530ps/571psとなり、0-100km/h加速は4.0秒に短縮されます。タイカン4Sの航続距離はNEDCより数値が厳しめになるWLTPモードで407km(79.2kWhバッテリー)または463km(93.4kWhバッテリー)と発表されています。基準が異なるので単純に比べることはできませんが、モーターの数が減っていくぶん車重が軽くなっても、航続距離にはそれほど差がないように思われます。

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外観の違いはホイールくらい

搭載するモーターの数は、パフォーマンスだけでなく車両価格にも反映されます。中国におけるタイカン4Sの価格が114万8000元(約1748万円)からとなっているのに対し、モーターが1基のタイカン(無印)なら88万8000元(約1352万円)からという値段で買えます。日本円にして約400万円もの価格差は、ポルシェの購買層といえでも無視できない人がいるでしょう。タイカン4Sとの外観上の違いがほとんどないとなればなおさらです。

Porsche Taycan
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識別できる特徴と言えば、トランクリッドに付く車名のバッジを別にすれば、19インチ・ホイールのデザインが異なる(塗り分けが省略される)ことくらい。しかし、それはオプションで上級モデルと同じホイールを装着することも可能です。タイカン4Sの標準装備と同じホイールにアップグレードしても1万元(約15万円)しか掛かりません。発表時に公開された車両(写真)には、21インチの「Taycan Exclusive Design Wheels with Aeroblades Carbon」が装着されていましたが、これは7万3900元(約113万円)もします。

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純粋主義者のためのタイカン

このモーター数を減らしたタイカンについて、ポルシェは当然ながら「廉価版」という言い方はせず、「ポルシェの伝統である後輪駆動を受け継ぐ電動スポーツカー」と謳っています。確かに、1948年に作られたポルシェの名前を持つ最初のクルマ以来、車体後方にエンジンを搭載する後輪駆動こそポルシェの本流と考える人は少なくありません。最も安価なタイカンは、倹約家ではなく純粋主義者のための電動ポルシェという言う方もできるわけです。モーター1基分の予算を魅力的なオプションに回すのもよいでしょう。

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日本への導入は未定

ただし、今のところ後輪駆動のタイカンは中国でしか発売されておらず、日本や米国、欧州への導入は未定となっています。もし日本で販売されたら、そしてタイカン4Sとの価格差が中国と同程度であるならば、1000万円を少し超えたくらいの値付けも期待できるだけに、電動ポルシェの購入を考えている人は気になるところでしょう。

ちなみにポルシェが中国市場向けに性能とコストを抑えたモデルを用意することは、実はタイカンが最初ではありません。現在日本や欧州で販売されている「718ケイマン」および「718ボクスター」の最高出力が300psであるのに対し、中国で販売されている同モデルは250psに留まります。

Source: Porsche

 

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