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KDDIは、オンライン専用料金プランのpovoを大幅にリニューアルします。9月下旬予定で新たに導入するのが、「povo 2.0」。これまでのpovoは20GBで月額2728円一択でしたが、povo 2.0は基本料が0円になり、データ容量はトッピングとして追加していくスタイルになります。

料金プランが多様になるだけでなく月額制という提供形態まで抜本的に改める仕組みで、ユーザーの幅が一気に広がりそうです。

▲KDDIはpovoの料金体系を刷新。9月下旬から、povo 2.0を開始する

povo 2.0は、維持するだけなら月額料金0円。データ通信速度は128Kbpsに制限されます。ここにpovoの特徴であるトッピングで、データ通信量を追加していくのがpovo 2.0の基本的な仕組みです。

用意されているトッピングは、データ容量だけで6種類。容量は下から1GB、3GB、20GB、60GB、150GBになり、旧povoであるpovo 1.0で好評だった24時間データ通信が使い放題になるトッピングは継承しました。

▲データトッピングは計6種類

おもしろいのが、それぞれのデータ容量ごとに有効期限が異なっているところ。3GBや20GBは30日と約1カ月なのに対し、1GBはワンショットで使える7日間。逆に60GBは90日間と約3カ月間に渡って使い続けることができます。

150GBに至っては、約半年の180日間が有効期限。ボリュームディスカウントがついているため、150GBをトッピングすると、30日辺りのデータ容量は25GBになり、料金も約1カ月で2163円まで下がってお得に使えます。

このトッピングによって、一気にpovoの利用スタイルが多様になったと言っても過言ではないでしょう。例えば、サブのeSIMとしてpovo 2.0の回線をセットしておき、メインの回線が何らかの事情で使えなくなったり、電波状況が悪い時だけ1GBを追加するといったことができます。楽天モバイルのように、エリアにムラがあるキャリアを主回線にしつつ、補完的にpovoを使うことができるのは便利です。

逆に、データ容量をタップリ使いたい月とそうでない月がパッキリと分かれているようなケースでは、60GBを追加しておけばいいでしょう。ある意味、変則的な繰り越しとも言えますが、20GBで足りない月と余りまくってしまう月があるようなユーザーには、90日単位で60GBを使えるのは利便性が高いと思います。

逆にこれまでのpovoでピッタリだったユーザーは、20GBのトッピングを30日ごとに追加していくか、60GBや150GBを追加してならして使っていけばいいというわけです。

▲トッピングごとに有効期間が異なる。大容量を買い、1カ月あたりを安く抑えることも可能になる

少し変わった使い方としては、音声通話専用のSIMカードとしても利用できます。通話トッピングとして、「5分以内通話かけ放題」が550円、「通話かけ放題」が1650円で用意されているため、通話専用の端末にpovo 2.0のSIMカードを挿し、音声通話だけを使うこともできます。こうした自由度の高さは、povo 2.0ならでは。アプリで簡単に組み合わせを決められるので、大きな手間もかかりません。

一方で、月額料金でない点は、ユーザーを選ぶところと言えるかもしれません。3GBや20GBのトッピングは30日単位で用意されているため、1カ月まとめて使うことができますが、KDDIによると、トッピングは自動更新されないといいます。つまり、データ容量が切れてしまった場合、その都度トッピングを買い足していく必要があります。

これを面倒と取るか、使いすぎ防止になって安心と取るかは見方が分かれるところかもしれません。アプリの操作に慣れていれば簡単かもしれませんし、これまでの携帯電話料金に慣れていると、ワンクッション増えて少々面倒だと感じる可能性もあります。

▲自動更新はなく、都度トッピングしていく仕組みだと語るKDDI Digital Lifeの秋山敏郎社長

また、トッピングを生かした仕組みとして、9月下旬から「#ギガ活」が開始されます。#ギガ活の方法は、「もらう」「さがす」「あたる」の3つに分かれています。

「もらう」であれば、買い物をした際に追加でデータ容量をもらうことが可能になります。一例として、ウエルシアで500円以上の購入をした際には300MB(3日間)、カインズで2000円以上の購入をした際には1GB(7日間)といった具合に、データ通信量のトッピングが付与されます。

▲#ギガ活で、データ容量をもらうこともできる。au PAYと連動する仕組みも用意

このほか、街中やバーチャル空間で探す「さがす」や、抽選でデータ容量があたる「あたる」も用意されています。今回のもらうはau PAYでの支払いが対象ですが、決済サービスとトッピングを組み合わせているのがおもしろいところ。ポイントではなく、データ容量を送客のインセンティブにしている点は、povoならではのサービスと言えるでしょう。

▲povoマークを見つけるだけでデータ容量がもらえるキャンペーンも展開する

7月にソフトバンクのLINEMOが、3GBの「ミニプラン」を導入したことで、「オンライン専用料金プラン=20GB」の図式は早くも崩れ去りつつあります。

povo 2.0がスタートすると、まさに三社三様に。ワンプランで20GB一択のahamoに対し、ミニプランを選べるLINEMO、さらに月額制の料金をやめ、トッピングでデータ容量を自由に足せるpovo 2.0と、それぞれの特徴が色濃く出る形になります。

横並びだった料金プラン競争が一気に動き出した格好で、優勢のahamoに一矢報いることができるのかは注目しておきたいポイントと言えるでしょう。