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クルマの既成概念を捨てて開発した電気自動車BMW i3。EV革命を牽引するBMWが目指す心躍るクルマとは

ガラケーからスマホへ進化した以上の驚きがそこにある。

Engadget JP Staff, @engadgetjp
2018年4月13日, 午前11:59 in BMW
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最近のクルマ業界は、大きな変革期を迎えています。人間に変わって運転する自動運転技術もそうですが、130年近く変わらなかったガソリンを使った内燃機関から電気モーターを使った動力へシフトしようとしています。こうした変革は、ちょうどガラケーからスマートフォンへと進化し、ライフスタイルが激変した時期にも似ています。

スマートフォンが登場した当時、それまでのガラケーとは一線を画した操作性、ネットとの融合性、アプリによる可能性の広がりは、まさに革命でした。一方で、バッテリーの持ちは短くなり、1日持たないのは当たり前。バッテリー性能の向上とともに、いまではだいぶ持つようになりましたが、それでもバッテリー容量と重量とのバランスは、スマートフォン開発の永遠のテーマでしょう。最近はPDによる急速充電が可能となり、短時間で復活するため使い勝手はよくなっていますが、まだまだモバイルバッテリーは手放せないのが現実です。



電気自動車(EV)もバッテリー問題は航続距離に直結するので、似たような課題を抱えています。また従来のクルマと違い豊富な電力により、これまで以上に電子機器を搭載できるようになりました。通信モジュールによるネット接続やスマホ並みの機能の提供、スマートフォンとの連携によりクルマを操作するなど、よりスマートデバイス化の方向へ進んでいるのもEVの特徴です。環境に配慮した先進エネルギーとこれまでのクルマとしての常識をどうミックスさせていくのか。そんな変革のときを迎えたEVに対する答えは、BMW iにありました。

BMWのEVへの取り組みは、競合企業よりひと足早く2013年にサブ・ブランド「BMW i」を起ち上げました。次世代モビリティや先進的なデザイン、サスティナビリティを重視した新たなプレミアムを体現する革新的なコンセプトとして、BMW i3を世に送りだしています。



それまでの自動車製造会社が挑戦するEVは、従来のクルマをベースに、エンジンを電気モーターに載せ替えただけのものでした。しかしBMWは違いました。既存の概念を捨て去り、ゼロから開発に乗り出したのです。このため、EVのためのシャーシ(ドライブ・モジュール)から構築していきました。EVの最大の課題は、先述のとおり航続距離にも関わるバッテリー性能と容量、それに対する重量とのバランスです。バッテリー容量を増やせば電気モーターを駆動する時間は伸びますが、反面重量が増加してしまいます。

BMW i3は、ハイ・ボルテージ・リチウムイオン・バッテリーをアルミ合金製のシャーシの底面に敷き詰めるようにレイアウト。アルミ合金に挟まれ、外部からの衝撃に強いアンダーフロアに配置したことで、操縦性に直結する低重心化と広い室内空過を実現しています。バッテリーによる重量増加は、キャビンの素材に超軽量素材のカーボン・ファイバー強化樹脂を採用することでカバー。堅牢性が高く、安全性の確保と車重の課題を克服しています。


100%電気駆動のBMW eDriveテクノロジーは、最高出力125kW(170ps)最大トルクは250Nm(22.5kgm)を発生。1300kgの車重で0-100km/h加速テストで、7.3秒*という速さを実現しています。これは、1.5L直列3気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジンを搭載するBMW 118iと同等のトルクで、2.0L直列4気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジン搭載のBMW 120iと同等の出力と加速性能に匹敵します。[* ヨーロッパ仕様車値(レンジ・エクステンダー装備車は8.1秒)]

トルクが低いのにこれだけの加速性能が得られるのは、エンジンと電気モーターの特性の違いがあるためです。エンジンは回転数によってトルクが変わりますが、電気モーターは発進時から最大トルクを発生します。これによりアクセルを踏み込んだ瞬間に、シートに身体が沈み込むような加速感を味わえるわけです。EVはゼロ・エミッション(環境を汚さない動力のしくみ)であることが注目され、おとなしいイメージを抱くかもしれませんが、そこはBMWのポリシー「駆けぬける歓び」を決して忘れない、妥協のないドライバビリティを提供しています。

航続距離は1回の充電で最大390km*と東京-大阪間を走破できる距離にあたります。これはバッテリー搭載量や性能だけでなく、ブレーキを踏まずに、アクセルペダルから足を離すだけでスムーズに減速するワンペダル・フィーリングにより、回生ブレーキによるエネルギーを効率よく回収しているからです。[* 一充電走行距離(国土交通省審査値:JC08モード)。定められた試験条件での値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて数値は大きく異なります。レンジ・エクステンダー装備車を除く]



運転面でも改革をもたらしていて、アクセルワークだけでほぼブレーキを使わずにドライブでき、特に渋滞時の操作は快適です。また、ドライブモードもバランス重視の「COMFORT」から最大航続距離を求めた「ECO PRO +」まで3つのモードを用意。ドライブする楽しみを選ぶか航続距離を選ぶか、ドライバーの意思によって変えられます。こうしたeDriveの技術は、BMW i3だけでなく、BMW 530e iPerformanceやBMW 330e iPerformanceなど、BMWを代表するモデルにもPHEVモデルをラインアップし、電気走行を実現しています。



航続距離が気になる方には、レンジ・エクステンダー装着車も用意されています。647ccの発電用エンジンを備えており、走行中にエンジンが電力を発電し、9Lのガソリンにより合計で最長 511km*走行できます。ふだんは100%電気駆動ですが、バッテリーの充電レベルが低下すると自動的に作動し、発電しながらの走行を可能にします。[*JC08テスト・モードにおける試験値を元に算出]

急速/普通充電器は全国に2万1918ヵ所(2018年1月12日現在)。そのうち、BMWの「ChargeNow」提携ステーションは約2/3以上ありますが、万が一充電できない状況のときは、レンジ・エクステンダーが威力を発揮します。ただ、急速充電器であれば、約45分で80%まで回復するため、休憩する際に充電できれば、ちょっとした遠出の際でも安心して運転できるでしょう。




近くにある充電スタンドの情報は、すべてBMW i専用ナビゲーションシステムにインプット。BMW i3には通信モジュールが搭載されており、BMW コネクテッド・ドライブサービスを提供します。これにより、ルート案内中にエネルギー効率のよいECO PROモードへの切り替えを提案したり、充電ステーションの利用状況をリアルタイムで表示されます。渋滞情報はもちろん、ニュースやメッセージの読み上げも行ってくれるので、知りたい情報や知人とのコミュニケーションなど、インテリジェンスな機能によりドライバーをアシストし、これまで以上の豊かなカー・ライフを提供します。



さらに、スマートフォン用のアプリやApple Watchとの連携で、いつでも車輌情報を確認したり、出発前に車外からオートマティック・エア・コンディショナーのスイッチを入れて快適な温度にしたり、広大な駐車場でパッシングさせて駐車した場所を知らせたりといったことができます。ドライブのルートや目的地をスマートフォンから車両への転送も可能で、クルマに乗ってから目的地を探してルートを決めるという必要がありません。




スマートフォンアプリの利用例



Apple Watchアプリの利用例


BMW i3はインテリアデザインにもこだわっていて、従来のモビリティの概念を壊し、ダッシュボードは圧迫感のないへこみのある美しい曲線で仕上げられ、ステアリングの前にあるメーターは、タブレットのようなディスプレイが置かれおり、近未来的な演出が施されています。これまでとは違うプレミアムな空間に、乗り込んだ瞬間からドライブする楽しみを与えてくれるでしょう。

BMW i インテリア・デザイン LODGE


電気で駆動し、ネットワークにつながり、スマートフォンでも操作できるとなると、冒頭でお話したとおりBMW i3もスマートデバイスの1つとしてカウントされるかもしれません。スマートフォンの登場でライフスタイルに革命をもたらしたのと同様に、BMW i3がクルマの常識を覆し、進化した未来がもうそこまで来ていることを確信することでしょう。オンラインストアで購入申し込みができるというのも新たな取り組みの1つと言えます。そんなEVの先駆者であるBMWは、自動車業界の前例にとらわれることなく挑戦し続けています。BMW iの今後の進化に期待が高まるばかりです。

関連キーワード: BMW, ev, i3
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