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「PayPal Me」で“お金”にまつわる諸問題をズバッと解決!個人から小規模事業主まで注目の新サービス

ペイパルの中の人に解説してもらいます

Engadget JP Staff, @engadgetjp
2018年9月28日, 午前11:00 in PayPal Me
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普段からインターネットを使っている方なら、少なくとも「PayPal(ペイパル)」という名称を見たり聞いたりしたことが一度や二度はあるはず。米国のオンラインオークション大手eBayとともに、支払い代行サービスで業容を拡大してきたサービスだ。

通販サイトでよく利用されているペイパル。メールアドレスでアカウントを作り、あとはクレジットカード情報と住所や電話番号を登録するだけで、簡単に買い物で利用できる。もちろん登録したクレジットカードで発生するポイントやマイルも通常通り貯めることが可能だ。加えて、オンライン決済でカード番号を相手に晒すことがないため、特に素性が不明な国内外のサイトでの支払いに重宝するサービスと言えるだろう。



最近では女性誌などのメディアでも、オンラインの海外ショッピング特集などにおいてペイパルを取り上げることが増えてきており、衣料品や健康食品など、日本では入手が難しかったり、あるいはより安価に買い物したりする手段としても注目されている。また、仮に輸送中のトラブルや詐欺などで商品が正常な状態で手元に届かなかった際、ペイパルが提供する買い手保護制度(バイヤープロテクション)の返金保証があり、安全性が担保されている点も魅力。

ペイパルは、ビジネスを展開するそれぞれの地域に根付いた活動の幅を広げつつ、お金にまつわる新しいサービスや機能を提案すべく日夜開発を続けている。例えば日本では、支払い手段としてクレジットカードだけでなく、銀行口座の登録が可能になるなど、より多くの人が利用しやすい環境が整備された、といった具合だ。



さて、本稿でテーマに取り上げるのは、そんなペイパルが展開する「PayPal Me(ペイパルミー)」。ペイパルの新しい使い方を提案すべく国内外でリリースされたばかりのサービスだ。とはいえ、始まったばかりかつ、お金の話ということもあって、なかなかに難しい部分もある。そこで、今回は「PayPal Meを活用することでお金の諸処にまつわる問題がいかに簡単に解決できるのか」をテーマに話し合ってみた。

ペイパルの新保 将氏を講師として迎え、タレントやライターとして広く活動している弓月ひろみ氏、モデル/コンパニオンとして活躍している緒川さくら氏、そしてモバイル決済ジャーナリストである本稿筆者の鈴木淳也といった4名でお届けする。


弓月ひろみ(ゆづき・ひろみ)
雑誌・Webメディアでライター/記者として活動しつつ、ラジオパーソナリティ、司会業で活躍中


緒川さくら(おがわ・さくら)
イベント司会、MC、モデル、コンパニオンとして活躍中


鈴木淳也(すずき・じゅんや)
モバイル決済を中心に国内外の最新事情を取材するジャーナリスト


新保将(しんぼ・まさし)
ペイパルの東京支店で広報活動を担当。今回はPayPal Meの講師として登場

支払う手段は増えても、お金の受け取りは簡単じゃない



新保:まずは「PayPal Me」がどんなのものなのかを簡単にご説明しましょう。PayPal Meは、われわれペイパルのお客様でもある「マーチャント」と呼ばれる事業者が、ユーザーの方からお金を受け取るためのサービスです。お客様に、専用のPayPal MeのURLを作成する機能を提供します。お客様がこのURLを使用して専用のPayPal Meページを作成すると、ほかのユーザーの方がお客様のPayPal Meのページから取引できるようになります。これにより、

・ソーシャルメディア上で、商取引の決済・請求が簡単にできる
・自分のリンクを、Eメール、SMS、チャットなどでシェアする

といったことが可能になります。

日本では、コンビニから自販機、タクシーまで、現金、クレジットカード、電子マネーなど、様々な手段で支払いが行えますが、個人や小規模事業主がお金を受け取るのは意外と大変なんです。

例えば、私が鈴木さんにお金を借りていたとして、こうして会わなければ現金では返せない。かといって、「振り込みするから銀行口座を教えてください」と言われるのもお互いなんとなく嫌ですよね。

経験があるかもしれませんが、いろいろと努力してお金集めるには交通費が掛かったり時間が掛かったりと、少額であれば諦めた方が結果的に安上がりなことがあります。一方、オンラインで相手に送金する場合にも、銀行口座を聞く必要があるので面倒。つまり、支払う手段がこれだけ進化しているのに、受け取る方法は全然進化していないというのが問題なわけです。

鈴木:なるほど。お金のやり取りであれば、どのようなケースでもPayPal Meを活用できるのですか?



新保:ペイパルでは誰でもすぐに作れる「パーソナルアカウント」のほか、本人確認が必要な「プレミアアカウント」、そして自身の"ビジネス"にアカウントを活用できる「ビジネスアカウント」を用意しています。このうちPayPal Meを利用できるのは「プレミアアカウント」と「ビジネスアカウント」。いずれも利用にはビジネス目的が前提となります。



新保:PayPal Meが活用できるシーンを挙げるとすると、例えば小規模なセミナーや個人教室を開催した際に参加者からお金を集めるといった用途。ペイパルでは支払いの際に相手のアカウント(メールアドレス)を指定して支払う必要がありますが、PayPal Meではこの送金先と、あらかじめ支払い金額まで指定したURLリンクの作成が可能です。

このリンクをメール、SNSやチャットで送れば、あとは相手がリンクをクリックするだけでWebブラウザにペイパルの支払い画面が表示されます(スマホでPayPalアプリを利用している場合には、リンクをクリックするとブラウザが開きます)。初めてペイパルを使う人はアカウント登録こそ必要になりますが、そこさえクリアしてしまえば、支払い先を間違えることも金額を間違えることもなく、請求する側も支払う側も楽になるはずです。



弓月:いまのお話を聞いて、いますぐPayPal Meを使いたいと思いました。

私は1年に1回、すごく大きなアートのイベントをプロデュースしているんです。それはiPhoneケースをベースにしたアートのイベントで、公募作品という形で一般の作家さんたちにベースキットをお送りするために入金していただくんですけど、その金額がけっこう細かくて。「1個キットを追加したい」とか「自分が持って行けないので代行したい」とか......1,000円とか2,000円という単位でお金のやりとりが発生するんです。

作家さんと直接会って仲良くなっていくなかで、たまたま会えなかった方に2,000円の請求をするかのためらいがこちらにもあって......。また、今年の4月から事業を法人化したのですが、搬入の代行料金を払い込んだけど「返さなくていいです」という方がいて、困ることもあります。

新保:法人化されているということは当然税金も払うでしょうから、善意とはいえ不透明な取引があるのはまずいですよね。



弓月:そうなんです。しかも相手は個人なので、「正式な手続きで返金させてください」と伝えても連絡がつかなくなることがあるんです。メールでの連絡のほか、チャットだけで済ませている方もいるので、アプリに依存しないURLリンクでやり取りができるのはメリットだと思います。

こうした相手が20人30人と増えてしまうと金額がかさんできますし、一方で請求しにくいというのもありますが、PayPal Meを使うことでスムーズにできるのかなと。正直、アートに関わる方はこのあたりの事情にあまり詳しくないことが多く、慣れないサービスや聞いたことのないサービスで「このアカウントを作ってください」というのは難しいんですよね。

新保:幸いというか、ペイパルは世界で約2億5000万人が使っているサービスなので、安心、安全なサービスというのはご理解いただけると思います。うまく活用してもらえると嬉しいです。

鈴木:電子的なやり取りなので、記録が残って管理が楽な点が個人的にはメリットだと思っています。

新保:セミナーとかで、すでに支払ったのに「払いましたか?」と聞かれるのも嫌ですよね。



弓月:イベントでもあるのですが、金庫を管理している人が途中で計算がわからなくなることも。メモをつけているんですけど、ふとした拍子に声かけられるとわからなくなるんですよね。また、イベントが2日間に渡る時には、現金の管理が問題になります。終わった後にやり取りの記録は残されたメモだけという時もありました。これが電子化されて、しっかりと管理できるのは安心だと思います。

イベントではワークショップも開催していて、講師の方への支払い、立て替えた材料費の請求、交通費の支払いなど、細々と結構なお金が動いています。イベント当日は1日あたり2万人もの方がいらっしゃるので、そうなると主催者側がバタバタしてしまって、管理や請求がなかなか行き届かないことも......。あってはいけないことなのですが、それが解決するのは大きいですね。

新保:お金の話はセンシティブなんですが、ちゃんと記録を残さないとどこかで不幸な人が出てしまいますからね。

離れた場所にいる相手への請求や集金も簡単に

鈴木:今回、緒川さんにはモデル業界で活躍される方として来ていただいたのですが、モデルやイベントコンパニオンの世界では実際どのように支払いが行われているのでしょうか?



緒川:フリーとして活動している際には請求書を上げて振り込んでいただくケースがほとんどですが、もし金額が低い場合には"とっぱらい"ということもあります。

※とっぱらい(取っ払い)とは、出演当日に現金での支払いが行われることを指す。業界用語の一種で、主にギャラの支払いや交通費の当日現金払いを総称したもの。

新保:イベントの運営会社だったり、モデルの代理店さんだったりからお金をもらうわけじゃないですか。その人たちがペイパルアカウントを持っていたらどうでしょう? ギャラを取りっぱぐれたり、あるいは実際困っていたりすることがありましたら。

緒川:取りっぱぐれはないですけど、イベントとかでコンパニオンの手配を頼まれた際、自分+何名かという場合に、招集した彼女らに対しては私が支払うことになるわけですね。

あらかじめ金額を決められて、人を集めたりコミッションを決めたりと。この場合、どのように支払うかが問題になります。私自身がイベントに行ければ現金渡しも可能なのですが、行けない場合も。そうなると後日振り込みという形になるのですが......。



新保:対面できないと面倒ですよね。そういったケースでは離れた場所でも簡単に支払いできるペイパルが便利だと思います。会社で毎日会うような同僚や友人、家族なら問題ないのですが、これが年に1回会うかどうかの相手への支払、あるいは集金だと難しいでしょう。そこでPayPal Meを活用していただければと。

鈴木:われわれライター業ではよくあることなのですが、海外の取材なども多いので、仕事の依頼からはじまり、企画や校正などのやりとり、さらに納品まで、メールやSNSを活用して行うこともあります。

どの仕事でどういう活動をしたか、というのはそのメールやSNSで記録として残っているので、そのメールやSNSにPayPal MeのURLをつけることで請求や支払いのやりとりまでできるのはお互いにとても便利だと思います。こういった使い方も想定されているのでしょうか?



新保:前提として、ライター業はビジネスですので、PayPal Meをご利用いただくことができます。次にお金の受け取りですが、サービスやモノに対する対価としてであれば問題ありません。このケースであれば「執筆された原稿や、セミナー登壇への対価」という流れで利用していただければと思います。

またペイパルはアカウントに履歴が残るので、どの仕事で誰から支払いがあったか、なども一元管理できます。

弓月:日本のペイパルアカウントから海外のペイパルアカウントに支払いすることはできるのでしょうか?

新保:もちろん可能です。メールアドレスさえ指定すれば地域を問わず支払いすることができます。ただ、海外では個人間送金が行えますが、日本ではプレミアアカウントかビジネスアカウントでないと受け取りができない点は注意が必要です。

弓月:海外取材へ行った際に、シェアする相手が日本人ではないケースもあるんです。銀行口座がないと振り込めないし、現金は現地に行かないと現地通貨がない。そして日本に帰ってしまうと支払う手段がないと。海外送金は高いので、余計な出費が増えてしまう悩みもあります。

新保:為替と利用の手数料分は引かれますが、PayPalの手数料規約を参照しつつプレミアアカウント、もしくは、ビジネスアカウントを活用してください。



新保:ペイパルは、アカウント開設直後から支払い受け付け可能ですので、すぐにビジネスが開始できます。その後本人確認手続きが終わり次第、銀行口座への引き出し等も利用できるようになります。

弓月:事業を法人化したと先ほどお話しましたが、実は銀行口座が至急必要になって、海外送金ができないネット銀行で口座を作ってしまったんです。聞いた話によれば、現在、都市銀行では法人口座を作るのに審査が厳しく、何度も面談しないといけないとか。ペーパーカンパニー絡みの詐欺口座が増えたせいだそうで。今まさに困っているところです。

新保:それこそペイパルの出番ですね。

弓月:パーソナルアカウントとの共用は可能なのでしょうか? 法人用のアカウントと個人やフリーランス用のアカウントとを使い分けたいのですが......。

新保:メールアドレスを別々にすれば、1人が複数アカウントを所持して使い分けることは問題ありません。ただし、偽名やペンネームではダメで、本名である必要があります。これは銀行口座と同じ扱いですね。

月額手数料は不要なのでスモールスタートに最適

新保:冒頭で小規模なセミナーや個人で料理教室を開き、そこでの集金にPayPal Meを使う、というお話をしました。これには、趣味や本業ではないビジネスで、これまで無料のボランティア的にやっていたものをきちんと収益化し、経費やモチベーションに充てていただきたいという考えもあります。



新保:例えば手作りアクセサリーの販売にしても、かつては都市部に持ち込んで商品を広げ、現金商売をするしかなかったものが、インターネットの普及によってどこに住んでいても他の人に見せることができるようになりました。

実際には商品を展示しているところまで到達してもらうのが大変ではありますが、SNSなどを通じて話題が拡散したり、画像や動画を公開するサービスに展示した作品に問い合わせがあったりと、販売のチャンスが生まれることもあります。話題になるモノを作るのには多少のセンスが必要ですが、お金を集めること自体にセンスは必要ありません。面倒な部分をペイパルに任せてもらえばいいのです。

弓月:たしかにPayPal Meを使うと、ハンドメイドアクセサリーを作る夢が叶えやすくなるのかなと思います。



新保:本格的にオンラインで商売を始めるのであれば、きちんとサイトを作って国際ブランドのクレジットカードの加盟店になる方法もあります。ですが、ビジネスとはいえ趣味の延長にで、そこまでの投資ができない商売の場合、ぜひペイパルを便利に使いこなしていただければと思います。

作品の販売の仕方もいろいろあって、PayPal MeのURLを3rdパーティのアプリケーションでQRコード化し、決済手段として利用することもできます。展示会などで展示している作品の横にQRコードを貼付しておき、「これを読み込むとペイパルアカウントで支払えますよ」なんて仕組みを作ることもできるわけです。



弓月:それは面白いですね。私が主催しているイベントでは、作家さんの数だけで写真展とアートの展示合わせて150とか200になります。主催者側で販売代行もしているのですが、売上から振り込み処理にかかる手数料を全部引いてその方たちに支払う作業に3日くらいかかっています。

作品の横にQRコードを貼り付けておいて、作家さんへ直接支払ってもらう仕組みが作れればそれが省けるかなと。もともと出展料をいただいて運営しているので、マージンを取る予定がないにも関わらず、処理の関係でマージンを取ったみたいになるのが嫌なんですよね。



鈴木:ところで日本と同じくPayPal Meが提供されている米国での利用状況はどうなのでしょう?

新保:日本と似たような状況ですが、フリーランス、あるいはスタートアップ企業の方も積極的に活用されているようです。まずはアイデアをすぐにビジネス化して、小規模でスタートしようとしている方ですね。

支払いや請求といった業務はペイパルに任せ、ビジネスだけを立ち上げてしまうわけです。通常のクレジットカード払いだと、実際の収入になるのは翌月以降払いでなかなかキャッシュが手に入らないのですが、ペイパルアカウントへはリアルタイムで着金。銀行口座への引き出しは3~5営業日程度で受け取ることが可能です。そのため、入金されたキャッシュをすぐに次の仕入れで使えます。

基本的にPayPal Meは、あくまで既にビジネスをしている、あるいは請求ができない(しにくい)状況のせいで事業がビジネス化できていないという人たちに向けたものです。そんな方々のお金にまつわる悩みを解決できうるサービスだと考えてもらえればと。

ペイパルは初期費用や月額手数料が無料ですから、仮に売上がない月でも手数料が掛かりません。小規模なビジネスから不定期開催のセミナーまで、アイデア次第でいろいろな用途に活用してほしいですね。

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