「通勤電車の中で、タブレットを使っている人をよく見かけるようになったなあ」

と感じているEngadgetの読者もかなり多いのではないでしょうか? スマートフォンの普及の早さには驚かされることしきりですが、iPadなどのタブレット端末も同様にものすごいスピードで利用者を増やしているようです(※)。(※スマートフォンの出荷台数は前年同期比29.2%増、タブレットは同88.3%増。

2013年3月IDG Japan調べ

夏のボーナスでタブレットを購入したり、すでに何らかのタブレットを利用していたりする読者も多いでしょう。その一方で「本当に使いこなせているか?」というと、なかなか難しいかもしれません。特に、スマートフォンとタブレットの2台持ちをしている場合です。ソーシャル系のアプリやメッセージングはすべてスマホに集約、もう1台あるタブレットでは気まぐれにウェブを見るくらい……。それではちょともったいないですよね。

スマホ活用度が高いほど、サブとして使っているタブレットをあまり使えていない……なんてことはありませんか?

タブレット有効活用の道、それは“大量の映像コンテンツ”だ!

タブレットの長所は、なんといっても大画面であること。映像や写真を堪能するにはもってこいです。一方で、スマートフォンに比べると重い、端末幅ゆえに片手操作しづらいという短所もあります。

では、タブレットを有効活用するにはどうすればいいか。そう、大画面という長所を活かし、映像や写真を徹底的に楽しむのが一番。“見たい映像”をタブレットですぐに見られる環境を作ることができれば、タブレットは自然と魅力的なものになっていくのではないでしょうか。

インターネットに接続するのが当たり前のタブレットで映像を見るといったら、普通は動画配信サービスを思い出すかも知れません。YouTubeで可愛らしい猫や、プロ顔負けのダンスの映像を見るのは確かに楽しいです。すき間時間に暇つぶし的にネット動画を見るのは便利ですが、本当は録りためたテレビドラマやスポーツ番組などいつでもどこでも見たい時に見たいと思ったことはありませんか?

そんなときはソニーのBDレコーダー「BDZ-ET1000」の出番です。レコーダーに録りためた番組を、リビングや寝室、お出かけ先など、好きなところで視聴できるのです。しかもタブレットから簡単に。

3チューナー、1TB HDD、AVC録画で膨大な映像をストック

BDZ-ET1000は価格も比較的手ごろで、ネット通販でも6万円を切るくらいで購入できます。ソニー製BDレコーダー全体ラインナップの中でも、ほぼ真ん中に位置するモデルと言っていいでしょう。

しかし、スマートフォンやタブレットとの連携機能は、基本的に最上位モデルと同じです。内蔵ハードディスクの容量こそ違いますが、「録りためた番組をタブレットで見る」という点だけを考えれば、BDZ-ET1000でもまったく遜色ありません。

BDZ-ET1000。オーソドックスな外見
 


本体正面のフタをあけたところ。本体のボタン類は最小限で、再生ボタンはありません

B-CASカード収納部は本体正面
 


本体背面部


付属リモコンはコンパクトなほうでしょう。操作性もかなり良好です

タブレット有効活用を考える上で絶対に外せないのが、BDZ-ET1000に搭載されている各種のネットワーク機能です。録画番組をタブレットで見るのもネットワーク経由で行うので、必ずルーターなどに接続しましょう。BDZ-ET1000は無線LAN内蔵モデルなので、ホームネットワークにもスマートに接続できます。
 

BDZ-ET1000は、レコーダーとしての実力もバッチリ。特に注目したいのがトリプルチューナー仕様です。文字通り、3番組まで同時に録画できます。例えば、夜のニュース番組とドラマをほぼレギュラーで録画しているとき、年に1度のサッカー大一番が放送されてもまったく問題ありません。チャンネル数がとにかく多いBSやCSを見ている人にとって、トリプルチューナーは必携になってくるはずです。

また、数年前のレコーダーと比べて、AVC録画も非常に使いやすくなりました。かつてのレコーダーは、番組を圧縮して保存するAVCへの対応が弱く、ダブルチューナーの内の1系統のみAVCによる録画ができた、なんて時代もありました。圧縮なしのDRモード録画だけでは、いくらHDDがあっても足りません。沢山の番組を保存したいときは、AVC録画が事実上必須なのです。

3番組まで同時録画予約設定可能。これ以上予約できないときは、番組表左端のバーチャートの色が変化します


AVC録画にも当然対応します

BDZ-ET1000は1TBのHDDを内蔵しています。ここに、全部で6種類あるAVC録画モードのうち、圧縮率の低さが3番目の「SR」で録画した番組を最大245時間分保存できます。最高画質の「DR」では約122時間分の録画となりますから、この差は見逃せません(2時間ドラマ60本分以上の違いですからね!)。

手持ちのタブレット1台で、録画番組をリモート視聴!

では、録りためた番組をタブレットで見るにはどんな手順が必要でしょうか? 方法自体は非常に多岐に渡るのですが、おすすめしたいのがAndroidタブレットやiPadと、タブレット専用アプリ「RECOPLA(レコプラ)」の組み合わせです。

タブレットをお持ちなら絶対使いたいのが「RECOPLA」アプリ。なくてもリモート番組視聴はできますが、あったほうが絶対便利です
 

まず、対応タブレットはAndroidならOSが4.0以降、iPadならOSが5.1以降であれば基本的に何でもOK。もちろんソニー製でなくてもかまいません。それでは早速Google Play/AppStoreからRECOPLAをダウンロードしましょう。

この組み合わせをおすすめする理由は、セットアップが非常に簡単で、かつ番組探しがとても快適になるからです。そのセットアップは、RECOPLAの表示に従っていけば、ほぼマニュアルレスでセットアップできます。レコーダー側で必要な操作も明示してくれます。

そして、RECOPLAにおいて地味ながら見逃せない機能がレコーダー電源がOFF状態でもタブレット端末上から視聴操作ができる点です。私室からタブレットで番組を見ようとしたとき、居間に設置しておいたBDZ-ET1000の電源を入れておかなくても、リモート視聴操作が可能です。レコーダーの電源をONにしておかなければならないアプリもありますが、こういった点もRECOPLAの優れた点でしょう。
 

 RECOPLAがセットアップをサポート


電源のオン/オフもRECOPLAからリモートで行えます

RECOPLA最大の魅力は録画番組の検索性の高さ。ジャンル/放送局/日付で番組の絞り込みを行い、録画日時/タイトル/未視聴/放送分数など多彩な条件でソートできます。さらに、フリーワードでの検索にも対応していますので、録画番組数が膨大になってきた場合でも、目的のものを簡単に探し出せます。

なお、タブレット上で直接番組を見るときは「Twonky Beam」(パケットビデオ・ジャパン製)というアプリが別途必要。事前にインストールしておきましょう。

番組の再生コントロールは、Twonky Beam側で行います。一時停止と、プログレスバーのドラッグによる再生位置調整ができます。操作に対してのレスポンスは、一時停止ならほぼ一瞬、再生位置調整は実行後十数秒かかって実際に反映される、という感触です。ネットワーク経由での再生であるため、レコーダー単体での再生にはさすがに劣りますが、それでも十分実用的と言えます。


番組の絞り込みやソート機能はかなり充実

Twonky Beamで実際に映像を再生しているところ。レコーダー直接操作時と比べると、さすがに動作は遅いですが、早送りや巻き戻しをしなければ、十分実用的です(テレビ画面が大写しになるので、通常だとモザイクだらけになっちゃいます。見苦しかったら削除の方針)

また、個人的に便利だと思うのが、RECOPLA上から直接番組の削除ができる点です。レコーダーを使いこなすようになると、録画番組がとにかく増えていきます。「見るか見ないか分からない番組をとりあえず録画する」なんて事態も生まれてきます。それだけに、見終わった番組やいらない番組はドンドン消していかなければ、HDDを圧迫してしまいます。寝入る前のほんの数分に、身体を横にしながら番組削除だけをするなどという、今までなら到底考えられないスタイルも可能になりうるのです。

なお、RECOPLAアプリはいまのところAndroidタブレット向け、iPad向けにそれぞれ公開されていますが、iPhoneを含むスマートフォン版はありません。ですが、Twonky Beamとレコーダー側の設定を行えば、スマートフォンでも放送中番組や録画番組をリモート視聴できます。

RECOPLAから番組削除できるのはかなり便利

放送中の番組も視聴OK、リモート予約も使いこなそう

RECOPLAには、この他にも沢山の機能があります。1つ覚えておきたいのが、放送中番組のリモート視聴機能です。ここまで録画番組を後から視聴する手段を考えていましたが、放送中の番組も同様に見られます。テレビのない部屋(というか場所)からテレビを見れるので、まさにタブレットをリモートテレビとして活用できます。例えば、防水型のAndroidタブレットがあれば、風呂場や台所でもテレビが見られます。「お風呂入りたいんだけど、まだ野球の延長戦が……」なんて時、真価を発揮するはずです。


放送中番組の再生も簡単。操作もほとんど変わりません

また、RECOPLAをインストールしたタブレットを、レコーダーの多機能リモコンとして使うこともできます。具体的には再生したい番組を決定したあと、映像出力先を「お手元で再生(Twonky Beam)ではなく、「接続先のTVで再生」にします。すると、レコーダーと接続したテレビで、映像の再生が開始します。

この際の注目点は、番組のコーナー情報がタブレット上で確認できること。BDZ-ET1000にはもともと「もくじでジャンプ」という機能があります。株式会社エム・データが人力入力した番組内コーナー情報を、放送数時間後にネット経由で取得できるというものです。これがあれば、番組のいちコーナーだけを見るという視聴スタイルが可能になります。なお、もくじでジャンプの対象となる番組は、地上波かつ関東・東海・関西で放送される番組に限られます。

BDZ-ET1000単体でも「もくじでジャンプ」情報の閲覧は可能ですが、タブレットではさらに一覧性や操作性が上がりますから、より便利に活用できるでしょう。

RECOPLAをリモコンとして使いたいときは『接続先のTVで再生』を選ぶ


番組のコーナー情報も一緒に表示

このほか、基本中の基本とも言える、リモートでの録画番組予約にも対応しています。ここまで紹介してきたリモート動画再生機能とは異なり、同一ネットワークに接続していなくても、ウェブサイト「Gガイド.テレビ王国 CHAN-TORU」にアクセスできればOK。例えば電車移動中に3G・LTEスマートフォンからでも予約できます。

リモート録画予約は、RECOPLAアプリを離れ、ウェブから「Gガイド.テレビ王国 CHAN-TORU」を通じて行います

Android端末やiPhone、iPadへの番組持ちだしにも対応!

そして、BDZ-ET1000が誇るもう1つの注目機能が「おでかけ転送」です。録画したテレビ番組をワイヤレス(無線LAN経由)でスマートフォンやタブレットに対し、ダビング10の範囲内でコピーできるという機能です。これがあれば、通勤・通学の最中に、お気に入りの深夜番組を見ることができます。

レコーダー側の設定で「高速転送録画」を「入」にしておけば、録画した番組すべてに対し、転送用データがあらかじめ作成されます

また、転送対象とな機器が非常に幅広いのも特徴です。AndroidおよびiOS対応のスマートフォン/タブレットはもちろんのこと、PS Vitaやウォークマンといったソニー製機器にも対応しています。大別すると、転送手段が無線LANかUSBかによって機能が若干異なります。また、ソニー製機器の場合、ソフトウェアのサポート状況が特に充実していて、例えばXperiaシリーズであれば、転送設定がより簡単になっています。

今回は、一般的なAndroidタブレットでの使い方を試してみました。といっても、使用するアプリはさきのTwonky Beamだけ。重要なのは、レコーダー側を操作して「おでかけ転送用のファイルをあらかじめ作成しておく」ということくらいです。録画実行時に同時作成する設定も可能です。

あとはTwonky Beamアプリを操作し、BDZ-ET1000のメニュー内にある「おでかけ」→「持出用」フォルダーを覗き、目的の録画番組を見つけ、ダウンロードします。ここまでの操作は若干特殊ですが、あとはもう、スマートフォンにローカル保存している動画や音楽と同じ感覚でテレビ番組を再生できます。


番組転送はTwonky Beamを利用。専用フォルダーから番組をダウンロードするような感覚です

著作権保護処理がきっちりとなされたテレビ番組が、汎用のタブレットとアプリだけでここまで簡単に扱えるようになったことに、感慨をお持ちの読者は多いかも知れません。ちなみに、Xperiaスマートフォン向けには「自動おでかけタイマー」アプリも公開されています。文字通り、番組転送をタイマー処理かつワイヤレスでコピーしてくれるというものです。番組転送には若干の時間がかかりますが、これをタイマーで実行してくれれば、朝の忙しい時間をわずかとはいえ節約できます。ぜひ一度、体験してみてほしい機能です。

タブレットとの相性抜群、生活スタイルも変わる?

いかがでしたでしょうか。ソニーのBDZ-ET1000はレコーダーとしての基本機能と、スマートフォン&タブレット連携機能を、きっちりと両立させたモデルです。また、外部デバイスとの連携機能というと、同じメーカー製の製品を揃えなければフルに活用できないイメージがありますが、その慣習に大きな一撃を浴びせるレベルにあると言えます。

冒頭からの繰り返しになりますが、タブレットを持てあまし気味の人にとって、BDZ-ET1000の連携機能は実にうってつけのものです。自宅にいるときは、映像を(スマートフォンよりも)大きな画面で堪能できるので「録画した番組はテレビの前でみるもの」という既成概念を完全に打破するでしょう。

おすすめなのが、居間のレコーダーに録画した番組を寝室のタブレットで見ながら寝入る、というスタイル。一度コレをやってみると本当に病みつきになります。「寝るときにバラエティ番組を見るのはちょっと騒々しいけど、今晩のニュースをちょっと振り返るにはいいかな」とか、見る番組の傾向も変わってくるのではないでしょうか。

おでかけ転送機能もいいです。一般的に、タブレットはスマートフォンよりもバッテリーの駆動時間が長くなっています。外出中に番組を見られる時間も当然長くなりますし、すでにスマートフォンをメイン端末として駆使している人なら、サブ機であるタブレットのバッテリーが空になっても、仕事や生活へのダメージは少ないはずです。

もう1つ、HDD録画式のレコーダーをここ数年使ってきた身としては、ハードウェアとしての基礎性能が着実に上がってきている点も見逃せません。10万円を大幅にきる価格帯で、HDDは1TB、さらにトリプルチューナー内蔵───。かつて、容量320GBのダブルチューナー機を10万円台後半で買ったことを考えると、本当にうれしいことです。

当たり前の話ではありますが、HDDの容量は本当に重要です。レコーダーを使いこなすようになると、とにかく録画番組は増えていきます。それこそ、視聴するペースを超える量で、未消化の録画番組が増えます。そこで録画容量が満杯になってしまうと、今度はどれを削除するか考える手間が発生します。

これが意外とおっくうで、積もり積もってくると「BD-Rにダビングする暇もないし、もうレコーダー使わなくていいか」なんてことになりがち(経験者は語る)。録画機能が便利になり、番組の視聴スタイルが多様化したとしても、その使い勝手を直接左右するのがHDD容量なのです。

1TBでAVC録画も万全なBDZ-ET1000ならそうそう容量で困ることはないはず。加えて、外付けUSBハードディスクの増設機能がありますから、いざという時に頼りになることでしょう。

BDZ-ET1000とタブレットとの相性の良さは、レコーダーとしての底堅い実力があってこそ。それゆえに、テレビとの付き合い方はもちろん、普段の生活にもさまざまな影響を与える1台となるかもしれません。

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