Engadget

CD PROJEKT REDが12月10日に発売したオープンワールドゲーム「サイバーパンク2077」。前評判の高さに反して、バグやコンシューマー機版への最適化不足から、多くの問題が連日取り沙汰されています。

サイバーパンク2077、PS4パッケージ版返品は12月21日中に要連絡。購入証明が必要

やっと出たサイバーパンク2077、バグ取り切れず。VのVポロリ案件報告多数

Engadget
▲PS4版のスクリーンショット。

筆者は度重なる延期の末にようやく発売した「サイバーパンク2077」に胸をときめかせて、“PS4で”プレイしました。よく言われているバグに関しては、この手のリッチなゲームが持っている特性上、ある程度までは許容できましたが、グラフィックには大いにがっかりしました。発売前に公開されていたビジュアルとかけ離れた世界が自分のテレビに表示されたからです。

ざらざらなオブジェクトとマップ描写に嫌気が差し、返金のアナウンスには速攻で申請しました。

Engadget
▲PS4版のスクリーンショット。
Engadget
▲アディダスとコラボした靴まで買って浮かれて期待してました。我がことながら不憫。

ちゃんとしたナイトシティに行きたい

発売後数日間は、かのソフトのことは筆者の中でもう無かったことにしていました。しかし、TwitterのTL上に流れるPCや次世代ゲーム機でのスクリーンショットを見る度に「ちゃんとしたナイトシティ(ゲームの舞台)に行きたい」という思いが募っていくのです。

筆者のゲーム環境は、Nintendo SwitchとPS4のみです。ゲーミングPCは所有していましたが、一時の遊ぶ金欲しさに売り払ってしまい、PC環境は仕事で使用しているMacBook Pro (15-inch, 2018)のみ。PS5の抽選には外れ続けており、「サイバーパンク2077」をしっかり楽しめるゲーミングPCを購入できる予算はありません。

詰んだと思われた状況でしたが、最後に一縷の望みをかけて、クラウドゲームサービス「GeForce NOW」を試してみることにしました。

GeForce NOWはゲームプレイに関わるデータ処理をサーバー側で実行し、ストリーミングするサービスです。よって、グラフィックスやメモリが高性能でないPCやタブレット、スマホであっても処理の重いゲームを遊ぶことができます。記事執筆時点ではソフトバンクが月額1800円で提供しており、KDDIはauユーザー限定でトライアルを展開中です。

ソフバンが提供予定の「GeForce NOW」を体験

「GeForce NOW」は通信が重要

Engadget
▲Steamで「サイバーパンク2077」を書い直しました。Steamアカウントを紐付けることで、クラウドゲーミングでプレイできます。

GeForce NOWに加入(31日間無料)し、MacBook ProをHDMIでテレビに接続、PCにつないだDUALSHOCK 4を手に、再びナイトシティへ向かいました。解像度設定は気にしなくていいので、フルHD、60fpsでプレイします。

Engadget

ヤッター!これ!これ!このナイトシティに僕は行きたかったの!

Engadget
▲PS4版のスクリーンショット。
Engadget
▲「GeForce NOW」でのスクリーンショット。
Engadget
▲PS4版のスクリーンショット。
Engadget
▲「GeForce NOW」でのスクリーンショット。
Engadget
▲レイトレーシングをONでプレイするとこんな感じ。ガラスや水溜りにネオンなどが映し出されます。
Engadget
▲フォトモードを使って凝ったスクリーンショットも撮影できます。

▲キャラが多いシーンでも問題なくプレイできました。

手元にあったMacBook Proでリッチなゲーム体験ができたわけなのですが、1点だけ注意事項があります。クラウドゲーミングという特性上、プレイの快適度は通信環境に依存します。場合によっては、満足にプレイできないこともあり得るのです。

Engadget
▲荒れるグラフィック。

GeForce NOWで遊び始めた段階で使っていた筆者の通信環境は2016年に発売した一般家庭向けのWi-Fiルーターでした。現在の基準に照らし合わせればやや低めのスペックであり、実際にプレイしたところ、キャラが多く表示される場面や乗り物での移動、戦闘時など通信データ量が多いと思われる場面では「通信が不安定」であることを示すアラートがつきました。続けてプレイしているとグラフィックの描写も荒くなり、操作がまともにできない事態に。

GeForce NOWのシステム要件に書かれているインターネット動作環境は、有線または5GHzのWi-Fi環境、15Mbps以上の通信速度(推奨25Mbps)とあります。筆者の下り速度は約260Mbpsほどだったので平気かと思いましたが、速度や通信の安定性では不十分なようでした。

こうした問題に直面したため、後々の自宅通信環境を快適にすることも考え、思い切ってゲーミング用途に使っているルーターを買い替えました。買い替え後は下り約600Mbpの通信速度になったおかげかアラートは出ず、ノンストレスでプレイできました。

Engadget
▲TP-Link「Archer AX11000」とDUALSHOCK 4。でっけえ!かっけえ!

刀で暴れてバイクで駆ける

Engadget

なんだかんだで「サイバーパンク2077」のメインストーリーは20時間でクリアできました。せっかくなので、ここからは軽いクリア後レビューをお届けします。

ボリューム

攻略サイトなどを特に見ずにプレイしていたら、20時間でうっかりクリアしてしまいました。寄り道もそこそこしていたので、メインのみ進めていたらもっと早くクリアできるかと思います。若干の分岐はありますが、「Fallout 4」の派閥のようにガラッと諸々の状況が変わるほどではありませんでした。様々な勢力があるタイトルなだけに、がっつりした分岐や、メインストーリーでもう何度かあっと驚くような展開がほしかったです。「それどころではないよ〜」とスタッフがぼやきそうですが、ボリュームの多いDLCに期待します。

戦闘

銃器や近接、ステルス、ハッキングなど様々な方法で戦闘を展開できます。自分の好みのスタイルに沿ってスキルを割り振って戦えるので好感が持てます。

筆者が一番サクサク進行できたなと思うのは、蜂の巣になりながら敵に突っ込んで、回復しながら近接武器で敵を切り刻むプレイでした。

ただ、主人公を強化できるわりに敵や戦闘が単調なのでストーリーを進めていくうちに緊迫感が薄れていきました(高めの難易度でもプレイしました)。一応はボスっぽい敵は登場しますが「こいつ強すぎる!」みたいな体験は無く、死亡は落下やトラップによるものが多かったです。

結局

Engadget

筆者がハードルを上げすぎたせいか、ストーリーやボリューム的には「Fallout 4」「グランド・セフト・オートV」ほどの感動はありませんでした。現時点では発売前に憧れていた世界でお散歩できることに感動はするものの、そのほかはちょっとボリューム不足気味……。その意味では、2015年に発売されたオープンワールドタイトル「マッドマックス」に近いゲーム体験でした。ちなみに本作の場合は、終盤まで表示がおかしくなるバグと共にプレイすることになります。

今回、筆者は「GeForce NOW」の力を借りましたが、事前公開のビジュアルを見て憧れていた2077年のナイトシティを訪れることができるだけでも、8778円(Steam価格)の価値は大いにあります。プレイ体験自体には満足で、角張った乗り物、怪しくギラついた町並み、行き交う人々のファッションなどに高揚してキャーキャー言いながら一人でコントローラーをいじってました。

広大なマップを旅するオープンワールドゲームでは「移動の楽しさ」がとても重要だと筆者は思っています。TVのボリュームを大きくしてバイクに乗り、街、高速道路、荒野をドライブしていた時が、どのクエストよりも楽しかったです。この点だけで、筆者にとっては最高の雰囲気ゲームなのです。ドライブが楽しいのでファストトラベルは基本的に利用せず、乗り物で移動していました。

「攻殻機動隊」や「ブレードランナー」が好きで本作のビジュアルに惹かれたのであればプレイする価値のあるタイトルだと思います。ただし「GeForce NOW」やPC、PS5やXbox Series Xなどの次世代ゲーム機で。

関連リンク:

GeForce NOW Powered by SoftBank

Cyberpunk 2077(Steam)

CD PROJEKT®, Cyberpunk®, Cyberpunk 2077® are registered trademarks of CD PROJEKT S.A. © CD PROJEKT S.A. All rights reserved. All other copyrights and trademarks are the property of their respective owners.