世界初「塩害に強いイネ」が開発される

塩害の多い地域での活用を目指す

中田ボンベ(Bonbe Nakata)
中田ボンベ(Bonbe Nakata)
2020年08月25日, 午後 06:30 in qSOR1
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Hamatti

東北大学、産業技術総合研究所、農業・食品産業技術総合研究機構は8月20日、イネの根の張り方を制御する遺伝子を発見し、同遺伝子を用いることで世界で初めて「塩害に強いイネ」を開発したと発表しました。

2050年までに、世界中で推定50%の農耕地が塩害の影響を受けると予測されており、世界の農業生産に大きな被害をもたらすと考えられています。水田での塩害は、過剰なナトリウムイオンによって土壌の性質が悪化(酸欠状態になる)するため、稲が根腐れを起こしてしまうというもの。そこで同研究チームでは、比較的酸素の多い地表表面に根を張る稲が作れないかと研究に着手しました。

産業技術総合研究所によると、以前にインドネシアの一部の水稲に地表根を形成する特徴があることを発見しており、今回この稲から地表根の形成にかかわる「qSOR1遺伝子」を同定したとのこと。

この遺伝子を、既存の地表根を形成しない水稲の遺伝子と入れ替えたところ、地表根を形成させることに成功したといいます。また、遺伝子を入れ替えた稲と通常の稲を塩害水田で育成する実験では、遺伝子を入れ替えた稲の方が14%多く収穫できたとのことです。

地表近くに根を形成し、酸欠を回避する手法は、塩害水田だけでなく重粘土水田や老朽化水田など、土壌が酸欠状態にある水田でも活用が期待されます。近年、高潮や台風の頻発により世界中の水田が被害を受けており、日本も例外ではありません。本研究が進めば、塩害による収穫量の減少が減らせるかもしれません。

Source:産業技術総合研究所

 
 
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