engadget

楽天モバイルが4月30日よりiPhone 12シリーズならびにiPhone SEの取り扱いを開始した。

同日には、六本木にオープンした新店舗でiPhone発売セレモニーを開催。三木谷浩史会長兼CEOが挨拶を行った。

三木谷CEOは「日本のスマホユーザーの半分近くがiPhone。我々にとっても重要な端末だ」とようやく扱えることになったiPhoneへの期待を語った。

楽天モバイルのiPhoneは「4キャリア最安」をうたう

先日行われたプレスカンファレンスで、楽天モバイルは「本体価格は4キャリアで最安値」だとアピールした。確かに比較をしてみると、iPhone 12(64GB)の場合、楽天モバイルが10万1176円なのに対してNTTドコモが10万1376円、auが10万3430円、ソフトバンクが11万880円といった具合だ。確かに最安値であるが、既存3社のユーザーが、契約しているキャリアではなく、あえて楽天モバイルで購入しようと思えるほど、差があるかは微妙な感じがする。

楽天モバイルが「4キャリアで最安値」をアピールした際、あるキャリア関係者は「キャリアの販売方法によっては3キャリアのほうが断然、安いのではないか」と反論した。

既存3社には、購入してから2年後に端末を返却すれば、分割支払金の支払いが不要となるプログラムが存在する。端末が手元に残らなくなるので、厳密に「購入」と言えるかは微妙な感じもするが、2年ごとにiPhoneを乗り換えて使っていき、端末を手元に残す必要がないという人からすればかなりお得だ。

  • NTTドコモ「スマホおかえしプログラム」では3万3792円

  • au「かえトクプログラム」で4万8000円

  • ソフトバンク「トクするサポート+」で5万5440円

の残債を負担しなくてよいことになっている。つまり、本体価格ではソフトバンクが高く見えるが、プログラムを適用させると、auとの違いはほとんどなくなる。一方で、NTTドコモが最も負担額が高くなることになる。

楽天モバイルの場合は、こうした購入サポートプログラムがいまのところ存在しない。本体価格=ユーザーの負担額となる。

支払い方法も一括払い、24回払い、48回払いから選ぶことになるが、48回払いは楽天カードのみとなっている。

仕様は4キャリア共通

一般のユーザーとすれば「スマホはキャリアショップで買う」というのが常識であることは間違いない。しかし、iPhoneに限って言えば、もはやキャリアショップで買う必要はないのではないか。

確かにAndroidスマホの場合、京セラ「TORQUE 5G」のようにキャリアとメーカーによる独占的な製品もあり、キャリアショップでないと買えないものがある。また、5Gが始まったことで、NTTドコモしか扱っていない周波数帯があるなど、メーカーがきちんとキャリアのネットワーク仕様に合わせた製品を購入したほうがいいケースもある。もちろん、先述の買い方サポートを活用した方がいい場合もある。

しかし、iPhoneの場合、仕様としては4キャリア共通だ。4社のどのSIMカードを刺してもきちんと作動する。

しかも、iPhone 12(64GB)の場合、9万4380円とキャリアと比べても圧倒的に安い。サポートもアップル扱いとなるだけに、行動範囲にアップル直営店があれば、そこで購入するのが無難だ。また、最近では家電量販店でもSIMフリーのiPhoneを扱うようになった。

楽天モバイルは月々の通信料金が安い反面、端末代金の設定こそ3キャリアとの比較ではほんの少し安いが、大幅な割引は適用されない。通信料収入が低いからこそ、端末への割引ができないというのが実情だろう。

一方、3キャリアは使い放題プランでも6000円以上するなど、通信料金は高めだが、端末代金の残債を負担しなくてもいいなどの割引的な施策が存在する。

自分で製品選びから設定、さらにキャリア選択から最適な料金プランを契約するなど、すべてこなせる人は、SIMフリーiPhoneという選択肢がある。

ただ、最近は3キャリアが提供する買い方プログラムも、キャリアを契約していなくても利用可能だ。つまり、回線は楽天モバイルでありながら、端末購入はソフトバンクで「トクするサポート+」で、ということも不可能ではない。

一昔前は、回線と端末が紐付いており、「このキャリアで買えば多額のキャッシュバックがもらえてお得」という状況であった。だからこそ、キャリアでiPhoneを購入していた。

しかし、端末と回線の分離が進むなか、もはやキャリアでiPhoneを買う意味がどこにあるのか。iPhoneに限って言えば、アップルで買い、次に買い換える時には中古買取業者に売って、購入資金に充てる買い方が最も賢いような気がしてならない。特にiPhoneはリセールバリューが高く、自分で中古買取業者に売った方がいいケースが多い。

当然、一般的なユーザーは「キャリアでiPhoneを買う」のだろうが、今後は次第に「キャリアでiPhoneは買わない人」が増えていきそうだ。