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香港城市大学の研究チームは、エイの精子が尾の部分だけでなく頭の部分も使って液体中を泳ぐことを発見し、これを模倣して高粘度な液体中でも効率良く泳ぐことができるロボットを開発しました。

一般的に動物の精子はおたまじゃくしのように丸い頭部から尾の部分が伸びた形状をしています。しかし、エイの精子は頭の部分も細長く、らせん状になっています。そして、液体中を泳ぐ際は硬い頭部と柔らかい尾の部分を状況に応じ独立して調整しつつ回転させることで、さまざまな粘度の液体内をより速く進むことができるとのこと。

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研究者らが分析した結果、このエイの精子の頭部が生み出す推進力は精子全体による推進力の約31%を占めることがわかりました。

精子が卵子に渡す遺伝物質は、精子の頭部にあります。また頭部と尾部を接続する胴の部分が回転運動を表すエネルギーの供給源になっています。この胴体部はアコーディオンのように頭部を曲げることで操縦性も高めています。

また、一般的な精子は行き止まりに突き当たっても引き返す術を持ち合わせていませんが、エイの精子の場合は回転を逆にすることで戻ることができます。

研究者らは、この運動システムを「異種二重らせん(Deterogeneous Dual Helixes:HDH)推進」と名付け、指先でつまめるほど小さな、エイの精子をモチーフにしたロボットに搭載しました。

このロボットは硬い金属性のらせん状の頭部と、柔らかい綿でできた尾部、そしてその間にある2つの電気モーターで構成されています。将来的には、これを非常に小さくして患者の血管内を泳がせ、特定の場所に薬を届けられるようになることが期待されています。

Source:CityU