7月21日、realmeは中国で新製品発表会を開催し、「realme GT Master Explorer」(真我GT大師探索版)と「realme GT Master」(真我GT大師版)のスマートフォン2機種を発表しました。それぞれSnapdragon 870、Snapdragon 778Gを搭載するrealmeの上位モデルですが、最大の特徴は本体のデザインにあります。

どちらにもINFOBARをデザインしたことでも有名な、デザイナーの深澤直人氏とコラボしたスーツケースデザインのモデルが用意されているのです。

このデザインは「スーツケースが手の中にあるような錯覚に陥いれば、人々の心に探求心が生まれるだろう」(深澤氏)という背景から生まれたとのこと。人類は今、自由が身近に感じられない困難な時代を生きています。realme GT Masterシリーズはそんな時代の中でも日常生活の中に探求心を持つことができる、閉塞感を打ち破るデザインのスマートフォンと言えるでしょう。

realmeは日本でスマートフォンの販売をしておらず、モバイルバッテリーやワイヤレスヘッドフォンなどのIoT製品を展開中です。海外ではわずか数年でスマートフォン世界シェア10位以内に入ったrealmeですが、日本ではゼロからのスタート。”無名”からいきなりスマートフォンを出すことは難しいと考えたのでしょう。

しかし深澤直人氏は日本ではもちろん知られた方です。realme GT Masterシリーズの美しいデザインは、たとえrealmeの名前を知らなくとも、一度手に取れば魅力を感じる日本人も多いのではないでしょうか。なお本モデルはIFデザインアワード2021を受賞しています。

中国では小型のスーツケースをセットにした限定品も100セット提供されました。relameロゴの入ったスーツケース用ベルトやステッカーが付属しており、realmeのブランドをファッションアイテムとして使うセットになっています。Z世代など若者をターゲットにした製品展開をしているrealmeならではの限定品です。

realmeのスマートフォンはシャオミを超えるコスパの良さで新興国を中心に人気を一気に高めました。また、realmeは世界最安値の5Gスマートフォン「realme V3 5G」をいち早く出したり、Snapdragon 888を搭載しながら449ユーロ(約6万円)という激安ハイエンドモデル「realme GT 5G」を投入するなど、話題の製品を数多く出してきました。

その一方でデザインを強化したスマートフォンも今回のrealme GT Masterシリーズだけではなく、過去にも深沢直人氏デザインによる「realme X Master Edition」を発売しています。このrealme X Master Editionは玉ねぎ(オニオン)とニンニク(ガーリック)のデザイン。これらも海外で数々のデザイン賞を受賞しています。

日本ではまだまだ無名なrealmeのスマートフォン。価格やスペックだけで勝負を挑むには時期が早すぎるでしょう。しかし今回紹介した深澤直人氏がデザインしたモデルのような、国際的にも認められたデザインの製品であれば、大きな話題を呼ぶことは間違いありません。限定1000台でも発売すればrealmeの名前は一気に日本に広がるのではないでしょうか。

なおrealmeはもともとインド向けのOPPOの低価格モデルとしてスタートしていますから(現在は独立)、早くからグローバル展開を行っています。今回のrealme GT Masterシリーズも中国だけではなく、マレーシアから発売されることがアナウンスされています。中国系メーカーの端末で不安となるグーグルサービスの搭載に関して、realmeはグローバル展開する力があるので問題ありません。

もちろんrealmeは日本市場におけるIoT機器の次なる展開やスマートフォンの投入時期について向こう1〜2年の計画を立てていることでしょう。しかし今回のように話題を呼べる製品を海外だけで販売するというのはもったいないものです。

中国市場主体で開発されたモデルかもしれませんが、日本人デザイナーを採用した製品でもあり、日本市場への限定的な投入も検討すべきです。スマートフォンを取り巻く環境は動きが激しいだけに、ビジネスチャンスが突然やってくることもあります。ということでrealme GT Materを何らかの形でぜひとも日本に出してほしいものです。