Fabrizio Bensch / reuters
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ロシアと中国が、月面に「科学研究ステーション」という名目の基地を建設するための協定に署名しました。ロシアは昨年7月にすでに中国との間で月探査において協力することを明らかにしており、10月には、一応参加表明していたアルテミス計画については「米国中心的すぎる」として深く参加することを控える姿勢を示していました。

今週火曜日、中国国家航天局のZhang Kejian局長と、ロシアの宇宙機関RoscosmosのDmitry Rogozin総局長は、月面に「国際月面科学研究ステーション」を建設することで協力し、他の国にも参加の扉を開くことを計画しています。

ただ、具体的にどんな目的で何をするための「科学研究」なのかについてはほとんど説明はなく、その当面の目標は月面に飛行士が滞在できる非常駐施設を建設することとなっています。

中国は以前に(氷の存在が見込まれている)月の南極付近に基地を建設するとの希望を表明しており、手始めに無人での探査ミッションを行い、ついで2030年代はじめ頃には有人探査を行いたいと考えています。そして2036〜2045年には、南極点に長期の有人滞在を行いたいとしています。

なお、ロシアがISSのような国際的協調でなく「米国中心的すぎる」と述べたアルテミス計画ですが、NASAはアルテミス計画への参加を希望するその他の国の宇宙機関と「アルテミス協定」と呼ばれる二国間協定をそれぞれ結んでいます。これは宇宙活動の一環として定めた基本的な規範への同意を求めるもの。たとえば、活動で得た科学的データの共有や透明性の高い運用などが計画に参加する国には求められます。しかしロシアはこの協定が米国中心的だとして署名国に加わっていませんでした。

また近年は月探査において中国が探査機を送り込み月面着陸なども成功させています。ロシアとしては米国よりも中国と組むほうが米国に対する優位性を得られると踏んだのかもしれません。

Source:Ars Technica