Marcos Brindicci / Reuters
Marcos Brindicci / Reuters

米諜報機関の書類によると、2020年米大統領選挙において他国からの不正やハッキングを原因とする選挙結果への影響はなかったと報告されています。

米国家情報長官室(ODNI)による報告書は、大統領選挙においてロシア政府が、ジョー・バイデン氏に関する誤情報を著名人やメディアに拡散させることで影響を与えようとしたと述べ、トランプ氏を再選させようとする干渉行為をプーチン大統領が指揮したか、少なくとも指示、承認した疑いが強いとしています。

Reutersは匿名かつ3つの異なる情報筋の話として「ワシントンは来週にもロシアに対する制裁を課すと予想される」と伝えています。

報告書はまた、イランが「トランプ前大統領が再選する見通しを弱めることを目的として、多面的に影響を与える工作を行い、選挙プロセスや米国の制度に対する国民の信頼を損ね、分裂を助長し、社会的緊張を悪化させた」としています。

対照的なのが中国に関する報告で、選挙前にはイランとともにトランプ陣営の邪魔をする方向で干渉してくると考えられていたのに対して、結果的にトランプ・バイデン双方の選挙結果に影響を与えるような動きを示さなかったとしました。報告書は「中国は対米関係の安定化を求めており、選挙の結果にかかわらず中国がリスクをとって選挙への干渉を行うことが有益でないと考え」「主に対象を絞った経済対策とロビー活動という従来の影響力ツールを評価するだけで十分」だったとまとめました。

今回の大統領選挙がその前のときと違ったのは、前の大統領選挙サイクルとは異なり、外国からの直接的な情報操作によって米国内の有権者登録や投票、または投票の集計結果そのものを操作改ざんしようとした兆候が見られなかったと報告されているところかもしれません。

とはいえ上院情報委員会のマーク・ワーナー委員長は、米国が外国からの干渉に対する防御を強化しているにもかかわらず「米国の有権者に影響を与えようとする外国からの干渉問題はなくならず、現在の米国内の対立を考えると、将来的にはそこにつけ込んでくる可能性はある」と述べました。

なお、今回の調査では、イランとロシアに加え、キューバ、ベネズエラ、レバノン・シーア派組織のヒズボラも小規模ながらも選挙に影響を与えようと活動していたことが判明しているとCNBCは伝えています。

Source:ODNI(PDF)

via:CNBC, Reuters, Washington Post