スマートフォンと比べるとユーザー数が少なく、若干マイナーな印象のあるスマートウォッチ。とはいえ、各種通知の確認から電子マネー決済端末、そしてヘルスケアのサポート用として、便利に使っている人は少なくありません。とくにApple Watchは機能が多く、2021年2月から、日本でも心電図や血中酸素濃度の測定機能が使えるようになったのも魅力です。

Apple Watchと比べてしまうと大きな話題になりませんが、これ以外のスマートウォッチも多数登場しています。例えば、アウトドアやスポーツウォッチに強いSUUNTOやPOLAR、GARMIN、CASIOが製品を出していますし、機能だけでなくデザインにもこだわったTAG HeuerやFOSSIL、SKAGENの製品もあります。また、ウェアラブルデバイスに強いFitbit、そしてスマートフォンでもメジャーなASUSやSamsung、Huawei、Xiaomiなども多数の製品を発売しています。

高性能なスマートウォッチは価格も高価なものが多いので、より廉価な、スマートバンドを選ぶというのもありでしょう。活動量計としての利用がメインであれば、軽くて小さく、気軽に使えるぶん、こちらの方が便利だったりもします。

そんな数多くあるスマートウォッチ・スマートバンドですが、個人的に気に入っているのがWithingsの製品。最初に使ったのは「Activité Pop」で、見た目はアナログ腕時計ながら、歩数、運動記録、睡眠時間、アラーム、着信通知機能などを備えているという製品です。

「Activité Pop」

スマートウォッチというより高性能な活動量計という方が正しいですが、最大の魅力はボタン電池で最長8か月利用できたこと。実際はもう少し短くて、6か月くらいで交換していましたが、充電がいらないというのは面倒臭がりな自分にピッタリ。しかも電池は自分で交換可能というのも魅力でした。

次に使ったのは「Steel HR」。アナログ腕時計という点は同じですが、小さなディスプレイを装備し、通知内容などをスマートフォンを使うことなく確認できるのが特徴です。また、心拍センサーを搭載し、運動時や睡眠時の心拍数の変化が追えるようになりました。

「Steel HR」

電池ではなく充電式になったものの、最大25日間利用できるため、充電の手間が少ないというのは自分にとって重要でした。常時心拍数を計測していると減りは早いのですが、それでも10日~2週間に1回くらい充電すれば問題ありません。

最初はディスプレイが必要ないと考えていたのですが、これが意外と便利。とくにSMSを使った2段階認証時、スマートフォンをいじることなく手元で認証コードを確認できるのが楽で、むしろ必須だと思い直しました。布団の中でタブレットをいじっている時とか、起きてスマートフォンを確認しに行きたくないですからね。

Steel HRでかなり満足していたのですが、それでも気になっていたのが「ScanWatch」です。これは心電図(ECG)、酸素飽和度(SpO2)、呼吸スキャンといった機能を新たに搭載しているのが特徴で、健康が気になるお年頃の自分としては、かなり惹かれるものがありました。

「ScanWatch」

発売は2020年10月。ただし、日本国内では医療機器に関する規制のため、心電図(ECG)と血中酸素測定機能が使えないというのが残念なところ。海外でセットアップすれば使えるという話はありましたが、あくまでイレギュラーな方法です。

しかし、今年の9月末。新色モデルが追加になったのとタイミングを同じくして、日本でも血中酸素測定機能が使えるようになりました。しかも、既存のScanWatchもアップデートで対応可能で、買い替えることなく利用できます。

心電図(ECG)はまだ使えませんが、まずは利用可能になった血中酸素測定機能が気になるところ。ということで、ScanWatchの使い勝手がどんなものか、1か月ほど試用してみました。

まずは気になる血中酸素測定機能を試す!

血中酸素測定は、大きく2つの機能が使えます。ひとつは、いつでも利用可能な手動測定。リューズを押してメニューから「SPO2」を選ぶと開始となります。

このとき、手でScanWatchの片側を押さえるように指示が出るので、指示通りに押さえて30秒待てば、測定終了です。ちなみに、具体的な操作方法はアプリの「マイデバイス」にある「使い方」でいつでも確認できます。

色々試してみましたが、押さえるのはセンサーを密着させるためと、腕を動かさないようにするためのようです。試しに押さえながら腕を振ってみるとエラーになりますし、逆に、腕は動かさないまま測定中そって押さえるのをゆるめると、おかしな数値になりました。

結果はパーセントで表示。95%以上なら標準です。押さえが甘いと数値が低く出るようで、頑張ると90%前後が狙えました。狙う意味はないですが。

もうひとつの機能は、睡眠中の自動測定です。設定で有効化しないと使えませんが、普段の血中酸素変化を知りたい人にとってはこちらが便利でしょう。

ただし、寝ているときですから手では押さえられません。バンドをゆるめているとセンサーが密着しづらく、わりと低めの値になりがちでした。といっても、きつく締める必要はなく、本体が浮いてしまわない程度にしておけば大丈夫でした。

血中酸素測定機能の結果は、スマートフォンのアプリでも確認可能。睡眠中と覚醒時の平均が確認できるので、後から見直すのも簡単です。もちろん過去の数値も追えるので、以前と比べてどう変化しているのかもわかります。

なお、この血中酸素測定機能はグレードがあり、日本で利用可能となっているのは医療用ではなく一般向けとなるため、あくまで参考値です。これは国によって認可が変わるためで、オーストラリア、欧州、香港、ニュージーランド、ノルウェー、スイスでは、医療レベルの機能として利用できます。

ちなみに、ScanWatchがどの国でどんな機能が使えるのかというのは、こちらのサイトで確認してみてください。

-> Withings

呼吸スキャンで睡眠時無呼吸症候群の兆候を探る

SacanWatch発売当初の目玉機能といえば、呼吸スキャン。これは睡眠中の呼吸を認識し、呼吸が止まっている時間がないのかを教えてくれる機能。意外と多い睡眠時無呼吸症候群の兆候を調べられるということで重宝します。

使い方は簡単で、機能を有効にして寝るだけ。睡眠は自動で認識されるので、特別な操作は必要ありません。結果は目が覚めた後にスマートフォンから確認できます。

たまたまうまく認識できなかったということもありそうなので、数日ほど呼吸スキャンを使い、異常がないか確認するといいでしょう。もちろんこの機能は医療用としては使えませんが、毎回無呼吸が検出されるようなら要注意。迷わず医者に相談し、ちゃんとした機器で検査してもらいましょう。

なお、試した範囲ですが、この呼吸スキャンはかなり電力を食います。ひと晩で20%ほど減ることもあったので、毎日使うのはあまり現実的ではありません。最初の数日間は「常に有効」にして異常がないかを確認し、それ以降は、推奨されてる「自動」(3か月ごとに数回)に変更するのがよさそうですね。

心電図(ECG)は設定項目があるも有効化できず

アプリのダッシュボードを見ると「心電図:有効化されていません」という表示になっていますが、ここから機能を有効化しようとしても、「同意して有効化」ボタンが押せず、機能は使えないままでした。

今後のアップデートで使えるようになる可能性もあるので、その日を待つしかありません。機能があるのに使えないというのは、寂しいものがありますね。

ただし、血中酸素測定機能がアップデートで使えるようになった前例ができたため、今後の対応に期待できます。いつになるか分かりませんが、なるべく早く対応してくれるとうれしいのですが……。

38mmと42mmの2サイズ展開、そして新色追加がうれしい!

ScanWatchはサイズが38mmと42mmの2種類あり、それぞれWhite&Silver、Black&Silverの2色、合計4モデルが、昨年から発売されていました。これに加え今年の9月から、38mmモデルにWhite&RoseとBlue&Roseの2色が追加され、全6モデルとなりました。

バッテリーのもちはどの機能を有効化するかによっても変わりますが、通知「オン」、血中酸素測定機能「睡眠中にモニターする」、心拍の上昇&下降「オン」、呼吸スキャン「自動」という設定で利用したところ、1日あたり6%前後の消費となっていました。呼吸スキャンが実行されると大きく減るかと思いますが、それでも、2週間に1回以上充電すれば十分間に合う計算です。

個人的には、この頻繁に充電しなくていいというのが非常に重要。充電器を入れ忘れ、旅行先で使えなくなった……とかは困りますしね。

ちなみにバンドは交換可能で、38mmモデルだと18mmのバンドが付けられました。シリコンバンドはどうも苦手なので、ナイロンバンドに交換して使用しています。アナログ腕時計型だけに、こういった汎用品を利用しても違和感がないのはうれしいです。

価格は実売で、38mmモデルが3万2000円前後(White&RoseとBlue&Roseは3万8500円前後)、42mmモデルが3万5000円前後と安くはありませんが、機能とデザインを考えれば十分アリ。

ちょっと変わったスマートウォッチに興味があるなら、チェックしてみてください。