Shang-Chi Teaser Trailer
Marvel

ディズニーがマーベル新作映画『シャン・チー / テンリングスの伝説』初のティーザー予告編を公開しました。

『シャン・チー』(Shang-Chi and The Legend of The Ten Rings)は中国系カナダ人俳優シム・リウがカンフーの達人シャン・チーに扮するスーパーヒーロー映画。ヴィランのマンダリンは、日本でも人気の香港スター、トニー・レオン(梁朝偉)が演じます。

コミックスでのシャン・チーは、格闘技や武術の達人ではあるもののあくまで普通の人間という設定ですが、今作はれっきとしたMCU (マーベル・シネマティック・ユニバース)映画。将来のMCU映画では、超人たちや超科学アイテムを身にまとったヒーローたちと肩を並べて、カンフーと「気」で宇宙人やモンスターを薙ぎ倒してくれるはずです。

約2分の短いティーザーですが、往年の「カンフー映画」のお約束そのままの修行シーンや、武侠映画のワイヤーアクション的な立ち回り、そしてCGを使った超常的な力の演出、時代設定が飛んだ合戦の場面など多面的な内容となっています。

監督はハワイ生まれで欧州系の父と日系の母を持つアジア系米国人デスティン・ダニエル・クレットン。脚本は中国系アメリカ人のデヴィッド・キャラハム(ギャレス・エドワーズ版『ゴジラ』の原案、ワンダーウーマン1984脚本)。

メインキャストがアジア系・中国系で、映画の最大市場である中国で外すことは許されないカンフー映画だけに、主要スタッフもアジア系を揃えています。

Marvel Shang-Chi
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コミックスでの『シャン・チー』初登場は1970年代。ブルース・リーが企画したTVドラマ Kung Fu (燃えよ!カンフー)などカンフーブームを受けて登場したヒーローです。

当時のマーベルは、小説や映画で人気を博した悪役キャラクター『フー・マンチュー博士』の漫画化ライセンスを取得しており、シャン・チーはマーベル版フー・マンチュー博士の息子という設定でした。しかし後年、ライセンスを巡る問題からシャン・チーの父親には新たに正体の設定が追加され、フー・マンチューとの関係は曖昧に。

今回のMCU版シャン・チーがどのような設定の人物かはまだ明かされていませんが、ティーザー予告編を見る限り、マーベル世界のもうひとりのアジア系悪役であるマンダリンの息子として、幼い頃から最高の暗殺術や武術を習得させられたようです。

マンダリンが率いる国際テロ組織Ten Ringsといえば、 映画『アイアンマン』でもトニー・スタークを狙う敵役としてすでに登場しています。マンダリンは悪の組織の黒幕として影武者を操り正体を見せないキャラクターでしたが、今作ではウォン・カーウァイ作品などで日本でも人気の香港俳優トニー・レオンが演じます。

かつてコミックスでシャン・チーの父として設定されていたフー・マンチュー博士は、英国人作家サックス・ローマーの小説に初登場したのが1910年代。当時のステレオタイプであった「阿片窟に潜み、白人を陥れるため陰謀を巡らせる怪しい中国人」に、天才的頭脳や冷酷な性格といった悪役としての魅力を加えた人物像でしたが、後には黄色人種脅威論と結びつけられ偏見の象徴にもなったため、現代ではなかなか扱いが難しいキャラクターです。

一方マンダリンは、マーベル的に出せなくなってしまったフー・マンチューの要素を幾分引き継ぐ「中国系の黒幕」スーパーヴィラン。コミックスの設定からMCU版にどの要素が引き継がれるかはまったく分かりませんが、マンダリンは異星文明によって作られた10個の指輪を手に入れたことから恐るべき超常能力を身につけたスーパーヴィランで、アイアンマンをはじめアベンジャーズとたびたび敵対してきました。

MCU的にはヒーロー シャン・チーの導入編にあたる今作でのマンダリンがどのような存在なのか、主人公の成長のため映画一本で打倒されて別人が引き継ぐのか、MCU映画群の今後を占ううえでも気になる一本です。

国内での『シャン・チー テンリングスの伝説』公開は9月3日予定。

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