Shang-Chi Teaser Trailer
Marvel

9月公開のマーベル映画『シャン・チー / テンリングスの伝説』は劇場公開のみのスタートとなり、Disney+ プレミアアクセスでの同時配信は実施しないことが分かりました。

一方で、劇場公開から45日後には配信を解禁する予定。この従来よりも早いタイミングの配信リリースについて、ディズニーのボブ・チャペックCEOは「興味深い実験」になると表現しています。

Marvel Shang-Chi
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『Shang-Chi and The Legend of the Ten Rings』(シャン・チー / テンリングスの伝説)は、カンフーの達人シャン・チーの活躍を描くスーパーヒーロー映画。『アベンジャーズ』や『アイアンマン』等々と同じマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に属する作品です。

ディズニーに限らず、映画業界は新型コロナウイルス感染症の流行による制作の遅れと興行環境の変化から、公開スケジュールや配給方式の調整を余儀なくされてきました。

ひとつ前のMCU映画『ブラック・ウィドウ』は本来2020年5月に公開予定だったところ、まる一年以上の延期を経て、7月の劇場公開と同時に Disney+で追加料金を支払って観るプレミア アクセス配信となっています。

『シャン・チー』の公開方式については、米国時間の8月12日に開かれた決算説明カンファレンスコールでチャペックCEOが明らかにしました。

感染力の強い変異株の流行で、米国でも劇場をとりまく環境は急変していますが、アナリストからなぜ『シャン・チー』を『ブラック・ウィドウ』のようにプレミア アクセス同時配信にしなかったのかと問われた際には、多数の興行パートナーと契約を結ぶ関係上、3か月前には配給について決定する必要があり、当時は現在よりもはるかに状況が良かったため劇場公開のみとしたが、直前の変更は現実的に不可能と述べています。

同時に、公開方式については今後も興行環境を含め多くの要素を考慮したうえで映画ごとに判断してゆくとして、劇場から45日後配信という『シャン・チー』の方式は有益な実験になるとの考えを示しました。

ディズニーは劇場公開と同時にプレミア アクセス配信した『ブラック・ウィドウ』について、主演のスカーレット・ヨハンソンから、劇場での興行成績に対して得られるはずの報酬が減額された、同時配信は出演にあたっての契約違反であると訴訟をおこされています。

スカーレット・ヨハンソン、「ブラック・ウィドウ」配信は契約違反としてディズニーを提訴

そちらについて直接の言及はないものの、アナリストから「配信サービスの普及やパンデミックで大きく事業環境が変わるなかで、映画の成功をどう測るのか。それは俳優や制作者を引き寄せ適正な報酬を支払ううえでどんな影響があるのか。今後の映画事業戦略をどう変えてゆくのか」といった問いに対しては、(略) ディズニーが過去になんども繰り返してきたように、映画ビジネスをめぐる環境変化に際しては、才能に対して適切な支払いをする方法を見つけることで、ビジネスモデルにかかわらず関係者誰もが満足できるようにしてきた、パンデミックが始まってからも数百件におよぶ契約を交わしているが、大半は非常にスムーズにまとまったと答えています。

余談。今回のカンファレンスコールでは日本市場の状況に対しても質問もありました。ディズニーは日本国内での Disney+ について、昨年パートナーとソフトローンチで開始した、現在は非常に限定的だが、この10月にはフルローンチを予定していると答えています。

現在の「極めてリミテッド」な状態で利用している加入者としては、フルローンチが具体的に何を指すのかはともかく、Disney+独占作品を含めて日本では低画質でしか見られない状況(BDリリースもないので本来の4K HDRで観る方法がない)、「マーク・ハミル」や「ロバート・ダウニーJr」で検索してもスター・ウォーズもアイアンマンもまともに出てこない、作品解説の出演者欄に吹き替え声優しかない状況が何とかなるのを祈るばかりです。