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シャープは、17日、1インチカメラやピーク輝度2000nitのPro IGZO OLEDを搭載したフラッグシップモデルの「AQUOS R6」を発売しました。現時点では日本のみでの発売になり、ドコモとソフトバンクを通じて販売されます。

カメラはライカと協業。センサーからレンズ・画質に至るまで、2社が共同で設計しており、「co-engineered with Leica」ロゴも使われています。短い時間ではありますが、このモデルを実際に触ってみることができたので、特に印象に残った点をお伝えしていこうと思います。

▲AQUOS R6は、1インチセンサーを搭載したシャープのフラッグシップモデルだ

真っ先に驚いたのは、カメラのクオリティ。どちらかと言うと、従来のAQUOSシリーズは動画などを頑張っている印象があるものの、静止画撮影に強いという印象はありませんでした。夜景モードのような、演算能力をフル活用したコンピュテーショナルフォトグラフィーの採用も遅く、他社にリードを許していた格好です。AQUOS R6に搭載された1インチセンサーのカメラは、この印象を大きく変える可能性があるように思えました。

センサーサイズが「AQUOS R5G」比で5倍に大きくなったこともあり、撮った写真がとにかくシャキッとしていました。ディテールの描写がかなり正確で、スマホのカメラとは思えなかったほどです。端末が展示されていた会場がやや暗めで、シチュエーション的にノイジーな絵になりがちですが、それもありません。人物を撮ったときに、背景が自然にボケるのも、1インチセンサーならではです。

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▲スマホとしては、超大型となる1インチのセンサーを搭載。存在感も抜群

普通なら、ここに超広角カメラや望遠カメラもつけてしまいたくなるところですが、AQUOS R6は歪みの少ない19mmのレンズを搭載して、超広角から望遠までを1つでカバーしています。下手に切り替えて画質が落ちるより、広角のレンズを載せて望遠までをデジタルズームでカバーした方がいいという割り切った発想にも感心しました。

実際、19mmで撮ると四隅の周辺減光はありますが、歪みが少なく、19mmとは思えないほど。24mmは切り出しになりますが、元々の画素数が2020万画素あるため、十分な解像感で撮影できます。

▲レンズは19mmで、広角モードにすると、センサーを目いっぱい使って撮影する

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▲センサーの中央部分を切り出して、一般的なスマホの標準カメラに近い24mmで撮影する仕組み

望遠は、超解像ズームを使って6倍までをカバーしています。こちらはさすがに、最大倍率で撮ると画質の劣化がみられましたが、拡大してみないと分からないレベル。文字もクッキリ表示されていたので、実用度は高いと言えそうです。

暗所で試したナイトモードも、かなりの明るさ。センサーサイズが大きいこともあり、処理をかける前から、先代のAQUOS R5Gとは歴然とした差が出ていました。もちろん、これらは実利用環境ではないため、少し割り引いて見る必要はあるかもしれませんが、カメラとしてのクオリティが別次元と言えるほど上がったことも事実と言えるでしょう。

▲6倍ズームで撮った写真。超解像ズームで引き延ばした画像だが、ディテールは思いのほか、しっかり出ている

▲右にはAQUOS R5Gがあるが、ほとんど写っていない。左のAQUOS R6との差が激しい

カメラの次に印象的だったのが、ディスプレイ……と言いたいところですが、どちらかいうと、指紋センサーの爆速ぶりの方に驚かされました。採用しているのは、クアルコムの「3D Sonic Max」。クアルコムによると、AQUOS R6はこの技術を採用した世界初のスマホとのことです。認識が爆速なのはもちろんのこと、認識可能なエリアが広がっているため、従来の画面内指紋センサーに抱いていた悪い印象が払拭されました。

▲超音波を使った指紋センサーを搭載。読み取り速度が従来の画面内指紋センサーとは段違いで速い

画面内指紋センサーは、センサーを筐体に載せなくていいぶん、デザインを洗練させるメリットはありますが、認識が遅かったり、指を置く場所がピンポイントだったりで、使い勝手がイマイチでした。通常の指紋センサーとは異なり、凹凸がつけられないため、手探りでロック解除できないのも難点です。AQUOS R6の指紋センサーも、凹凸がないのは同じですが、エリアが広がっているため、ピンポイントで指を置くことを意識せずにロック解除可能。指紋の読み取りの失敗が減りそうな予感がしています。

この読み取り範囲の広さを生かし、2本指でセキュリティの強度を高めることもできます。この場合、片手持ちでのロック解除が不可能になるため、一般のユーザーにはあまりお勧めできませんが、セキュリティを気にしているユーザーは設定しておいてもいいでしょう。シンプルに誤検知が少なくなるうえに(といっても、1本指でもそうそうないトラブルですが)、寝ている間に、家族が指を拝借してロックを解除する……といったソーシャルハック的なこともしづらくなります。

▲複数の指を登録しておくと、2本指でのロック解除を行えるようになる

ディスプレイは、その発色の鮮やかさや、黒の締まった映像などが有機ELならではですが、個人的にはフレームレートが1Hzから240Hzの間で自動的に可変させるところを評価しています。ただし、個人的には120Hzと240Hzの差をあまり感じることができませんでした。60Hzとの差は確かにありますが、90Hz程度でも十分と感じてしまうかもしれません。ディスプレイというより、自分の動体視力が衰えつつあるのが心配ですが……。

▲ピーク輝度は2000nitで、映像は非常に鮮やか。締まった黒もキレイに見える

▲フレームレートは、最低1Hzから最大240Hzまで可変。ただし、240Hzは120Hzの間に1枚黒い映像を挟んで、残像を低減させている

実際、iPhoneも12シリーズですら60Hzですが、ほとんど不満なく使えています。iPadとiPad Proの場合、その差が気になるので、ディスプレイサイズによるところも大きいのかもしれません。個人的には、映像の滑らかさより、最低1Hzまでフレームレートを落とせることの方が響きました。映像の書き換え頻度を下げれば、それだけバッテリーの消費量を抑えられるからです。

▲映像を止めると、すぐにフレームレートが1Hzになり、消費電力が大きく下がることが確認できた

フレームレート可変の端末は徐々に増えていますが、60Hzと120Hzの2択だったり、自動で変更できなかったりする端末はまだまだあります。1Hzまで、操作に応じて落とせるというのはAQUOS R6ならでは。ディスプレイはスマホの中で、もっとも電力消費が多いデバイスの1つなだけに、5000mAhの大容量バッテリーと相まって、長時間駆動が期待できそうです。

AQUOS R5Gまでは、どちらかというと連続性のある進化をしてきたシャープのフラッグシップモデルですが、AQUOS R6は大きくその路線を転換させたことが分かります。1インチセンサーしかり、OLEDの採用しかりです。ミドルレンジモデルの売れ行きがよく、シェアを高めていたシャープですが、フラッグシップモデルに物足りなさが残っていたのも事実。AQUOS R6は、そんなイメージを大きく覆す1台になりそうです。

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