東急不動産は、東京・港区に竣工した賃貸マンション「東京ポートシティ竹芝 レジデンスタワー」に、オートロックや家の鍵を完全デジタル化したスマートロック技術を導入しました。

「東京ポートシティ竹芝 レジデンスタワー」は、ソフトバンク新本社も入居するオフィスビル「東京ポートシティ」の向かいに位置する賃貸マンションです。

スマートロックを導入した最大のメリットは、手持ちのスマートフォンが家の鍵になる点です。スマートロックは「ビットキー」の製品を採用し、物理的な鍵を持ち運ぶ必要なく、スマートフォンを使ってオートロックや部屋、共用スペースの鍵を開けることができます。

また、友人や親戚などに「相手・時間・回数」を指定したデジタルキーを発行することも可能。パーティーなどで家に招待する際に、インターフォンでやりとりしなくても、直接家に上げることができます。

高級感あふれるエントランス
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オートロックはエレベーターと連動。エレベーターのボタンを押さずに居住階に向かえる。
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スマートフォン操作で家の鍵を解錠できる

さらに特徴的なのが、家事代行や食品宅配といった業者にも、条件付きのデジタル合鍵を発行できる点です。「ビットキー」が提携する家事代行サービス「CaSy」なら、デジタル合鍵を代行員に付与することで、物理的な合鍵を渡さずに、留守中にも清掃や料理といったサービスを受けられます。

セキュリティに不安は感じますが、入退室時刻のログは残るほか、「CaSy」によると代行員については過去の犯罪歴や本人確認書類を入手して身元を精査しているといいます。利用料金は1時間に2500円から。共働き世帯や独身世帯に向けて利便性を訴求します。

「ビットキー」ではこのほか、生鮮食品や生協(日用品)の宅配、ペットシッターなどのサービスと提携。例えば生鮮食品の宅配ならば『留守中に冷蔵庫に直接食材を入れてもらう』といったことも可能です。

同マンションを竣工させた東急不動産によると、同社の賃貸マンションで、スマートロックを全面導入した物件は「東京ポートシティ竹芝 レジデンスタワー」が初。今後の導入拡大も立地やニーズに応じて検討するとしています。

なお、スマートロックは一戸建てや、オートロックのない集合住宅であれば、既存の玄関扉に後付けできる製品が安価に登場しています。しかし、オートロック付き集合住宅のスマートロック化で障壁となるのが「オートロックの改修」ですが、これも低価格で既存のオートロックをスマートロック化できる「bitlock GATE」が登場し、2019年7月1日より展開しています。

取材に応じた家事代行サービス「CaSy」の加茂雄一社長、 東急不動産 ビル事業部 事業企画グループ主任 藤井秀太氏、ビットキーCOOの<em>福澤</em> 匡規氏

なお「東京ポートシティ竹芝 レジデンスタワー」では、スマートロック以外にも、エアコン・照明・給湯器・床暖房の操作や、ラウンジやフィットネスルームなどの共用施設の混雑状況などがわかるコンシェルジェアプリを提供。デジタルサービスにより、他の物件との差別化を図っています。

物理的な鍵の持ち運びに煩わしさを感じている筆者の眼には、スマートロックを全面導入した物件は非常に魅力的に映りました。「東京ポートシティ竹芝 レジデンスタワー」に限らず、スマートロックの普及が集合住宅において進むことを期待したいところです。


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