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夏です。炭酸水の美味しい季節です。もっとも、年がら年中、炭酸水をそのままあるいは料理や美容などに活用している人も多いことでしょう。お酒の割材としても最高ですし。

筆者も以前は500mlペットボトルの炭酸水を箱買いして常備していましたが、毎週ペットボトルのゴミが大量に出るし、正直なところゴミ出しするのが面倒なんですよね。

そんなことを日々考えていたところ、炭酸水メーカー(といっても、炭酸水を作って売っているわけではなく、炭酸水生成機のこと)として圧倒的なシェアのソーダストリームが国内初のシリンダーファクトリー(ガスシリンダー工場)をオープンする、という情報を受けて、「ソーダストリーム ジャパンシリンダーファクトリー オープニングセレモニー」へ行ってきました。

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100年以上前に誕生したソーダストリーム

炭酸水メーカー(炭酸水生成機)で最も身近なのは、ファミレスなどのドリンクバーかもしれません。ドリンクバーのマシンは、原液(シロップ)と水、そして炭酸ガスを混ぜることで、作りたての、炭酸の抜けていないドリンクを注ぎ口から出しています。

ソーダストリームは、その小型版。水または水とシロップをあらかじめ混ぜておいたボトルを、あらかじめ炭酸ガスシリンダーを装着した炭酸水メーカーにセットして、ボタンをプレスするだけで、炭酸ガスをボトルに注入して炭酸水(または炭酸飲料)を作れます。

世界45カ国、8万店で販売しており、国内では4000以上の店舗で取り扱いがあるとのことで、炭酸水メーカー本体や炭酸ガスシリンダーの入手が簡単なことも、特徴の1つといえるでしょう。

ソーダストリーム社の創業は1903年。当初、炭酸水メーカーは画期的なものとして王室貴族など高貴な人たちに愛好されたそうですが、今では一般庶民のわたしたちも手に入れられるのですから、いい時代になりました。

味のついていない炭酸水を飲むのがつらい、という人にはオーガニックな原料から作られたシロップ「ソーダプレス」が用意されています。希釈タイプで1本で約12〜16杯(1杯200mlで換算)の飲料を作ることが可能。おなじみエルダーフラワーのほか、コーラ、ジンジャーエール、ピンクグレープフルーツなどさまざまなフレーバーシロップがあるので、家でドリンクバー気分を味わえます。

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自然に囲まれたシリンダーファクトリー

6月1日にオープンした、ソーダストリーム ジャパンシリンダーファクトリーがあるのは、岐阜県土岐市。といっても、市街地ではなく、山道を走った先に唐突に現れます。

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工場は60m×50mの大きさで3000平方メートルの平屋建てです。

初日となる6月1日、オープニングセレモニーが開催されました。コロナ禍ということもあり、ソーダストリーム CEO デイビッド・カッツ氏はイスラエルからオンラインで登場。「2011年に日本でローンチした10年後に工場の完成を見ることができて、感慨深い」と感想を述べていました。

ソーダストリームのシリンダーファクトリーは米国、カナダ、オーストラリアなどに展開しており、アジアにはありませんでした。というわけで、岐阜県土岐市の本施設はアジア初のソーダストリーム シリンダーファクトリーということになります。

しかし、なぜ日本に、しかも岐阜県内に作ったのでしょうか。

カッツ氏は、「日本のほぼ中心であること、輸送にかかるCO2排出の削減をしたかったこと、雇用の創出をしたかったこと、国内の小売店に安定的にガスシリンダーを供給できるようにしたかったこと」などを挙げました。

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▲イスラエルからオンライン参加したソーダストリーム CEO デイビッド・カッツ氏

国内にシリンダーファクトリーを作ったから輸送料分、ガスシリンダーの価格が抑えられるのでは? との質問にカッツ氏は、「工場建設への投資費用や人件費などを考慮すると、(空となったシリンダーを再生するのにこれまで送っていた)オーストラリアへ送るのとコスト面ではほぼ変わりがない。それでも日本にシリンダーファクトリーを作る決断を下したのは、CO2削減、輸送エネルギー削減に貢献したかったから」と回答していました。

実は、ソーダストリームは環境問題解決に会社として取り組んでおり、1億円以上を「プラスチックファイター」という世界規模のアクションに投資。海洋ゴミや河川敷のプラゴミを拾うなどしていますが、年間800万トンも排出されるプラゴミをなくすのは至難の業だといいます。

そこで、リサイクルしたりリユースしたりするだけでなく、リデュース(ゴミの発生を抑制)により、プラゴミを“出さない”方法を模索。ソーダストリームなら、ガスシリンダー1本で500mlの炭酸水のペットボトル120本分プラゴミを出さずに済むため、プラゴミゼロに貢献できるというわけです。

使い終わったガスシリンダーは、回収され、シリンダーファクトリーでガスを再充填されるので、ここでもゴミが出ることはありません。

また、ガスシリンダーの代金とペットボトルで購入した場合とを比べても、年間で3万5040円ほどお得に、炭酸水ライフを送れるとのこと。これなら、これまで以上に炭酸水を生活に取り入れられそうです。

セレモニーには、ソーダストリームの理念に惚れ込んだモデルでありタレントでもあるマリエさんが登場。ソーダストリーム ディレクター平野幸恵氏に、「ソーダストリームの理念に共感して、自分からコンタクトをとった」という秘話を明かしつつ、「炭酸水は体にも美容にもいいのに、ペットボトルを使い捨てることにすごい罪悪感があった。でも、これなら使い捨てるものがない。しかもその場で作るからおいしいし、マシンもおしゃれ。楽しくサスティナブルなライフスタイルができる」と絶賛していました。

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▲自らソーダストリームに連絡を入れたというモデル・タレントのマリエさん

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▲ソーダストリーム ディレクター 平野幸恵氏。プラスチックファイターズ日本代表でもある

こじんまりとしたラインでも1日5000本を充填

工場内部を見せてもらうこともできました。工場建物の広さが3000平方メートルもありますし、ガス充填作業は高圧ガスを扱うという危険なもののため、さぞや仰々しく大規模な製造ラインがあるのだろう、と思っていましたが、実際は工場の一角で、しかも1ラインで行われていました。

ソーダストリーム オペレーション部充填工場長 田部井真史氏によれば、これで1日5000本のシリンダーにガスを充填できるとのこと。国内需要を賄うため、オーストラリアのシリンダーファクトリーの助けがまだまだ必要ですが、「輸送によるCO2排出削減への第一歩になる」と語っていました。

雇用創出については、現地で30〜40人のスタッフを雇えたと田部井氏。「工場完成前だと地元の人には未知の企業で応募が見込めなかったことやエンジニアの現地採用が難しかったため、工場立ち上げのための数人のスタッフは東京からの異動だったが、現地に住民票のある人をスタッフの大部分として採用できた」と説明してくれました。

ソーダストリームは、同日午後に毎日新聞と共同で「SDGs シンポジウム プリサイクルマインドで日本の環境を守ろう~減らそう無くそうプラスチックゴミ~」を開催し、同社の環境問題に対する姿勢をさらに強調していました。

なお、プリサイクルとはリサイクルするためのゴミすら出さないことにより、プラゴミを減らそうという試みのこと。年間800万トン、ジャンボジェット機5万機ぶんというプラゴミが出ていること、国内の20%の人がソーダストリームを使って炭酸水を作れば年間約34.4万トンものペットボトルゴミ削減につながることなどが紹介されました。

難しいことはさておき、炭酸水を家で作れる日常は、楽しいものですし、ほんの少しリッチな気分を味わえます。というのも、食事をしながら飲む水を気軽に炭酸水に変えられますし、ソーダストリーム製のシロップ以外でも、好みの割材を使った炭酸飲料を家で簡単に作れるからです。

実際、筆者も炭酸水メーカーを買ってから、脂っこい食事のあとに割材としてレモン果汁(安いのでポッカレモンを愛用)を入れた炭酸ドリンクを作って飲むことで、口の中をさっぱりさせたり、エルダーフラワーシロップを入れてデザート代わりに楽しむということをしており、「買ってよかったなぁ」と感じています。

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国内にシリンダーファクトリーができ、空のガスシリンダーが海を渡って行ったり来たりしない分、より安定的にガスシリンダーの供給が可能になったとのことなので、オープニングセレモニーでマリエさんや平野氏が言っていたように、炊飯や調理、洗顔などにもふんだんに取り入れられると感じました。

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