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ソフトバンクとニコンは、バラバラに移動する2台の通信機が互いをトラッキングしながら、継続して光無線通信を行う技術の実証実験に世界で初めて成功しました。6G以降の通信需要の増大を見据え、電波と同じ電磁波の一種であり、電波よりも波長が短く扱いづらい「光」を移動通信に活用することをめざします。

これまで電波通信では大容量化を追求するために、4Gで「極超短波」、5Gで「センチ波」「ミリ波」と、世代を経るごとに利用する電波の周波数が高く(=波長が短く)なっています。

6Gでは、さらに周波数の高い「サブミリ波」や「赤外線」の利用も想定されており、「赤外線」よりもさらに周波数が高く、我々が肉眼でも識別できる「可視光」の利用も期待されています。

光は直進性が極めて高いため、電波のように広がったりせずに真っすぐ進みます。このため、通信に利用するには見通しの確保が必要なほか、通信機が動くと光軸がずれてしまい、通信が途切れる課題がありました。一方で、電波のように他の帯域と干渉を起こさないほか、直進性が高いために傍受されにくく、セキュリティが高いなどの利点があるといいます。

ジンバルとAIトラッキングで移動中も光通信可能に

今回、ソフトバンクとニコンは、ジンバルとAIトラッキングを活用し、2台の通信機がお互いを『見つめ合う』ように、動きながらでも継続して光通信が行える技術を開発しました。

最新の実証実験では、精密制御で水平方向360度、垂直方向50度の追尾性能を持つ無線機を開発し、通信距離100m、通信速度は100Mbpsを達成しています。5年後には通信距離1km、通信速度1Gbpsでの実用化をめざします。

用途は産業用ロボットやドローン、自動車や船舶同士の通信、無人搬送車などといった産業向けのほか、電波とは異なり水中にも届く性質を利用して、水中での通信環境の提供も模索します。

将来的にはジンバルではなく光学的な仕組みでトラッキングし続ける技術をなど検討し、ドローンにも搭載可能なレベルの小型化をめざします。

Source:ソフトバンク