いままでで最も近くから見た太陽、NASAとESA共同のソーラー・オービターが撮影

太陽から約7725万km

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年07月17日, 午後 04:30 in esa
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NASA / ESA
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ESAとNASAが「これまでで最も近くから撮影した太陽」の画像を公開しました。これは両機関が共同開発し、2020年2月9日に打ち上げた太陽観測機 ソーラー・オービター(Solar Orbiter:SolO) が、6月中旬に太陽から4800万マイル(約7725万km)以内に接近したときに撮影した画像です。

ソーラー・オービターには6つのイメージングセンサーが搭載されており、それぞれが太陽の様々な”顔”を撮影します。なかでもExtreme Ultraviolet Imager(EUI)と呼ばれる紫外線撮像装置による画像には、研究者らが”キャンプファイヤー”と称する小さな表面の爆発または非常に小さな規模の太陽フレアらしきものが捉えられています。これは太陽表面よりも外側のコロナ部分のほうが300倍も高温になる理由を説明する現象と考えられています。

この現象を詳しく知るには、キャンプファイヤーと呼ばれる部分の温度を正確に知る必要があります。ソーラー・オービターにはそのためのスペクトル撮像装置が積み込まれているため、研究者らの期待は高まっています。

仏オルセーにある宇宙科学研究所のフレデリック・オーシェール氏は「我々はナノフレアを確実に検出し、コロナの加熱につながるそれらの役割を定量的に知りたいと思っています」と述べ、そのために次回のデータ受信を待ち望んでいるとしました。

通常、探査機が撮影する最初の画像は搭載機器の動作試験を兼ねたものであるため、最初から何らかの発見をすることは期待されていません。ESAのソーラー・オービタープロジェクトの一員であるダニエル・ミュラー氏は「この段階からこのような素晴らしい結果が出るとは予想していなかった」、「これらの画像はソーラー・オービターが最高のスタートを切ったことを示しています」と述べています。

NASA / ESA
NASA / ESA

最初に送信してきた画像データは素晴らしいものでしたが、ここまでのソーラー・オービターは前例のない困難に遭遇していました。それは新型コロナウイルスのパンデミックのせいでドイツ・ダルムシュタットにある欧州宇宙運用センター(ESOC)の管制チームが1週間以上にわたり、多くが在宅勤務に移行せざるを得なくなったこと。その間は必要最低限の人数での監視操作が求められ、重要な操作もリモートから実行せざるをえなかったとソーラー・オービター担当のひとりラッセル・ハワード氏は述べました。

現在、ソーラー・オービターはすべての機能が正常であることが確認され、計画どおりにミッションを継続中。最終的には太陽から4200万kmの位置まで接近する予定です。NASA科学ミッション総局の準管理者トーマス・ザブーケン氏は「欧州のパートナーとともに、太陽物理学の新時代を開き、アルテミス計画における月探査で宇宙船や飛行士の安全性確保に役立てたい」としました。このミッションで11年ごとに反転する太陽の極に関する情報収集や、太陽フレアによるプラズマや高エネルギー粒子の影響なども調査する予定です。

source:NASA

 
 

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