ソニーがフルサイズミラーレスカメラ「α7 IV」を国内で発表しました。10月にグローバル発表され、日本市場への投入が予告されていたモデルです。

価格と発売日は次の通り。ボディー単体(ILCE-7M4)が33万円(税込)前後で12月17日発売(12月7日10時受注開始)、レンズキット(ILCE-7M4K)が35万円(税込)前後で2022年春以降に発売予定となります。

α7 III から大幅な進化を遂げた本格派スタンダードなα7 IV 。ボディーには3300万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を搭載し、最大7008×4672ピクセルの写真を記録することが可能。画像処理エンジンはα7S IIIやα1と同じ「BIONZ XR」となります。最高10コマ/秒の高速連写に、RAW+JPEG写真で800枚以上のバッファー搭載など、レスポンスの高さはα7シリーズユーザーの期待を裏切らないでしょう。

▲3300万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を搭載

α7 IVのAF=オートフォーカスに関しては、フラッグシップα1とともに新規開発された画像処理アルゴリズムが採用され、AFポイントは759。いまや『AFのソニー』──といわれるほどですが、AFに関してはもう一つの注目点があります。それはこれまでの人や犬に加えて、鳥の瞳までも追尾できるようになったこと。これはまさしくバードウォッチャーに打ってつけの仕様です。そしてαシリーズで初めて動画撮影時にも3つの瞳AFモードが使用可能になった点も見逃せません。

フォーカス領域を可視化してくれる「フォーカスマップ」という機能も加わり、被写体の背景を青、その手前の被写体を赤などというように、マニュアルフォーカス時やジンバルでのAF使用時などに効果を発揮するでしょう。このようにAFだけでなくMFを駆使して撮影するユーザーにも刺さる細かな進化が見られます。

また、フォーカス時の画角変動を補正してくれる「ブリージング補正」という新機能をαシリーズとして初搭載。レンズ側が純正品でなければ使用できませんが、より映画のようなフォーカストランジションが可能です。

▲ブリージング補正のイメージ

光学式手ブレ補正はα7S IIIと同じ5.5段になり、これなら手持ち撮影でも三脚やジンバルがいらないと思えるほど。

動画に関しては4K動画を30pで録画する際、全画素読み出しの7Kオーバーサンプリングにより、高解像度の4K映像を出力することが可能。撮影は4K60pやフルHD120pでも行えるほか、XAVC HS(MPEG-H HEVC/H.265)や10bit 4:2:2 All-Intra XAVC S-Iに対応し、Cinema Lineカメラのα1やα7S IIIと同様に多数の動画形式を活用することができそうです。

▲映画ライクな表現ができるS-Cinetoneを使えるのもα1やα7S IIIと同じ

静止画、動画ともに魅力が増したα7 IVですが、熱対策も気になるところです。というのも必ずしも屋内だけで使うとは限らず、先の鳥AFなどを楽しむ屋外派にとっても熱は死活問題だから。α7 IVでは手ブレ補正機構にたまりやすい熱を全体的に逃がすようになっており、ソニーいわくモニターを閉じている状態よりも開いたほうが放熱効果が高まるとのこと。

▲放熱処理のイメージ

その液晶モニターはチルト(α7 III)からバリアングル(α7 IV)になり、画角も4:3(α7 III)から3:2(α7 IV)へと変更。これにより画面いっぱいにプレビュー表示が可能になった(上下に出ていた黒帯の幅が狭まる)、とソニーの関係者は話しています。

▲チルト液晶採用のα7 III(左)、バリアングル液晶採用のα7 IV(右)
▲α7 IVのメニューUIはα7S IIIと同じものになった
▲α7 III(上)とα7 IV(下)の軍艦部。α7 IVには静止画・動画・S&Q(スロー&クイック)の切替ダイヤルが備わる。モード切り替えを一つのダイヤルで行えるのが便利だ
▲α7 IV対応の外部ストロボも国内で発売予定。「HVL-F60RM2」は大光量ガイドナンバー60の安定発光や、最高10コマ/秒で200回の高速連写に連動。価格は6万6000円前後で12月17日に発売
▲「HVL-F46RM」は小型かつ308gと軽量な点が売りのひとつ。防塵・防滴性能を有する。価格は4万7300円前後で12月17日に発売
▲α7 III(左)とα7 IV(右)のレンズ装着側
▲α7 III(左)とα7 IV(右)のカードスロット。α7 IVではカードスロットのキャップが分厚くなり、開閉しやすくなった。あわせて耐久性向上もアピールされているが、具体的な数値は非公表とのこと
▲メモリーカードスロットはSD/CFexpress Type A兼用とSD専用のデュアル仕様
▲α7 IVのインターフェース。フルサイズのHDMI Type A出力も備える

また、昨今のテレワークで浸透しつつある、Webカメラにα7 IV を導入できるのも魅力です。4K15pのUSBストリーミング(UVC/UAC)にも対応するため、高画質での共有・配信もα7 IVで行えます。

ちなみに、α7 IVからスマートフォンに静止画や動画を転送できる点は、ソニー製カメラでお馴染みの機能ですが、5GHz対応のWi-FiとUSB 3.2 Gen2に対応したケーブルを使えば高速転送が行えます。もちろんワイヤレスでの転送も可能ですが、これまで再登録が必要だったBluetooth接続に関しては維持し続けてくれるため、α7 IIIなどで散々うたわれたNFC(いわゆるワンタッチでスマートフォンなどとペアリングできるかんたん接続機能)がα7 IVでは省かれました。

▲α7 IV(左)ではNFC非対応に
▲α7 IV側面

こうしてみると、デジカメ苦境といわれる昨今ならではの機能や仕様がてんこ盛りで、オール静止画派が持つフルサイズミラーレスというよりも、冒頭でも述べた本格派スタンダードかつ動画派にもウケそうです。


Gallery: SONY ILCE-7M4 作例 | of 6 Photos

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Gallery: α7 IV 対応の外部ストロボ HVL-F60RM2 と HVL-F46RM を用いた作例 | of 5 Photos

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