Sony PCL

ソニーグループの関連会社であるソニーPCLがソリューション開発を進める、「バーチャルプロダクション」手法を活用した日本初のCMが制作されました。

撮影は、2021年4月にソニーPCLが開設した東宝スタジオ内の研究開発拠点で行われ、セレクトショップ大手のベイクルーズのEC販促CMを制作。数か国でロケーション撮影したような映像を1日で制作しています。

バーチャルプロダクションとは、大型LEDディスプレイ、カメラトラッキングとリアルタイムエンジンを組み合わせた撮影手法のひとつ。3DCGを中心としたバーチャル背景を大型LEDディスプレイに表示し、現実空間にあるオブジェクトや人物をカメラで再撮影することで、後処理なくCGと実写を組みあわせた映像制作が可能です。

具体的には、大型LEDディスプレイに背景映像を表示し、その手前に物や人物を配置することで、ロケ地まで出向かなくても、現地で撮影しているかのような映像を制作できるというもの。背景となる画像は、仮想的なジオラマのようなデータを作成し、そのデータとカメラを同期させることで、後処理なくCGと実写を組みあわせた映像制作が可能です。

Sony PCL
▲現実では1日に数分しかない夕焼けのシーンもじっくりと撮影できる
Sony PCL
▲背景は、リアルタイムエンジンと呼ばれる「Unreal Engine」で表示されているため、その場でオブジェクトの角度調整やレイアウト変更が可能だ

バーチャルプロダクション手法を導入するメリットは、光が反射しやすい商材や、背景が透けている状態を写す必要があるクリアな商材(飲料など)を撮影しやすい点、バーチャルな環境に演者が入り込んだような表現が可能な点、そして従来では海外や遠方でのロケーションを必要とする撮影でも現地へ行かなくて良い点など。

ソニーPCLの小林大輔氏(クリエイティブ部門 ビジュアルソリューションビジネス部 統括部長)は今回のCMについて、バーチャルプロダクション手法を使用したベイクルーズストアのEC販促CMが多くの人の目に触れること、また実際に使用できる新しい技術として、広く認知されていくことを期待します」とコメントしています。

今回のCMのクリエイティブを担当したアイレップの平知己氏(プランニング&クリエイティブ Unitエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター)は、「コロナ禍でロケーション撮影が制限される中、1日で屋外の風景のようなシチュエーションを幅広く撮影できた」「撮影の時点で完成度の高い映像ができていたことから、仕上げ工程の軽減や短期間での配信などが実現可能になった」とコメントしています。


関連サイト:ソニーPCL , アイレップ