VLOGCAM ZV-E10L

ソニーは動画をYouTubeなどに投稿する、いわゆるVlog(ブイログ)の撮影に特化したEマウントのレンズ交換式デジタル一眼カメラ「VLOGCAM ZV-E10」を2021年9月17日に発売します。価格はオープンですが、市場想定価格はボディ単体が7万8000円前後、パワーズームレンズが付属するキットZV-E10Lは8万9000円前後です。

Vlog撮影に特化したソニーのカメラといえば、2020年発売の「VLOGCAM ZV-1」(同社ストア価格は9万9901円)を想起しますが、こちらは小型・軽量という利点を訴求しています。一方、新製品のZV-E10は約2420万画素のAPS-C Exmor CMOSセンサー、画像処理エンジンのBIONZ X、3つのカプセルマイクなどを備えます。

ソニーとしては、予算10万円程度のVlogカメラを求める人に対し、レンズ交換式ならではの多彩な撮影表現やVlog特化の機能などを訴求しつつ、オンライン会議で一眼カメラをWebカメラとして活用する需要などにも応えたい考えのようです。

いうまでもありませんが、Vlogカメラとして外せない要素のひとつが動画です。ZV-E10はHLG方式の 4K HDR 撮影や、S-Log3 / S-Log2撮影、フルHD / 120fpsのハイスピード撮影が可能なほか、「リアルタイム瞳AF(人物)」や、ワンタッチでピント合わせや被写体追ができる「リアルタイムトラッキング」にも対応します。

VLOGCAM ZV-E10L
▲ 別売りのシューティンググリップ「GP-VPT2BT」(同社ストア価格は1万2901円)と組み合わせて使用できる

数ある動画撮影機能のなかでとくに見逃せないのが背景「ぼけ」と「くっきり」のどちらかをかんたんに切り替えできる「背景ぼけ切換機能」や、たとえば商品レビュー動画撮影時にフォーカスの対象を人物と商品で切り替えられる「商品レビュー用設定」。これにより、商品にピントを合わせるために、わざわざ顔を手で覆うなどの面倒が省けます。

さらに、顔の明るさを保つ「顔優先AE機能」や、肌を明るく撮影する「美肌効果」など、Vlog撮影に欠かせない機能が充実しているのも魅力です。

VLOGCAM ZV-E10L
▲ 肌の色や明るさが美しく自然になるよう、自動的に最適化を行うという

静止画撮影についても少しだけ触れておきます。動く人物や動物の瞳を自動的に捉えて追随する「リアルタイム瞳AF」や、被写体を自動で追い続ける「リアルタイムトラッキング」に加え、連続撮影モード「Hi+」時であれば最高約11コマ/秒の高速連写が可能で、最大約116枚の連続撮影が行えます。

VLOGCAM ZV-E10L
▲ リアルタイムトラッキングには機械学習を含むAI(人工知能)の技術を活用

また、カメラに向かって語りかけるVlog撮影に適した、3指向性カプセルマイクを搭載。前方からの集音性が向上するとしています。さらに、同梱の専用ウインドスクリーンを装着することで、強風時などでもノイズを低減できるほか、人の話し声などもクリアに記録できるとのことです。

VLOGCAM ZV-E10L
▲ 上部にはマルチインターフェース(MI)シューも搭載。別売りのソニー製マイクを取り付けて、高音質録音ができるとする

使い勝手に関してもアピールポイントのひとつです。タッチ操作が可能な3.0型のバリアングル液晶モニターを備え、自撮りをする際の画角確認や、ロー / ハイアングルでの撮影に適した設計となっています。

VLOGCAM ZV-E10L
▲ バリアングル液晶モニターは、タッチフォーカス、タッチトラッキング、タッチシャッターに対応。オープン時の角度は約176度、チルト時の角度は約270度

このほか、パソコンや Android 11 に対応した Xperia 1 II、 Xperia 5 II に市販のUSBケーブルまたは端子変換アダプターで接続することで、ライブ配信やオンライン会議などのWebカメラとして活用することが可能です。

また、「Imaging Edge Mobile」アプリとの連携もでき、撮影した動画やRAWデータを含むデータをWi-Fi経由で、同アプリを入れたスマートフォンなどに転送可能。そのまま動画投稿サイトやSNSなどにアップロードできます。

さらに、撮影した動画を「Movie Edit add-on」アプリを使って、手ブレを補正したり、映像をなめらかにしたりといった編集作業が行え、最大フルHDでの出力が可能。選択した被写体が中心になるようにトリミングしたり、動画のスピードを変更することもできます。

VLOGCAM ZV-E10L
▲ ライブ配信やオンライン会議などでも、高画質かつ高音質なWebカメラとして使える

デジタルカメラの市場は、高精細な写真がかんたんに撮れるスマートフォンの台頭によって、縮小傾向が長引くとの見方もあり、それに追い打ちをかけるように新型コロナウイルス感染症の拡大が続きます。とはいえ、外出自粛をきっかけにVlog需要が伸び始めているのも事実。

パナソニックもVlogに目をつけ、Nokia製「OZO Audio」の技術を採用し、指向性がそれぞれ異なる5つのプリセットモードを搭載したレンズ交換式デジタル一眼カメラ「LUMIX DC-G100」を2020年8月20日に発売しました。今後、大手カメラ各社はレンズのボケ味やクリアな集音、さらには小型・軽量でフォーカス性能に力を入れた製品で、スマートフォン市場に対抗することになりそうです。

VLOGCAM ZV-E10
1. RECボタン

2. 静止画 / 動画 / S&Q切換ボタン

3. 録画中であることを確認できる「録画ランプ」

4. マイクやウインドスクリーンの装着が可能な「マルチインターフェースシュー」

5. マイク端子

6. ヘッドホン端子

7. 撮影時の安定性を高める本体グリップ

8. 自撮りやアングルキープに適したバリアングル液晶モニター

〈 主な仕様 〉

  • 有効画素数:約2420万画素

  • センサー:APS-C Exmor CMOSセンサー

  • レンズマウント:Eマウント

  • 電子手ブレ補正機能:対応

  • 動画撮影時間:最大80分

  • 静止画撮影枚数:440枚

  • 高速連写:最高約11コマ / 秒(AF / AE追従時)

  • 位相差AFポイント:425点

  • AF性能:0.02秒

  • 常用ISO感度:最高32000

  • 拡張ISO感度:最高51200

  • USB Video Class(UVC):対応

  • USB Audio Class(UAC):対応

  • 記録メディアスロット:1基

  • Class10以上のSDHC/SDXCに対応

  • バッテリー:NP-FW50

  • モバイルバッテリーを用いた充電:対応

  • USB Type-Cケーブル:対応

  • カラー:ブラックとホワイト

  • サイズ:約115.2 x 64.2 x 44.8 mm (グリップからモニターまで)

  • 質量:約343g(バッテリーとメモリカードを含む)

〈 VLOGCAM ZV-E10 市場想定価格 〉

  • ボディ単体:7万8000円前後

  • レンズキット(E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS):8万9000円前後


Source:ソニー


関連記事: