Inspiration4
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日本時間9月16日朝、SpaceXの初の民間人だけのミッションInspiration4の打上げに成功しました。テネシー州メンフィスのセント・ジュード小児研究病院への寄付を募ることを目的として行われるこの3日間のミッションは、ほぼ予定どおりの時間でケネディ宇宙センターからリフトオフしました。

打上げから約2分40分後、一段目ブースターが問題なく切り離され、二段目ブースターに点火。そこから12分後に”Reliance”と名付けられたCrew Dragon宇宙船は二段目の分離にも成功しました。その間に一段目ブースターは、今回も身を翻して大西洋上の回収船に戻っています。

クルーを乗せたカプセルはその後、軌道修正を行いながら高度575kmの軌道へと到達する予定です。これは有人ミッションとしては9番目に高い軌道で、28年前にスペースシャトルがハッブル宇宙望遠鏡のメンテナンスを行ったSTS-61以来の遠い場所でのミッションになります。

民間人が宇宙へ行く例はこれまでにも何度もありましたが、民間企業の宇宙船で、しかもクルー全員が民間人で構成される宇宙飛行は今回が初めての事例です。

最後に4人のクルーをそれぞれ紹介しておくと、ミッションコマンダーのジャレッド・アイザックソン氏はShift4 Payments CEOで、Inspiration4ミッションの契約者でもあります。

またへイリー・アルセノー氏はセント・ジュード小児研究病院の医師助手(そしてがん克服者)で医療担当者としてミッションに加わっています。

あとの二人はこのミッションを実質的に回すための要員で、ミッションスペシャリストのクリス・センブロスキー氏は元空軍で現ロッキード・マーティンの航空宇宙データエンジニア、ミッションパイロットのサイアン・プロクター氏はパイロット資格を持つ地球科学者で、起業家でもあります。

なおミッションはただ宇宙へ行って帰ってくるだけの宇宙旅行ではなく、軌道上で人体に対する超音波の影響や、微生物サンプルを用いた実験、さらに船内での健康に関する実験――たとえば体液の循環に関するデータ取得や、心拍や血中酸素レベルの測定など行うことになっています。

ちなみに、このミッションは国際宇宙ステーション(ISS)へ向かうわけではないので、ドッキングアダプター部分には360度周囲を見回せる窓が設置されています。

Source:Inspiration4