SpaceX, Flickr
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SpaceXが、カナダの技術企業Geometric Energy Corporationとの契約により、「DOGE-1」という名前のキューブサット(人工衛星)を2022年の第1四半期に月軌道へ送り込むと発表しました。その名前が示すとおり、この衛星は資金をすべてDogeCoinで賄われる初の商業月面ペイロードだといいます。

キューブサットとは、重さ数kg程度のごく小さな人工衛星のこと。SpaceXの商用販売担当副社長Tom Ochinero氏は、このミッションが地球外での暗号の利用可能性を証明し「惑星間での商業基盤 」を確立すると述べています。

科学的な面では、DOGE-1は搭載するカメラとセンサーを組み合わせて「月の空間情報」を収集するとされ、それと暗号通貨がどのような意味合いでリンクするのかについては詳しい説明は見当たりません。ただ、Geometric Energyは将来的な月面ミッションを実行する際もその資金はDogecoinで用意することになると述べています。

最近は自らを「DogeFather」と呼び、Bitcoinと並んでDogecoinを誇大に宣伝してきたイーロン・マスクCEOとSpaceXにとって、またGeometric Energyにとってもこのミッションはプロモーション的意味合いの強いものと言えそうです。とはいえ、それこそが民間が宇宙飛行の分野にもたらす新しい側面だと言うこともでき、またSpaceXの月への関心は、政府との契約や宇宙観光などに比べても強いと思われます。

SpaceXはつい先日、Falcon 9のブースターの10回目の再利用を成功させてその記録を更新し続けています。もはや再利用可能ロケットは珍しいものではないとも言えるようになりましたが、そのライフサイクルの終わりに近づいたロケットが、最後に月など軌道よりもさらに遠くへ小さなペイロードを運ぶために使われるかもしれません。

ちなみにイーロン・マスク氏は先週末、米国の人気番組『サタデー・ナイト・ライブ』にMCとして出演し、トークのなかでDogecoinにも触れていました。しかしその際にジョークとして「あれは詐欺だよ」と発言した直後、Dogecoinの価格が下落したのは不用意だったかもしれません。

Source:The Verge