決済POSのSquare、オンラインストアを無料で開設できる新サービス(鈴木淳也)

飲食店でのテーブルオーダーや決済を行う新サービス導入計画も

鈴木淳也 (Junya Suzuki)
鈴木淳也 (Junya Suzuki), @j17sf
2020年10月16日, 午後 06:01 in online
0シェア
FacebookTwitter
Square
▲Squareオンラインビジネスで作成された「ネットショップ」

対面での決済やPOSサービスを提供するSquareは9月15日、「Squareオンラインビジネス」の日本でのサービス提供を開始した。小売や飲食、サービスなどを販売する事業者がオンラインショップを簡単に作成できる仕組みで、すでにSquare POSを導入していれば既存の対面での販売管理システムと連携できる。

同サービスがすでに提供されている米国などでは、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により今年3月以降国土全体でロックダウンが実施されて店舗での販売が実質的に困難に陥るなか、販売チャネルをSquareなどのサービスを使って急遽オンライン経由に切り替える動きがみられた。

現在、日本ではすでに自粛解除が進んで平時の5-7割程度まで客足が回復しつつある報告もあるが、いずれにせよ売上が以前の水準まで回復しないという状況下において、オフラインのみならずオンラインへのチャネル拡大に活路を見出すためのツールとなる。

利用は無料、決済手数料3.6%のみ

「Squareオンラインビジネス」ではWebサイト構築やコーディングの知識も必要なく、基本的なテンプレートに沿ったデザインの変更のみでオンラインストア構築が可能。Instagramとの販売連携や各種テイクアウトの時間管理なども含め、基本的な機能は初期費用や月額利用料、解約手数料なしで利用できる。費用が発生するのは決済手数料の3.6%のみで、特別な追加費用は発生しない。入金は最短で翌日に行われ、このあたりは通常のSquare POSと同様だ。

なお無料版の場合はオンラインショップはSquareドメインのものとなるが、3種類ある有償版ではカスタムドメインの利用のほか、3.3%への手数料減額などの追加機能やサービスが用意されている。

同サービスと合わせて利用することになるのが「Squareオンラインチェックアウト」だ。金額や支払先などオンライン決済に必要な情報を盛り込んだリンクを生成し、このリンクをクリックした購入者がカード登録など必要な手順を済ませると支払いが行えるという仕組み。

2020年7月以降に米国を含め世界で提供が開始されているサービスだが、これを利用することで「Squareオンラインビジネス」のようなサービスでオンラインショップのような店舗を構築せずとも、SNS上にリンクを放流することでプロモーションと販売を両立させたり、メールやチャットなどでリンクを送信することで非対面でも直接決済が行える。

同社ではカード情報を読み取るSquare Readerというハードウェアの決済装置を提供しているが、これとは別にWebブラウザ上でカード情報を入力することで直接決済を行うブラウザ決済というサービスも用意している。ブラウザ決済は販売者であるマーチャント側がカード情報を入力するのに対し、「Squareオンラインチェックアウト」では顧客であるバイヤー自身がカード情報を入力する点で異なる。

Squareでは「Squareオンラインビジネス」サービスの提供にあたり、一部ユーザー限定でベータテストを実施しており、いくつか事例報告が上がっている。

例えば神奈川県川崎市で居酒屋「土と青」と運営する松本光太郎氏は「コロナ禍でテイクアウト営業を始めたのですが、電話による発注予約とピックアップ時の会計がとても煩わしく、もっとシームレスに商品受け渡しまでを行いたいと考えるようになりました。無料という経済的な面もありますが、まずは使いやすさ、そしてSquare POSレジに直結しているという点、売上管理や販売個数、お客様データを現状のまま利用でき、シンプルでわかりやすく、今自分がやりたいことを実現できるソリューションだと感じています」とコメントしている。

コロナ禍で新たにテイクアウトやデリバリーの販売チャネルを取り入れた飲食店は多いが、単価の低さと煩雑さに頭を悩ませる経営者は少なくなく、こうした取り組みへの一助となる可能性を今回の新サービスは秘めている。

Square
▲「Squareオンラインビジネス」 で構築された居酒屋「土と青」のオンラインショップ

飲食店でのテーブルオーダーや決済を行う新サービス導入計画も

今回、新サービスの日本展開で記者会見が行われ、米SquareのeCommerce担当トップDavid Rusenko氏によるサービスの説明が行われたが、「Squareオンラインビジネス」が諸外国に遅れる形でこのタイミングで日本展開されることになった件について「もともと日本への展開計画があったが、コロナ禍でその計画が前倒しされたというのが実情だ。(BASEやShopifyなどの競合はあるが)Squareはシンプルな料金体系、導入ハードルの低さ、あらゆるサイズや種類のビジネスに適用できる点で強みがあると考えている」とコメントしている。

また今後の将来計画について、具体的な時期は明言していないものの「Self-Serve Ordering」の仕組みを日本にもってくる計画があるという。これはQRコードを使って飲食店のテーブルからオーダーや決済が行える仕組みで、米国などで9月29日(現地時間)に提供が発表されている。近年、店員を含む人との接触機会を減らした点をセールスポイントにする飲食店が増えつつあるが、この新サービスはこうしたニーズに応えるものとなる。

Square
▲米Square Inc., Head of eCommerceのDavid Rusenko氏



【Engadget Live】iPhone 12発売日速攻レビュー

 

TechCrunch 注目記事新型コロナのソーシャルディスタンスを支援するビデオチャットアプリ8選

新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]

 

関連キーワード: online, pos, ecommerce, square, online shopping, news, gear, tomorrow
0シェア
FacebookTwitter

Sponsored Contents